秘湯！濁河温泉！！加温・加水・薬液注入なしの源泉かけ流し。鉄が酸化されず緑色に見え、まさに新鮮そのものの。御嶽山の恵みを自然のまま堪能できる最高の温泉。料理のクオリティ―も◎。おめてなしも最高です！！ : 湯元館

2024/10中旬の金曜日～土曜日にかけて
利用したのはここ『濁河温泉　天空の温泉宿・湯元館』さんです

ここ濁河（にごりご）温泉とこのお宿・『湯元館』さんは我が家の大のお気に入りの温泉＆旅館です。
2017年に結婚10年を記念してここに訪れて以降、温泉の素晴らしさ・環境の素晴らしさ・この『湯元館』さんの温かいおもてなしの心の素晴らしさ・料理のおいしさ
等々、色々なものに心が奪われて、それ以来短いスパンで2020年の秋までに5回利用した場所です
その後はコロナと私の温泉熱及び旅行熱が冷めたのもあり、かなり期間が空きました。
何だかんだで４年ぶりになるのですね。。。。
今年の９月に入った辺りだったかに急にまた行きたくなり、久しぶりに行こう！！となりました。
しかし、何となくですが、今回の旅行が濁河温泉やこの『湯元館』さんを訪れる最後の旅行となるかもなぁ～なんて思ってたりします。

少し濁河温泉について説明
ここ濁河温泉は岐阜県下呂市小坂町にあります。ですが、この情報で判断すると非常に危険です（笑）
というのも、この濁河温泉は、霊峰御嶽山の飛騨川登山口として知られ、標高1，800mでの通年営業温泉街としては、日本でも有数の高所に存在する温泉だからで、有名な下呂温泉からは車で２時間弱はかかる場所に存在するからです。
実は私達がこちらを訪れたのは偶然で、当初は下呂温泉で24時間温泉に入れる宿を妻が探してたところ、下呂温泉のカテゴリーでこの濁河温泉に誘導され、下呂温泉と思い込み予約したのが始まりでした（笑）
というように、とにかく下呂市ということに騙されがちですが、なかなかにアクセスが難な、まさに秘湯といえる温泉街になります（ただ、温泉街といえど現在は大分寂しくなり、最大十軒程あった宿は現在、４軒程となってしまってます）

こちらの特徴とセールスポイントは本当に静かなことです。
現代であっても日本人でなければ訪れることが出来ないアクセス難易度であるためにインバウンドによるオーバーツーリズムとは無縁！！一度は訪れてみたい秘湯です。
また、その環境だけでなく、温泉も本当に素晴らしいです。
御嶽山からの自然の恵みを加工なく味わえるのが本当に素晴らしいのです。
泉質は含土類芒硝泉です、火山性温泉となると白濁した硫黄泉等が多い印象ですが、こちらは適度に鉄分を含む温泉。そして素晴らしいのが、硫酸イオンが多いのと、新鮮過ぎる故に鉄の還元性が保たれ続けるために緑色にみえるところです。
本当に新鮮な証がまざまざと見える温泉でもあるのです。

と濁河温泉についてはこの程度に

そして、宿の『湯元館』さんです。
こちらのお宿のセールスポイントは読んで字の如く、濁河温泉の中でも一番の高所に存在して、源泉から一番近い宿ということです。
（一応、日本一高所に存在する【温泉宿】らしいです。）
素晴らしい濁河温泉をもっとも新鮮な状態で味わえるのがこちらの『湯元館』さんになります。
当然に温泉は【完全源泉かけ流し】です。お湯を温めるための循環や水質を保つための循環ろ過などもしていません。
こんこんと湧く御嶽山からの自然の恵みを贅沢にそのままかけ流しで使用しています。
そのためというのもありますが、24時間お風呂を利用できます。夜中は利用できないというのもありません。
露天風呂もありますが、野趣溢れるものとなっており、本当に大自然の中で自然出来た温泉浸かるかのような究極の癒しがあります。また、標高が高いので天気が良ければ星がすごいとのこと（私は運悪くあまり巡り合えてない）、満点の星空に抱かれ、野趣溢れる温泉に浸かるという極上の体験も出来きます。
更には小さなお宿であり、各日、４組しか客を取っていないので、他のお客さんとの鉢合わせが少ないのも素晴らしく、多くの時間帯でこの最高の温泉を独り占め出来たりもします（私達は２回程、貸切になったこともありその際は男女どちらかのお風呂を家族風呂として独占させてもらえたりもしました）
このように本当に温泉や環境が素晴らしいのです。癒されたい場合には本当に最高の環境が整っています。

