官方消息
本店已登录为TabeLog店家会员。本店相关营业资讯,是由店家人员所公布。
福徳/昭和通り、ほろりほぐれて
すべからく常に暗く湿っているべき昭和通りが、この不釣り合いなほどの晴天に戸惑っているようにもみえた。首都高銀座線に木霊する自動車のロードノイズも、幾分乾いて聞こえている。
この辺りで11時から先行して営業するお店の中で、ぼくの好きなお店は昭和通り沿いの町中華進化系ラーメン屋か、東へ入っていったところの牛肉系麻婆豆腐を選べる大陸中華のふたつ。
依ってより目の前に在ったラーメン屋に突っ込んでいった
<R5.2.6>
「福徳」
入って左手の昭和通りを向くカウンターに着き、念の為に向かいのビルから狙撃手に狙われた場合の入射角を避ける位置どりを決めてから、次に昭和通りに駐車中のクルマが銀行強盗を企てていないかの確認作業に入る。
(具体的にはマフラーから白い煙が出ていたら、それはエンヂンをかけたまま待機している強盗犯のクルマということになる)
デューク東郷とかハリー・キャラハンとか私くらいになると、そのくらいの用心深さで危険予知をぬかりなく終えてから、ペラのお昼品書きに目を通し始めるのだが、肝心の料理選びに女性ほどの執念深さが無い為か、いつも雑な注文となって後悔を連続させることになる
“ラーメン&餃子” @1,100也。
今日もやっぱり、注文してしまってから“半ちゃんラーメン”が980円だということに気が付いた。半チャーハンと餃子(1人前)とのコストの違いが、まさかここまでとは ……
と深刻なふりをしつつ、大根下ろしと黄色い和辛子でデコレイトされたカラフルなお小皿にしょう油をたっぷりと注いでいき、引き出しからちゃんとしたwoodの割り箸をとり出してsplit !
そしてどんぶりと向き合い、最初に「チャーシューいらないです !」と申告しなかったことが後ろめたくなるくらいに厚くてジューシーそうな立派なそれを、勿体ないが苦手なので横へ除けて、こちらの町中華正常進化系ラーメンの堪能に入らさせていただく
餃子もラーメン同様、オーソドックスなもののままではなく、それを正常進化させたもの。背を醤油に漬け、腹(冷却フィン側)に大根おろしと辛子をなすって一口で頬張れば、こちらの看板料理である、5年以上修業を積んだ寿司職人だけにしか包ませないという餃子のゆるく握られた餡が、口の中でほろりとほぐれる絶妙な食感を堪能することが出来るのだ !
―― だいたいお寿司のどこに、修行に5年間も掛かる工程ってあるんですかね ?
ぼくぢゃなくって、by ホリエモンさん
今日は早く入店してしまって未だ煮詰まっていなかった為か、ラーメンのおつゆがちょっとあっさりし過ぎているように感じたので、隠し味で若干醤油を回してみる。
そうすることにより、少量でも醤油本来のキレが強調されるというメリットもあってのことだが、これはitalianで既にたっぷりとオリーヴオイルを使用していながら、仕上げにもう一度オリーブオイルを回してfreshな香を際立たせる、ということとまったく同じメカニズムである。
だからべつに味に薄さを感じたときだけではなく、あらゆる場面で応用が利くことなのだが、それをやると世間から白い目で見られることが多々あり、しかしそのような食文化を分かっていない愚衆を心の中で嘲笑うこともまた一興
福徳/国鉄沿線 20時の街
客先からの直帰なのか、コドナから「午後8時に新橋にいるか ?」とのLINEが届き、8時までは間が持たないからと“Byeなら”したら、じゃ~その頃どこにいるのだ !? と突っ込んで来たので、これはぼくの青い電車の国鉄沿線のどこか経由で戻ってくるのかなと問うてみたら、西日暮里接続だとのこと。
ならばこのまま御徒町で待ってるよと返し、でも6時前に会社を出て、そこから自分だけやりはじめたらテンションが合わなくなるなと、先ずはセルフ式喫茶店で時間を潰してから、それでも間が持たなくなり、先行して単独で目星しをつけていたお店への移動を敢行 !
<R4.11.25>
「福徳」
食べグロで見た紹興酒の600mlボトルが1,900円だったのに、入店して生の品書きを見ると2,500円になっており、YouはShock !
というのは、コドナは大酒飲みのくせ安くて良い店じゃないと納得しなく、でも自分ではそういった店の開拓をせずに一切ぼく任せにするものだから、ぼくはいつもそのことに神経をすり減らしており、これは気が気じゃない ……
と思ったけど、600mlの紹興酒なんかすぐ無くなっちゃうと分かっているので、ぼくは自分の分の冷酒と、そして中華風冷奴というのを先行注文して待つことに
―― ど~せ割り勘なんだから、今のうちに飲んどかないとね ♪
そして案の定コドナが姿を現さないままにお店が混んで来て、二人と言ってしまってテーブル席を一人使いさせてもらっているぼくは立つ瀬なし ……
(でもこちらは二階があるようで、収容人数はかなりのものと見た)
そんな中でもお酒を注文した人へのサーヴィスというもやしがおいしく、濃いめの味付けが日本酒に非常にマッチしており、また同時に注文していた“中華風冷奴”のゴマだれに織り込まれている細いメンマも、アクセントとしてよく効いている !
と、何食わぬ顔で合流してきたコドナがぼくの気持ち同様、メンマがうまい ! と即座に言い放ったことは、寧ろ意外だったけど(笑)
一本の矢はすぐに折れてしまうけど、二本ならば多少持ち堪える。という中国の諺どおりに、二人揃ったなら、食べグロ情報からは600円ほど高い紹興酒を注文。しかし結果氷、またおとうしも含め、おそらくお金はとられていないと思い、そこは限りなく良心的だなと、あとからちょっと感動。
紹興酒と同時に餃子を二人前と注文したけど、一皿ずつ分かれて届けられたことに、まるでぼくたちの友情が分断されたかのような寂しさを覚える。恐らくこちらのお店では過去、複数人分の餃子を纏めて出して誰が何個多く食べたとか食べないとか、刃傷沙汰が何度も起こっていて、その予防的措置と思われるが
(んなわけない !)
