緻密さと繊細さで織りなす山﨑流 : Yamasaki

今回は西麻布の「山﨑」さんを訪問。

予約がなかなか取れないお店ではありますがOMAKASEでリリースされたキャンセル枠をゲッツ。

店主はいくつかの異なるジャンルの有名店での修行の後に若くして独立、西麻布の一角にて幅広い支持を得ておられる山﨑志朗氏。

今月からは海外でのコラボ案件などで志朗氏がお店を留守にする際には同じ調理場でお弟子さん達が料理を提供する「歩味」を始められるとのことでそちらも楽しみにしております。

長短の差の無いL字カウンターはどこからでも志朗氏含めたスタッフの方々の調理でしたり盛り付けの様子を愉しむことができます。

客席が埋まったタイミングからなんと無しにコースが進んでいきます。

おまかせコース:44,000円(税込)+時価+サ料金
　・トウモロコシのジュレと雲丹
　・昆布〆の伊勢海老と雲丹
　・甘鯛と胡麻豆腐のお椀
　・鰻の炭火焼とうざく
　・湯葉と冬瓜を添えた素麺
　・油女の煮魚と揚げ蓮根
　・鴨の炭火焼と揚げ栗
　・鱧と鮑のお粥(鮑の肝/シークワサー/松の実/銀杏)
　・万願寺唐辛子の炊き込みご飯
　　赤出汁、牛肉の時雨煮、漬物
　・メレンゲとアマレットのアイス

飲み物(別料金)
　横浜ビール
　伯楽星 純米大吟醸
　ハイボール(山崎)
　醸し人九平次 純米大吟醸

導入はトウモロコシのジュレと雲丹。
ペースト状のとうもろこしに出汁のジュレ、クルトン、大根？のダイス、雲丹を浸した品。絶妙な冷製出汁ジュレに様々な食感を愉しめる逸品。プリプリの雲丹も良い物を使っていてスタートからトップギア。

伊勢海老の昆布締め(確か昆布締めしたのは伊勢海老…)に雲丹、出汁に浸したなんらかの瓜らしい(名称を思い出せず)ものが添えられた一品。花紫蘇が華やか。適度に熟成された海老の身の優しい歯応えに雲丹の塩味が絡んだ雲丹二連。

甘鯛と胡麻豆腐のお椀は繊細な出汁に火入れされた甘鯛とさっぱりした味わいの胡麻豆腐が続く料理のクッションになってくれます。

鰻の炭火焼きとうざく
山わさびの削り節が降り積った鰻の炭火焼きは薫香と鰻のパリッと感とビターな山わさびのコンビネーション。鰻と山わさびの組み合わせは好みは分かれるかもしれません…

湯葉と冬瓜を添えた素麺
中盤のインターバル的な料理。
ミルキーな湯葉とあっさりした素麺と鰹節の舌を休めさせてくれる一品。

油女の煮魚と揚げ蓮根
煮て柔らかくなった油女の身を甘ダレでいただく。揚げ大根がアクセント。ネギは九条ネギだったかな？

鴨の炭火焼と揚げ栗
眼の前で炭火焼き(おそらく)された鴨を眼の前(今度は)でカット。炭火焼きされた鴨のパリ皮とぎゅっと閉じ込められた鴨肉の旨味を揚げたアワの甘味と愉しみます。

鱧と鮑のお粥
自分の中での本日のベストな一品！
粥と言われた記憶は無いもが、この次の一品は炊き込みご飯でお米連チャンな流れ。細かくカットされた鱧と鮑が柔らかく炊き上げられたお米、銀杏、松の実、絞りシークワサーにご飯の下に鮑の肝が仕込まれているという逸品。柔らか食材とクリスピーな食感の二重奏。途中で下の肝で味を変えて二度美味しい品です。

万願寺唐辛子の炊き込みご飯
ご飯アゲイン。ご飯の上にこれでもかと敷き詰められた万願寺唐辛子の炊き込みご飯。お椀によそられた万願寺唐辛子は案外、普通の量で乗せられた黄身色の濃い生卵といただきます。〆ということであっさりとした味わいで牛肉の時雨煮と椎茸の漬物が効きます。

デザート
敷き詰められたメレンゲの上にアマレットのかかったアイス(バニラ？忘却)。
途中、志朗氏自らアイスに追加でかけてくれるシャンパンを味わいつつフィニッシュ。

全体としてはどれも美味しいですが、食べ慣れないからか若干、食べ疲れたような気がしました。

組み合わせの問題かもしれませんがあまりお酒は進まなかったかな…充分、飲んでますが(笑)

また機会がありましたらうかがえればです。

ご馳走様でした。