ですが、なにより素晴らしいのが大将と女将さんのお人柄。そこからくる、おもてなしの素晴らしさです。
これはもう時効だと思われるので言いますが、初回利用の時に大変な子供を抱えた我が家は事前に『共同食事場ではもしかすると迷惑をかけてしまうかもしれませんので、出来る限り隅の場所にしてもらいたい』と伝えていたところ、空いていた部屋を我が家のために食事スペースにしていただけ、部屋食していただけるという、私達からすると涙が出るサービスをしてもらったりしました。（大将は「気を遣わなくていいでしょ？！存分に羽を伸ばしてくださいね」ということも言ってくださいました）
また、周囲の滝をみるために軽登山をした際に子供の靴が汚れたら、自然に「洗っていきますよ～」といっていただけたり、平日の利用で私達しか宿泊せず、貸切になった時はサービスでグレードアップした食事プランにしていただけたりと。。。とにかく、書ききれないほどの素晴らしいおもてなしをしていただけるのです。
これが『湯元館』さんのなにより素晴らしいところです

さて、食べログなので食事の話をしないと。。。。（笑）

ただ、食事も非常に良いです。
『湯元館』さんは旅館しては珍しく、女将さんが料理を作ります。
この女将さんが作る料理が、手が込んでいて、素朴で、優しい味付け、だけど、全品、和の味付けだけど一品一品に趣が違う物で良いのです。
本当に丁寧に調理されていることが良く分かる、心のこもった料理。そして、どこか他の旅館とはすこし趣の違うものを感じられる料理で毎回大満足します。
本当に。。。なんか良い！！！！それが、ここ『湯元館』さんの料理なのです
そして、品数豊富で量もたっぷりです。
こんなアクセスの悪い宿でこの値段（1泊￥15,000程度）で、この品数の料理を、このクオリティーで出すことには本当に感嘆します。
そして、また凄いのが朝食です。明らかに他の旅館などに比べて豪華な朝食がいただけます。そして、朝にいただく【朴葉味噌】が本当に美味しいのです。

と。。。長くなりましたが、このような特徴があるのが濁河温泉であり
『湯元館』さんです


さて、当日ですがあまり行動を詳しく書くのもあれなので簡単に
ただ、濁河温泉は人里離れた山中にあるので道中そのものが最高の観光ルートになります。
下呂、高山からのルートでは御嶽パノラマラインを通れば御嶽山の全景、日本一の溶岩流を望むことができる開けた景色をお楽しめ、その道中には「がんだて公園」等で圧倒的な溶岩石や滝の景色を堪能できたり、その近くの湯屋温泉では天然炭酸温泉の飲泉も出来たりします。
長野木曽ルートでは御嶽山と乗鞍岳の間を通り、開田高原の風を抜けるルートになるので山風景をお楽しめ、またその途上にもたくさんの景勝地含めた観光スポットがあります。 それぞれに景色がまったく異なるので行き帰りでルートを変えてみるのも一つの楽しみで、我が家は多くの場合は行きは下呂から、帰りは木曽の方からとすることが多いです。
今回の旅もそうしました。

で、その様な観光がてらの旅路経て
ここ濁河温泉に着いたのが
15時30分です
朝8時30分に出発したので、昼休憩や観光挟みながら７時間です（笑）
愛知。。。それも、名古屋から岐阜の旅行で７時間ということで、その秘湯っぷりは伝わるかと思います。（休憩なし・寄り道なしなら４時間ほどで着けますが）