その呪われた餃子は大根おろし、そして黄色の和辛子で食べさせる、体躯的にはちょっと小ぶりなものだが、昼間食べてもおいしいのだから当たり前のことだけど、やはりお酒で喉に流し込むと、そのおいしさが尋常じゃなく際立つ !
続き“麻婆豆腐”を注文。
ぼくは何故か、麻婆豆腐を食べ始める前から汗ばんでいる気がすごいしてるんだけど、細かいことは気にしない ! こちらの麻婆豆腐を食べるのは初めてかも知れないが或る意味オーソドックス、且つすべての料理がそうだが味が濃いめ濃いめで貫かれているので、やはりお酒とマッチすると同時に猛烈にご飯が欲しい !
という欲望を、そしたらラーメンが食べられなくなると、最澄、空海たち、日本史上に残るスーパーマン並みの強靭な意志力で抑え込む !
ぼくは正攻法でふつうのラーメンを、コドナの行動を先読みし、半チャーハンとのセットで注文。同時にコドナは恰好つけたつもりなのか、味噌ラーメンを単品で。
しかしコドナの箸のペースが進まなく、そこでもぼくに心配をかける。なんでも味噌ラーメンの味が自分の好みじゃなかったというのだ。だからぼくは、まあその為でもあったんだけどバックアップをとっていた炒飯を分け与えてあげることに。でもそれが逆にコドナの自尊心を傷つけたようで、ぼくが押し出したお皿を押し返して来た !
ぼくの醤油ラーメンはおいしい ♪
あくまでもトラディショナルをキープしつつ、これはゆずであろうか、柑橘系の爽やかな香りに溢れている ♪
で、コドナは、これも想定内のことだがすぐに自尊心よりも食欲が上回ったようで、ぼくの半チャーハンを狂ったような勢いで、まるでカミツキガメのように食べ始める !
絶対に彼はアルゼンチン出身だなと思いつつ、でも今日は(お金が)いっちゃったかなと覚悟したお会計はそれほどでもなく。恐らくそれは前述したように、おとうしと、お願いして都度コップに入れてくれた氷のお金をとっていないからだと思われる。
そのあと、今夜終始元気がなかったコドナが店の並び、即ち昭和通り沿いに出ていた看板を見てつぶやいた
「ましもさんはいつも(間違って)言ってるけど、タイ古式マッサージは紙パンツじゃないんですよ ……」
彼はタイ古式はマッサージ用の甚兵衛のようなものを着用するので紙パンツを脱ぐ脱がないの問題ではない。その問題は中国の泡泡洗体のようなところで発生するのだ !
とまくし立ててくるのだが、果たしてそれは、自分はそれほどそこかしこで紙パンツを脱ぐ人間ではない ! という彼なりのエクスキューズなのか ? 無駄に甘ったるいつゆの味噌ラーメンを注文してしまったという後悔に打ち拉がれつつ(笑)、そんなこんな自分に言い聞かせるように去っていったのであった
福徳/制覇ということ
三連休最期の夜ということが私を堪らなく憂鬱にさせる。
ついさっき観終わったばかりの、スクリーンの中の沢口靖子さんの偶像性の尋常じゃないspark ! も、それを補強する側に回ってしまえば、私にもう味方などなく ……
気付けば茫然と御徒町のガード下をくぐっていた。
本陣坊系のおそば屋飲みでもしようとしていたのだろうか。でもそれをやってしまったら、一瞬で5千円コースだろう。
にわかにビビり、昭和通りの向こう側のラーメン屋に逃げ込んだ
<R4.3.21>
「福徳」
昭和通り側のカウンター、ということは入ってすぐの横っちょだが、そこへ勝手に着席させていただいたのは、今の気分でメインストリームに着いてしまったなら、余計に孤独が募ると思った為
「お酒一つください ! あと …… 焼き餃子」
“お酒” @500
“餃子(5ヶ)” @370
餃子をお酒で流し込むと、不安だった心もちょっと落ち着く(笑)。
こちらの餃子はちっちゃくて餡もソフト。なのでご飯のおかずというよりもお酒とより相乗するのかな、と思っていたのだけれど、お酒と一緒だったとしても、やっぱりもうちょっと、頼もしい感じの餃子であって欲しいかな ……
「すみません、この海老と肉の焼き餃子っていうのもらえますか」
「すみません、それは本日、できません」
一瞬、それじゃ~海老と肉の“水餃子”ください ! って意地悪を思いついたのだけれど、相手の彼の、その冗談を受けてくれる技量に不安要素があった為に(笑)それは封印
―― ほんと今の人たちって、笑い知らないからね。よく池袋のサンシャイン通り歩いてると、「お笑いやってるんで、良かったら見ていってください !」 って声かけてくれる若者たちがいるけど、明らかにおれよりつまんなさそうだもん
(これほんと !)
“麻婆豆腐” @780
「麻婆豆腐、単品でください」
私の今晩の“設計”は、この麻婆豆腐を食べて、ラ~メンをやって帰ること。
但しその土鍋でやってきた麻婆豆腐は、正直、あんまり上等なものではなかった。注文を受けてから仕上げたような臨場感がなく、そもそもヌルかったし、パンチもなくって
“福徳らーめん” @750
でもやはり、そんな様々なネガも、ラ~メンが美味しければすべて浄化してくれる !