懐かしいです。。。。
ちょっと、感極まる感もありつつ
若干、実家にかえって来たような懐かしさもあります

すぐにチェックイン。
大将の懐かしい顔を拝みます。ただ、大分、お年を召されたな。。。と言う印象です（もう80歳を超えているとのこと）
少しボケも出てきているようで、私達のことは覚えていないようでした。（女将さんの方は覚えてくれていた）
少ししたら周辺の滝散策を楽しみ、戻った後は１回目の温泉（温泉は本当に素晴らしい）

そして、時間がきたので夕食となります。
ここからは、朝食も交えた食事の話を

夕食のメニューは以下の通りでした。

●夕食

【前菜】
・もずく酢
・酢味噌かけこんにゃく
・ふきとカニカマきゅうりまきをからしマヨネーズで
・山芋のカモ肉燻製まき
・カボチャの甘煮

【小鉢】
・ごま豆腐

【蒸し物】
・春菊の豚肉巻きとしめじ

【造里】
・虹鱒
・紋甲いか
・甘エビ

【煮物】
・揚げナスの和風煮浸し

【焼き物】
・岩魚塩焼

【台の物】
・飛騨牛陶板焼き

【揚げ物】
・季節の天麩羅
とうもろこし・舞茸・インゲン

【おしのぎ】
・よもぎそば

【食事】
・白飯・味噌汁・香の物

【デザート】
・抹茶のケーキ
・りんご餅
・りんご

【追加（別品）】（￥3,500）
・飛騨牛しゃぶしゃぶ


食事の詳しい感想は省略しますが、全体的にやはり素晴らしかったです。
本当に優しく・丁寧な調理でほっこりさせてもらえます。
印象に残ったのが毎回そうですがやはり胡麻豆腐。滑らかな口当たりに胡麻の風味がフワッと広がる素晴らしい一品です。
本当にここ湯元館さんの料理は優しいお味、なのに薄いとは決して感じない出汁が良く効いた料理です。そして味付けも通り一辺倒ではなく優しい中に確かな違いのある味です。これが中々凄い
味の強弱ではなく、風味が一品一品に違うのです。
女将さんが作っているだけあり、何というが他の旅館とは少し違う料理を食べられます(^^)

夕食後は部屋でまったりしつつ、温泉も複数回楽しみ（今回は星がかなりきれいに見えた！！！）
朝早く起きて朝風呂も楽しみ（標高が高いので冷えた山の空気の中早朝に入る極上湯がもう至高です）
そして、朝食です

朝食のメニューは以下の通りでした。

●朝食
・鮎の一夜干し
・味のり
・だし巻き卵
・揚げの醤油焼き
・さつまいものレモン煮
・インゲンの胡麻和え
・ミニサラダ
・煮魚
・茶わん蒸し
・朴葉味噌
・お味噌汁
・漬物
・ごはん
・ヨーグルト

朝食からこれだから豪華ですよね～。朝食から茶わん蒸し付けてくれたり
煮魚も出してくれたりと、割と温かいものが多く並ぶところが『湯元館』さんの姿勢を表しているというか、本当に素晴らしいなって感じます。
そして、やはりこちらの何よりもの一品は【朴葉味噌】
他所でも食べたことはあるし、お土産で買ったりもしたことあるけど、本当に『湯元館』さんの【朴葉味噌】はレベルが違うと思う位に舌に合います。
辛いだけでないしっかりした甘さがあり、でも決してしつこくない。それが本当にご飯に合うのです。久しぶりに食べましたが、やはり何度食べても感動する美味しさでした。


以上になります


ということで
私達家族の超絶お気に入りの温泉＆宿のレビューでした。

散々書いたので、〆は簡単に

やはり最高でした。
もう心の故郷なレベルです。

いつまでも続いて欲しいとは願いますが、あの大将の様子を見ると
きっとそれほど長くはないのかな。。。とも思います（後継者もいなさそうですし）

そんな想いもあり、「これが最後になるかもな」という利用でもありました。

本当に最高な時間でした。

それは今回に限らず、これまでの６回の利用全てにおいてです

本当にここのお宿は我が家の思い出が沢山沢山詰まった
第二の実家です
心の故郷です


本当に数々のこれまでのご厚意と温かいおもてなし

本当にありがとうございました。