こちらのラ~メンは完全なるスタンダードな昭和の“しょう油”に対し、若干“コク”をよけいに付加しようという目論みが見られるのだけれど、それは完全に調整された昭和の漆黒には及んでいないし、だったら完全に“コク”アレンジに振った、今は亡き新橋「涙雨」の“醤油”を目指して欲しいとも思うのだけれど、肝心の「涙雨」が郊外に移転してしまっていては、安易にその味を学んできて欲しいとも言えないのが現状 ……
ただし ! これでも十分においしいけどね ♪
例えば音楽でいうと、限りなく進化したJAZZと限りなく進化したROCKが、もはやその両者の境界が区別できなくなるほどの完成を見せつけるように、限りなく進化したラーメンつゆというものも、いつしか気付いたら、日本蕎麦のつゆと同じようなえも言われぬ美しい漆黒と艶を纏っていた ! ということにラーメン屋さんが紆余曲折の上たどり着けたならば、それこそが最高のラーメンなの。
ラーメンというものを、実は日本蕎麦以上に精通し過ぎているが故に(何故ならばおれは制覇したからね、新橋のラーメン屋のすべてを。但し毎度すべて泥酔状態でいくから、味とか覚えてないけど。でも店主が酔っ払いに優しいか、あるいは敵意を剥き出しにしてくるかくらいを、たしかに制覇してる !)、ちょっとそこから距離をおかなければならない私がついオーヴァランしてしまい、またヒント与えちゃう格好になってしまったけれど
福徳/あの頃の、そして今の半ちゃん
お天気お兄さんが、朝起きて雪が積もっていなかったことで、テレビの前の子供たちに謝罪していた。
まったく意識していなかったが、昨夜も東京はけっこうな大雪が予測されていたのだろうか。子供たちは寝覚めの雪を楽しみにしていただろうに、これは非常にけしからない !(笑)
そしてもしや ! 今日は特別Specialdayではなかろうか。こんな日に仕事なんかしていて良いものなのだろうかと、もう浮足立ってどうにも仕事が手に着かない。
まあ、仕事が手に着かないのはいつもだけど ……
<R4.2.14>
「福徳」
午前11時半の手前にも関わらず一人様が2名いらっしゃり、私も野郎独り、その仲間に加わった。カウンターの一番動線近く。隣にタッパーに入った大量の特製味付もやしを発見したが、これは勝手に食べたら怒られると思う。
早々に注文を決め、このご時世、夜の部にてどんなお店が救世主となってくれるのか分からないので、目の前の品書きにお酒とおつまみの値段を追ってみる。
とりわけこちらのどちらかといえば小ぶりの餃子は、お酒のお供としては申し分ないとは分かっていて、そして日本酒は500円。
ならばあとはこちらの夜の部のホールを、井川遥さん的美女が守っていて下さればもうamazing !なのだが、そればっかりは一度訪れてみないと分からない ……
“半ちゃんラーメン” @880也。
今は亡き東十条「味彩」で“半ちゃんラーメン”といったら、ラーメンと炒飯と、それに餃子3つが付いて700円なのだが、こちらは餃子は付いていない。が、嫌な顔もされないところがいい(笑)。
東十条「味彩」のマスターは深夜泥酔状態でそれを注文する私にお店の末期、めんどくさそうな顔をもう隠すことはなくなったが、めんどうなら品書きから外せと思う。
(笑/何も間違ったこと言ってないですよね ? ぼく)
でもその工程を見てると、確かに、3つ分の餃子に対して餃子焼き焼きマシンをわざわざ予熱してから作業にとり掛かり、そして炒飯も都度炒めてくれるのだから、確かに700円という価格に対しての手間はそうとうに掛かっていたと思う。
逆に、今の飲食店はその手間を省こうとする、言い方を変えれば楽しようという一心だから腹も立つのだけれど、それをやっちゃう店が近いうちどうなるかということが分かり切ってるから片腹痛い、ということもある
そこへいくとこちらも注文後に直ちに、ちゃんと炒飯を“煽る”soundが鳴ってlucky !
今日のラーメンは、まだ早い時間だったからか、スープが煮詰まっていなく醤油感にパンチがないかな、とも思ったのだけれど(んなわけない)、炒飯含め教科書通りのそれらには非常に安心感がある。
といっても、昔はすべてのラーメン屋でこのくらいのものが出てきたと思っていて、逆にそれをとりわけ有難がらなければならない昨今の状況が泣ける、ということなのかも知れないが ……
それにしても、東十条にも最近その夜に足を踏み入れていないが、30年間、徐々に衰退しているという事実は否めないのかな。
「味彩」のあった近くの、1時間3,500円で飲み、揉み放題のフィリピンパブがまだ今あったなら本気で通うのだけれど、その価値に気付けなかった当時の自分の未熟さが怨めしい
福徳/このマスク社会に猛る
今にも雨が落ちてきそうな一面の曇り空。今日は春日通りを南へは渡らずに、国鉄のガード下をくぐって昭和通りを渡る。
未だ午前11時半に少々達していない。
となるとこの多慶屋の交差点基点での第二象限(回生領域)においては、昭和通り沿いの下町系ラーメン屋か、奥に入っていっての、私のお気に入りの牛挽肉の麻婆豆腐を出す中華屋となるか、または象限かかわらず、近所に数店舗展開する本陣坊系手打ちそば屋となろうかと ……
<R3.10.12>
「福徳」
黄色い看板が私を吸い込んだ。
適齢期の女性が常に目の前にある倖せにすがりつくように、これはいけないことだが、一番手近にあった倖せにすがりついてしまったのだ。
ホールの女性が私にどこでもどうぞと仰ってくれたって、とてもテーブル席に着く勇気なんかなく帳場の横のカウンターに着けば、隣の椅子をさっと引いてくれ、荷物をどうぞと。
親からも決して愛されることなく、そして彼女だと思って付き合っていた人からも、別れも告げられずにぼろきれの様に捨てられ続けるこの私に、何故ラーメン屋さんがここまで優しくしてくれるのかが不思議だった。
依ってきっと何か魂胆があるはずと(ないない !)、気を抜かずに今日のご飯を選び始めるぼく。
そういえばこちらの炒飯を未だ責められていないと思った私だが、いきなりフルサイズの炒飯にアタックをかけるのがリスキーだとしても、先ずは半ちゃんからトライしてみるべきだろうか ……
“ラーメン&餃子/ラーメンをみそ味に変更” @1.030也。
と思いつつ、またしてもラーメンと餃子の揃いものを。
「このラーメンを、味噌ラーメンに変えてください」
「(お店の女性、私に)はい、ラーメン&餃子セット、みそ味で。(お店の女性、茹で場に)餃子セットみそ味入りましたぁ~」
何故手っ取り早く味噌ラーメンと言わず、頑なに“みそ味”という言葉使いを貫くのだろう ? いずれにしても同じラーメンなので、本物のバーベキューと、サッポロポテト/バーベキュー味までの違いはないと思うのだけれど ……
そして髪を後ろに束ねるこの女性のきめ細やかさに、とても日本人的なものを感じるが ……
「はいお先餃子で~す」
通常ラーメンと餃子を同時に注文するとラーメンのほうがかなり早く到着してしまい、食べ終わるころに餃子が届けられるのを私はいつも訝っているのだが、こうして餃子からやってくるというのも、それはそれで怪しい(笑)。
案の定、ちょっと生ぬるく、餡が水っぽい気がするんですけど ……
そして味噌ラーメンではなく、みそ味ラーメンが到着 !
と、ぼくの隣にどんっ ! と、茨城産こしひかりが配達されてきた。
おっかけ入店してくる男性お一人様たちが立て続けに“半ちゃんラーメン”を注文しているところをみても、こちらはラーメンも人気だが、ご飯系も美味しいのだろうか。
やはり今後の事として、せめて半ちゃんでは試してみる価値がありそう。
そして味噌ラーメンではなく、今日初めて体験することになったみそ味ラーメンなんだけど。
これは私が日頃から味噌ラーメンついて疑問を呈していた大量のもやしと野菜炒めが省かれていたことは良かったんだけど、いや、最初はそう思ったんだけど、(あくまでもこのどんぶりを味噌ラーメンだと解釈したとき)味噌感も希薄だし、なんか違うんだよなぁ ……
―― 確かに味噌が野菜と親和性が高いということは十分に理解できる。ならば野菜炒めをもっとザワークラウトのようにしなしなな状態まで追い込めば、麺やおつゆとの親和性が一気に高まり、一種の相乗領域に持ち込めるかも知れないのだけれど ……
まあだからこその、この“みそ味ラーメン”なのだろう。
そしてやけに日本人的な人だなぁ、と好感を抱いていたホールの中国人の女の人は、なんか妙に日本語も上手いんだけど、ほんとの日本人だったらごめんなさい !(笑)
それもこれも皆、この狂ったマスク社会のせいだわよ ! 決しておれのせいじゃない ! はず ……
福徳/ひと夏の経験
引き続き今日も快晴 !
いつもは暗く湿っているはずの昭和通りの高架下でさえ明るく、そして何より、暖かかった。事実今朝、ほんとかは嘘か知らないが東京はもはや桜満開なのだと、お天気お兄さんの声が聞こえたと思う。
不忍池すぐそこなんだから見て来いよ ! って話だが、それがなかなか億劫で ……
王子駅のホームから飛鳥山の桜も見えるのだが、太陽のぶっつけとは裏となる線路側の桜は、当然その彩りをピンクに染めているのだが、昨日あたりではまだソメイヨシノの満開時特有の、あのたっぷりとした重量感はなかったと思う
<R3.3.24>
「福徳」
未だ午後1時にぎりぎり達していなかったと思うが、腰を据える場所はそこかしこに見受けられ、昭和通り沿いのカウンター席に着いた。
これは私としてはどうせ一過性のことに終わるのだろうけれど、得体の知れぬ大陸系中華居酒屋ご飯は出来る限り避けようと決意してから、もうしばらく経ったような気もするし、まだ昨日今日のような気もする。
しかしそれは私からラーメン、餃子愛が枯渇したわけではまったくなく、鶴田浩二さんの愛した系統の“中華料理”であれば、今まさにこちらからぜひ望むところだと思っているのだ。
で、こないだは確か餃子ご飯を食べたような気がするので、今日は正攻法で麺といこうと思い、パッと見それがお得かどうか実のところよく分からなかったがとりあえずランチメニュウから、まあ王道と思えるものを、ちょいと捻って注文することにした
“ラーメン&餃子” @980
“ラーメンを塩味に変更” @50
〆て1,030円也。
私がこれまでの人生で一番美味しいと思った塩ラーメンは忘れもしない ! 小学生のとき、青森は大間崎だったかな ? その寂れた港町の食堂のもの。
毎年夏休みになると通っていた青森、その叔母さんの家を拠点として巡った青森道中。それは正直、今食べたら即席ラーメンだったかも知れない。しかし東北で過ごした、見るものすべてがfreshで夢のようなひと夏の経験、そこへ持ってきて空腹に依り増幅された子供の高鳴る冒険心、及び好奇心のようなものが、そんなチープなラーメンをご馳走に変えたのだと思う。
時は流れ、叔母さんも亡くなったあとのこと、私は何の気なしに750ccのイタリアンレッドで、想い出の下北半島めがけて東北自動車道を北へと突っ走った。それも20年近く前の話だ。
その旅の一夜目、私は青森市内のビジネスホテルに宿をとり(温泉もお刺身船盛りにも興味のない私にとっては、より繁華街の近くということが宿選定の第一条件となる)夜の町に繰り出すわけだが、そこで先ずご飯と、早い時間に街灯も絶え絶えとなる勝手の分からない地方の町を徘徊の末、とつとして眼前に顕れた、オアシスのように煌々と灯りの焚かれたラーメン屋に引き寄せられてようやくありつけた札幌ラーメンは、それも秒速?十メートルで数百kmの空気を切り裂いてきた疲労感で増幅されたか、もう魔法のように美味しかったなぁ ……
青森で食った札幌ラーメンがね ♪
その後歩き回って1時間3,000円というランジェリーパブを見つけ !(執念の捜査だね !) 一寸嘘だと思ったが騙されたと思って入ってみたことも、虎穴に入らずんば虎児を得ずってやつかな。
そしたら向こうの(青森の)お店というのは、これは限られた店舗数で様々なお客さんの要望に対応しなければならない為なのか、女の人の、これは数ではなくって種類の幅が、皆まで言えないんだけれどなんていうのかな、女の人のダイナミックレンジがずごく広いわけ(笑)。
それにボクはとまどったの
―― そんなことよりお前、今日のラーメンの話しろよ !
「はい」
この塩ラーメンは、恐らく醤油ラーメンと同仕様の麺だからだと思うが、つゆの“噛み”がちょっと弱く、結果あっさりとなってしまって、私の好みからするとやっぱりこちらでは醤油ラーメンが自分には合うのかな、と。
また餃子もいつも通りに美味しいのだけれど、この餃子はご飯のおかずにするよりも、その大きさ(小ささ)含め、Beerの(私はビールはやらないのでお酒の)お供にするのが最高にマッチすると、あらためて思いました。
以上 !
で、ボクは、そのときランパブってゆ~のに初めて行ったんだけど(話戻してんじゃね~よ !)、当時とんねるずの石橋貴明さんが、テレビで、ランパブっていうのは横に座った女の子が足をこうするんだ ! なんて解説していたことを覚えていて、でも、ボクの好みの女の子が横に着いてくれたのはいいんだけれど、その女の子の足の収まりどころが、これはちょっと違うと思ったんですよ(笑)。足のポジショニングが違うんですよ。
だからボクは旅の恥は掻き捨て、勇気を出してそのことを女の子に告げたの ! そしたら、これは誰でも一度だけ経験することだと思うのだけれど ……
―― もうやめなさい
「はい」
福徳/昭和通りの à la carte
コドナがラーメンを食べると言いだして、私はここで麻婆豆腐を食べて〆ればいいじゃないかと内心思っていたが、その勢いに気圧されて彼のあとを渋々付いていった。
と思うんだけど、よく覚えていない。昨夜、熟女かっぽう着系の店で、ウィスキィのボトルを二本入れた。その後のラーメン屋での記憶は飛んでいる。気付くと逆走する電車の中で、しかし到着しては去り行く駅を追いかけるとどうみても目的の駅へと進んでおり、そこでまた記憶が途絶えた。
今日の昼間になって、もしかしたら昨日の現象は、クリストファー・ノーラン「TENET テネット」のように、時間が逆行したのでは !? と閃いた ! 世の中には未だ科学では解明できないことが山ほどある。もしも私が時間を行き来する能力を手に入れたなら、先ずは25年前に遡り、東十条にあった1時間3,500円にしてお触りOKのフィリピンパブに行こうと思うし、また今はそれしか思いつかない ……
<R2.11.13>
「福徳」
まだ少々昨日の酒が残っているようで、胃腸の調子も戻っていなく、お昼は軽くいこうと思ってる。
ワンタンメン単体というのも考えたが、900円超という値段に怖気づく。いや、そんなの注文してしまって、まだちょっと気持ち悪いくらいの体調の中で、一口啜ってちょっとダメだ ! ってなったら、あまりに勿体ないので。
と、必要最低限のシンプルなご飯をみつけた。価格も安価で今の私にはまったくお誂え向き、直ぐ様注文を決める。
「味付きもやし、だけ」
あとから入ってきたおじさんがそんなふうに注文を告げたと思ったが、果たしてそんな注文通るのだろうか ?
きっと空耳だろうと自分を納得させにかかりつつ、一方で、気になってメニュウを追えば、もやしのトッピングが100円と見える
―― まさかね ……
“餃子ライス” @590也。
これはあとから調べたことだが、私はこちらで過去に“餃子定食”というのを注文しており、そちらは餃子が8個付いて830円。今回の品物は餃子が5個なので、その廉価版となろう。
先ずはスープが到着。
少し気持ち悪いくらいの体調と言ったが、それによって舌の感覚が鋭敏に研ぎ澄まされているのか(笑)、ふつうの、昔ながらの黒いスープだと思っていたそれは、脂を織り込んでちょっとこってり、且つちょっとの酸味も付加された、工夫されたものだと気が付いた。
おって餃子とご飯が到着。
見た目ちょっと貧弱に思えるが、今の体調にはちょうど良いだろう。
“コシヒカリ”使用というご飯の上には、もやしがちょこっと載ってる。
早速、例の大根おろしたれを用いパクりついた餃子は、やはり研ぎ澄まされた味覚で(笑)今日はとりわけ甘く感じ、もやしの味付けも、ふつうだったら醤油かけたくなっちゃうかも知れないが、ほど良く感じる
私のふつうの口中調味でやっていくと、少しご飯が余るのかな、と途中で気が付いて、前述の“昔ながらの”、よりも少々こってり系のスープで猫まんまにすることを思いつき、蓮華ですくったご飯をスープにひたして食べるとこれもまたうまい !
当然ご飯をスープの器に直接投入してしまったほうが美味しいだろうが、岡田茉莉子さん最後の直弟子として、それはできなかった。世界では手でご飯を食べる文化を持つ勢力がまだまだ全体の4割ほどを誇っているというが、その中で敢然と、しかもイギリスでもイタリアでもなく、あくまでもフランス流のテーブルマナーを貫き続けるということが、私に課された定めであると思っているので。
「いくら ?」
「300円になります」
“もやしだけ”と聞こえたおじさんが帰るようで、お店はおじさんから300円だけ貰うよう。
トッピングは100円だけど、à la carteで(笑)300円のもやしがあったのだろうか。それでお昼ご飯になるのならたしかにエコノミーだろうけど、もやしって栄養あんのかなぁ ……
昔良く行ってたお好み焼き屋のママが、それを売りつつも(笑)茄子には栄養も何もないって言ってたけど、もやしは ……
福徳/昭和通りに冴えわたる技巧
いつもの居酒屋でテレビを見上げていたら、レッサーパンダと、何かキジのような鳥の映像が映り、横に四川省の文字が過(よぎ)ったような気がして、はて ? レッサーパンダというのは東洋というよりは西洋的な顔立ちをしているのに、四川にいるのかなぁ ? と思ってドリ場にいたY~ちゃんに声を掛けたら、レッサーパンダという言葉にいまいちぴんとこないよう。
そこでスマホで拾った画像を見せつつ、さらに真相に迫る !
「これ四川にいるの ?」
「コレイルヨォ~ !」
「これも食べちゃうの ?」
「コレハタベナイヨォ~」
Y~ちゃんはウサギとカエルが好物だが、美味しそうに見えないのかは知らないけど、レッサーパンダは食べないという
<R2.9.10>
「福徳」
午前11時20分。
11時スタートの店は昭和通り沿いのこちらと、もう少し東に行った牛肉麻婆豆腐のお店があって、より近かったこちらへ入店。お姉さんに人差し指を一本立てたら、今まで着いたことのなかったと思う、昭和通り沿いではなく厨房近くのカウンター席へとなる。
鞄を床に置く私に、お姉さんが荷物は隣の椅子へどうぞと執拗に(笑)促してくれるので、そのありがたいお言葉に甘えつつ、今日は奇を衒わず、自分の気持ちに忠実な注文を告げることが出来たことに、ささやかな満足を噛み締める。
「これ餃子のタレです。ラー油だけ入っていないので、お好みで ♪」と、おじさんが先ず定位置に、例の和辛子と大根おろしのお小皿をセットしてくれた。
こういった、お客にお好みなので好きなようにやってくれという、自由度を残してくれる東京の接客が私は好きだ。「このおそばは最初に塩で召し上がって下さい」なんて強制してくるお店に対して。
―― だってそんなの人の勝手じゃん ! 自分のそばをどうしようと
“ラーメン&餃子” @980也。
先ず餃子、続きラーメンが舞い下りる。
ある意味繊細な崩れやすい餃子は、これは一口で行け ! というサインなのかも知れないが、そんなことがどうでもいいくらいに、兎も角うまい !
そしてこの教科書通りの典型的醤油ラーメンも、どうでもいいけど兎も角うまい !
その完成された漆黒のおつゆのヴァランスを、大きなカンカンで卓上に用意されるギャバンのブラックペッパーで、寧ろ崩していくという自由さえ許容してくれる街、東京。
きみが咲く美しい、そして花の都、東京へはもう何度も行きました。何故ならば、生まれ住んでるから。
「どうぞごゆっくり~」と、お客さんたちを巧みに急かすお姉さんの完成された技巧を堪能しつつ、蓮華でちびちびと名残を惜しむかのように弄(もてあそ)ぶは無論、漆黒のおつゆ。
それでは皆さん、ご唱和ください。せ~の !
「ラーメンはねぇ、おつゆがうまいんですよ ♪」
でも店頭に“昔ながらの東京ラーメンのおいしさを堪能して下さい”的キャッチコピーを見た気がしたが、しかしこちらのそれは、昔ながらの東京ラーメンと言えないと思う。
というのは、値段が違うから。
このことは、もしも“もりそば”が一枚千円であったなら、それはもう“もりそば”ではなくなる、ということと同じ現象である。ハイグレードなオプションを寄せ集めて、もしも500万円いっちゃったらしかし、それはカローラではなくなるように ……
―― その場合車体価格150万で、愛車セット350万、ということはあり得るかも知れないけどね。雷鳥とかコンドルの羽根のぱたぱたとか入ってるから、そ~ゆ~愛車セット ……
なんて、愛車セットって今あるのかな ? 今となっては商法上NGなんじゃないのかな ……
【還って冒頭の居酒屋】
休憩に入っていた日本人専門学校生のアルバイトの娘が戻ってきて、思い出したように、Y~ちゃんはウサギとカエルが好物なのだと教えてあげる。
そしたらY~ちゃんが、ウサギは鶏に似ているがもっと肉質が柔らかくて美味しいだとか、また私が食べるのはウシガエルだけで、アマガエルは食べないのだとかグルメぶり、そしてウサギは横浜中華街に行けばぶら下がっているのか ? ウサギは見たことないなぁ、などと話が盛り上がってきたので、調子にのった私はまたも真剣な顔してでたらめをぶつ !
「Y~ちゃんレッサーパンダも好きで、いい調子で捕まえて食べ過ぎたら数が激減して、希少動物になっちゃったんだって !」
そしたら日本の娘にはそこそこにウケたんだけど、それと引き換えにY~ちゃんが怒(いか)り、横に立つその娘に向かって私を激しく非難する言葉を放った !
「コノヒトイツモウソシカイワナイカラ、イウコトキカナイデ ! アホダカラ、コノヒト !」
―― 誰だ中国の女の子に汚い日本語教えてるの。東京にいるんだから、せめて、アホじゃなくてバカから教えてあげてよね ……
福徳/昭和のコミュニケーション
寒かった昨日に対し今日は15℃くらいになるというが、たしかに、薄雲に覆われてはいるが纏わりついてくる空気は幾分ぬるい気がし、薄手のコートを羽織ってきて正解だったかも知れない。
昭和通りが何故晴れていても曇っていても鈍色に見えるのかということについて、依然解明は出来ていない。頭上の首都高速1号線が何らか作用していることは間違いないと思うのだが、これはただの直感として、どうもそれだけのことではないような気がするのだ
<R2.3.9>
「福徳」
BGMはノイズィな邦楽なんだけど、音量がか細い為に何故かよけいに気になる。
こちらへの訪問は確か二度目。最初の一撃でもう、現在私の行動範囲で考え得る、昔ながらの“町中華”への期待を満たしてくれる数少ないお店という印象を抱き、ふたたびやってきてみた次第。
こないだのカウンターへふたたび。
水を持ってきていただいたタイミングで間髪を容れず信念の注文を告げると、まず目の前にお小皿が置かれ、これに醤油とお酢を入れて下さい、とのこと。前にも同じ体験をしていると思うが、餃子のタレとして大根おろしと和辛子というのも、あらためて奇妙な感じがする。
まだ早い午前11時半の入店であったが、料理を待つ間にもひっきりなしに客足が続いており、それがこちらの人気を如実に物語っていた
“餃子定食” @830也。
定食に付く餃子は8個。V8というよりは直列4気筒を二機、タンデムさせるように。
スープとサラダ、またささやかにこれはもやしのナムルって言うんでしたっけ ? あとお新香が付いてきた。スープは漆黒、醤油本来の味が活きており (笑)、美味い !
やおら大根おろしが幅を利かせるお小皿に、先ずこれは必須の醤油だけをまわして様子を見ることに。
餃子はやや小ぶりながら、初回訪問時の印象通りに野菜のうま味が前面に押し出された非常にジューシーなもので、これが非常に美味い ! 餃子そのものがすでにうま味を備えているからこそ、そこに醤油のうま味(笑)が“足し算”となってそのピークパワーを格段に高めているのだろうが、今回初めてそれを白いご飯に口中調味させてゆけば、まさに楽園 !
ホールの女性はお一人で、押し寄せる客をもういっぱいっぱいで捌いている。
あとから入ってきたお爺さんが「餃子定食、餃子を2枚」とやったんだけど、何としても意思が疎通しない (笑)。単品の1人前は5個だが、それを2人前ということなのか、それを定食にするのか、でも定食は餃子8個である、そしてそれぞれの単価は幾ら etc. もう一回一回つっ掛かって随分とご苦労されているよう。
それはコミュニケイション能力の範囲だと思うけど、こういった場合にその仕事効率を上げる為に必要なキーは、“提案”しかないと思う。
面倒な人になっちゃうので、皆まで言わないけどね ……
福徳/昭和と令和の ……
昨日の夜から今朝にかけて、東京は随分と冷え込んだ。
が、日中は強力な陽射しに目を眩まされ、外套を羽織らずに意気揚々と出掛けたんだけど、日陰に入ると些か寒いか。と、天気予報では明日はさらに、天候も悪いが日中においてもまったく気温が上がらないらしい。
もう4月も10日になろうとしているのに、なんて思っちゃうんだけど、でも案外毎年同じことの繰り返しのような気もしないでも ……
青空の似合わない昭和通りを東に渡る。
何故昭和通りに晴天が似合わないのであろうか。この忌々しい高架が何か良からぬ作用しているのだろうか。空が蒼かろうが鉛色だろうが自分のスタンスを頑として崩すことのないこの昭和通りを、私はそれほど好きではないと言ったことがあるかも知れないし、それはそうかも知れないんだけど、それとは別にこの通りには、昔から何らかのシンパシィを感じていたことも事実である
<H31.4.9>
「福徳」
陽光がきつくて中の様子が見えなかったが、看板を見つけて店の前に立つ間にお一人様が二名ほど店を出る姿が確認出来たので、ままよと突っ込んだ。
BGMは似つかわしくもなく(失礼!)、洋楽。
人差し指を一本立てれば、昭和通り側の窓際、椅子の三つ並んだ明るいカウンター席へと誘われ、その最奥に着いた。日曜大工でこしらえたような店内。間髪を容れずお水を持ってきてくれたお兄さんが一瞬そこで注文をとろうと間をつくったことを見逃す私ではなかったが、初見で品書きの中身が如何せん把握出来ず、それを恥だとは認識しつつも「すみません、ちょっと考えます」とやってしまった。
で、暫しメニュウの検討に入る。
第一印象は、町場の大衆店として些か値付けがお高目かな、ということ。またこちらで“もろ”にの麻婆豆腐を注文してみようとも、その真価を得ることは出来ないだろうと検討付ける。オーソドックスなラーメンを基軸として、炒飯か(オマケとしての)麻婆丼か、或いは餃子が欲しい。とくに炭水化物の摂取を嫌ったわけじゃないんだけど、無意識に私の心の舵が、今日のところはそちらに向かって切れてしまったようである
“ラーメン&餃子” @950也
お決まりになりましたらお声をお掛けくださいというスタッフの方だったが、入り口付近でありながらも奥まったこのカウンター席にて、ほったらかしにされたら嫌だなあとの先回りの不安を心に過ぎらせていたのだがしかし ! お店の人は私のフォロウにも抜かりはなかった。
先ず餃子にお使いくださいと届いたお小皿にはなんと ! 大根下ろしと洋辛子があらかじめ添えられているではないか ! それを私の中の何者かが拒絶したのか、視線だけで身の回りにお小皿を探すんだけど、ない。
おっかけ滞りなく出てきたそのどんぶりと皿は、私の心を否が応にも高揚させる。難しい理屈は分からないんだけど、どちらも美味しい料理が必ず纏う“艶”というものを持っていたので。
先ずは漆黒のラーメンのスウプを蓮華で啜った。美味い !。
それはまるで、昭和と令和の味を同時に兼ね備えているかのように、懐かしいけど、同時にどこか未来の味がした。麺は昭和の町場の中華屋の典型的醤油ラーメンと比較すると、やや太めとなろうか。別段奇を衒ったものではなく、ちぢれ麺ながらも、そのあくまでも直球勝負の“構え”に痺れさせていただいた
一方の餃子だが、やり方の分からぬままそれに醤油と、更に辣油を投入。お酢と大根おろしとを相乗させてしまうと、なんとなく別の料理になってしまいそうだったので、それはやめておく。
野菜の美味さが巧みに引き出された、非常に美味しい餃子であった。
また私としては非常に珍しいことだが、今度は箸の切っ先を叉焼に向けてみる。
赤身と脂身がティラミス状になったそれは脂身のとろけるタイプで、私としてはおっかなびっくりであったんだけど、それでも私が人生逃げ続けている肉の嫌味というものを感じない。
やおら、卓上の大きめのGABAN(かな?)のPEPPERを鷲掴み、ラーメンどんぶりに十分に降らせたりしてみる。乳白色の蓋をとったらその注ぎ口はもう、サハラのようにどこまでも荒涼とした砂漠が広がっており、この昭和通りの袂(たもと)にて、ささやかなオアシスを夢見たりして ……
店名 |
Fukutoku(Fukutoku)
|
---|---|
菜系 | 中国菜,拉面,饺子 |
预订・咨询 |
03-5817-4328 |
预订可/不可 |
可预订 |
地址 |
東京都台東区台東4-11-2 石和ビル 1F |
交通方式 |
距离东京地铁日比谷线 【仲御徒町站】 步行1分钟JR山手线、京滨东北线 【御徒町站】 步行3分钟都营地铁大江户线 【上野御徒町站】 步行3分钟东京地铁银座线 【上野广小路站】 步行5分钟 距離仲御徒町 32 米 |
营业时间 |
|
预算 |
JPY 1,000~JPY 1,999 ~JPY 999 |
预算(评论总数) |
JPY 1,000~JPY 1,999JPY 1,000~JPY 1,999
|
付款方式 |
可信用卡付款 (VISA,Master,JCB,AMEX,Diners) 接受电子货币 (交通电子货币(如 Suica),iD,QUICPay) 接受二维码支付 (PayPay) |
座位数 |
40 Seats ( 1楼20席2楼20席) |
---|---|
包厢 |
不可 |
包场 |
可 可接受20人以下 |
禁烟・吸烟 |
可吸烟 11:00~15:00禁烟 自2020年4月1日起,有关被动吸烟对策的法律(修订后的《健康促进法》)已生效,因此请在访问前与餐厅联系,并且可能与最新信息有所不同 |
停车场 |
不可 步行1分钟以内有投币式停车场 |
空间、设备 |
有吧台座位 |
饮品 |
有日本清酒,有烧酒 |
---|
此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
---|---|
服务 |
外带服务,外送 |
网站 | |
开店日 |
2014.4.22 |
备注 |
【可送外卖】 11:00~22:00※09:30开始预约 |
餐厅的宣传 |
交通便利,从日比谷线中御徒町站步行1分钟。享用自制酱油的下町拉面
[Fukutoku]位于新御徒町站附近。这是一家受欢迎的餐厅,您可以在这里享用标准的中国菜,包括拉面。餐厅的所有菜单项都是手工制作的。其中,最推荐的是“东京下町拉面”。这是我们最受欢迎的拉面使用大量的猪肉、鸡肉、蔬菜和海鲜,以及用自制酱油和中细卷面混合而成的汤。另外,我想点的是“萝卜泥饺子”。这些多汁的饺子一口大小,很容易吃,里面有很多蔬菜。其他,小吃、麻婆豆腐等小菜品种也很丰富,非常适合下班回家 |
日曜日の夕方。
雨上がりということもあるがあたりはもう暗く、心は寂しい。依って寄り道しなければならないが、待っていてくれる女子大生を失った今、どこに寄り道すれば良いか定まらないことが泣ける。
こんなとき、居酒屋使い出来るふつうのそば屋を持っていると良いが、「上野藪」では些か高級過ぎて無理。
兎も角、日曜日の夜に繁華街を逸れるリスクなら嫌ってほど知っている私なもので、それが業務上横領になるかは知らないが、乗っていた運命のメトロ銀座線を、通勤定期の使える範囲に差し掛かった上野広小路で下車した
<R5.10.15>
「福徳」
それにしても、新型コロナ過明けのアメリカン横丁の賑わいといったらなく、堪らずに昭和通りの彼岸へと逃げて、私はこちらを町中華、と形容するよりも“neo”町中華と呼びたいが、もう何度も訪れているこちらに今夜も突っ込み、先客が着いていなかったのをいいことに、昭和通り沿いのカウンターへと腰を据えてみる。
この位置どりは、奥に着いてしまえば店内からちょっと隔離されるような恰好になるのだが、図らずも呼びボタンが設置されていたので滞りなく注文を進めることが出来、そのストレスフリーを存分に享受させていただいた次第
ホールはまるで日本人と見紛うばかりの(なんつって、ほんとの日本人かも知んないけどね)、注文をとるたび笑顔のcharmingな女の子で、否が応でもあの日あの時の十条の想い出が被さってくる。
だからそれを振り払うように、お猪口を煽り、小ぶりの餃子を一口でやっていく ! なるたけ昼間に観た名取裕子のおっぱいだけで、頭の中を埋め尽くすようにしながら。
またそれを補強する為、餃子には敢えて辣油は用いずに、お皿に着いてくる大根おろしをのっけ、黄色い和からしだけを擦りつつ ……
こちらの餃子はおいしいが、一人でやってもすぐになくなってしまうのが、それを欠点と呼ぶのは違うと思うが、欠点。
(言ってるだろ !)
そのままラーメンに突入するのもあまりに物足りなく、つまみ、というよりは一品料理を探して、お肉系の台頭、またエビチリの高価さに立ちはだかられて、はて、どうしたものかと途方に暮れた瞬間 !
―― おっ ! 向こうの壁にフライドポテトって貼ってあるわよ !
女子大生を折角居酒屋に連れて行ってあげたって、そこでポテトフライを注文されるとガックリ来るが(笑)、こんなときこそのポテトフライではなかろうか !
それがやけに頼もしく映って飛びついて、夢中で半分以上食べてしまったところで料理写真を忘れていることに気付き、慌てて誤魔化すようにバストアップの構図で(フライドポテトにバストなんかあんの ?)慰めのシャッターを切ってみるボク。
夢中で食べ進んでしまったことは言うまでもなく、隠し味に、鞄の中から取り出した「上野松坂屋」限定、1億5千万年前の岩塩をたっぷりと挽きかけたから ♪
そして最後はシンプルに、男の醬油ラーメンで〆る。
“neo”と言ってしまったが、ほんとうの醤油ラーメン、また塩ラーメンの正常進化系は明らかに、その昔新橋に君臨した「泪雨」のそれだと思う。あれだけ繁盛していた店がまさか無くなるなどとは予想だにしていなかったが、10年ほどの(でしたっけ ?)時を越えて最近復活した同じ屋号の店に意気揚々と突っ込んで、まるで別物のラーメンが出てきたとき、ボクの心にほんとうの涙雨がふったことは言うまでもないだろう ……
今夜はちょっと、ラーメンのつゆにもしょう油を回してしまった。
そうやって隠し味を補強しておけば、健康保険指導に依り禁止されている、つゆを飲み干すという危険行為を逃れられると思ったからに他ならないが、結局すべて飲み干してしまったことも、もはや言うまでもないだろう
【本日の献立】
・日本酒 @600 *2
・焼き餃子 @530
・フライドポテト @500
・醤油ラーメン @900
税込みで〆て3,130円也。