AI94さんのマイ★ベストレストラン 2015

AI94のレストランガイド

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AI94 (女性・東京都) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2015年も例年同様新規訪問店のみから選ばせていただきました。
大好きなエスニックのお店をやや多めに訪問できたこともあり、今年はそのジャンルのお店がやや多くなりました。
(ご一緒させていただきたマイレビュアー様に感謝!)

私事ですが、レビュー500件を達成することができ、これもひとえにマイレビュアー様はじめ多くの方からのご支援あってのことだと感謝しております。

来たるべき年の美味しいお店との出会いに期待を込めて。

マイ★ベストレストラン

1位

il tram (清澄白河、菊川 / イタリアン)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/04訪問 2015/05/14

優しく、繊細、清涼感を感じるイタリアン@清澄白河

マイレビューアー様からお誘いいただき訪れました。

東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅A3出口を出て清洲橋通りの交差点を右折しその通りを直進。
三つ目通りとの交差点を右折し、一つ目信号角を左折すると右手にお店があります(駅から徒歩10分強)。
洒落たアーチ型の窓とイタリア国旗があるのでわかりやすいと思います。

ドアを開けるとこじんまりした店内手前側にテーブル席、奥にカウンター席、その中が厨房。
カウンターには皿とワインボトルが並べられ、壁には絵が掛かり、狭いながらも清潔感があり居心地の良い店内です。

週末開店時の12時に伺いましたが、店内は満席。
予約してくださった席には既にきちんとテーブルセッティングがなされ、可憐なお花が飾られていました。

マイレビュアー様はプロセッコを注文して、まずは乾杯!
一口試させていただきましたが、すっきりした辛口でとてもいただきやすかったです。

事前に予約してくださっていた2,500円のコースをいただきます。

新玉葱とアーモンドのズッパ: 乳白色のスープに、砕いたアーモンドが皿の縁に添えられていました。

とろりと滑らかな舌触りで優しい甘味ある新玉葱のスープは、ホイップしたような柔らかさがあります。
砕いたアーモンドを加えると、コクを増して又美味しいですね。
最初の一皿からすうーっと入っていく優しさがあり、これからのお料理に期待感が強まります。

自家製フォカッチャ
: 表面がさくっと、中のもちっと感はソフト。
ざっくりした生地からはオリーブオイルの良い香り、とりわけ上の焼け焦げた部分が香ばしく美味でした。

宮崎産 黒毛和牛のリエットとカリフラワー: こんもり高く盛られた牛肉のリエットの上には細かく切ったカリフラワーが散らされ、ディルがのっていました。
お皿が透明なので、その下の台の木目が活かされ、牛肉のリエットの茶色とカリフラワーの白、ディルの緑のコントラストが綺麗です。
バルサミコ酢とはちみつのソースをお好みでつけて召し上がってくださいとのこと。

牛肉のリエットは、味噌をわずかに混ぜ込んだようなこっくりとしたコクのあるペースト状で、牛肉の旨味がじっくり感じられます。
しっかりした味付けなので、開口一番「お酒が欲しい!」と思わず言葉が出てしまいました。
(後でご主人に確認したところ、味噌は入っておらず、背脂、赤ワイン、バルサミコ酢等が入っているとのこと。
ワインはもちろんですが、日本酒にもとても合いそうな味わいでした。)
カリフラワーが食感を変え、甘酸っぱくとろりとしたソースを混ぜていただくと、お味に深みが加わり絶妙でした。

カンパチの冷製 春人参のピュレ クミン風味: 真っ白い皿の手前側に置かれたカンパチの下には春人参のソース、上には同じく黄とオレンジ2色の春人参のスライス、スプラウトとピンクペッパーが綺麗に散らされています。
中央余白を置いた向こう側にクミンパウダーが置かれていました。

春人参の甘いピュレがカンパチと重なり合い、とろりと口の中でとろけます。
春人参のスライスは歯応え良く、スプラウトの爽やかさとピンクペッパーの香りと共にいただくと、カンパチの優しいお味に変化がつきます。
クミンを少しずつかけていただくと、素材一つ一つが花開くように香り立ちました。

佐賀産 グリーンアスパラの温製 半熟卵・ペコリーノ・ロマーノ・ボッタルガ: 透明な皿に焼いたグリーンアスパラガスと半熟卵、上から削ったペコリーノ・ロマーノとカラスミがかけられ、何て綺麗なんでしょう!

歯応えを残したグリーンアスパラガスが甘いこと!
半熟卵がぷるんと円やかに、薄く削ったチーズが軽やかに、ふわりとコクを与えます。
パルミッジャーノも少し加えてあり、カラスミの旨味と塩味も加わって絶妙な塩加減。
グリーンアスパラガスとチーズの好相性が楽しめる一品でした。

マッシュルームのペーストで和えたパッケリ スライスを添えて: マッシュルームペーストを包み込んだ円形の太いショートパスタ、パッケリに、マッシュルームのスライスが上からかけられていました。

表面はつるっと、ぷるっと、そしてぐっと噛み応えがあって独特のコシがあるパッケリ。
パッケリをいただくたびに、間からとろりとコクのあるマッシュルームペーストが溢れ出てきます。
マッシュルームの濃い風味にオリーブオイルの香りが重なり、このお味、マッシュルーム好きにはこたえられない一品かと。
コシの強いパスタもマッシュルームも大好きなので、とても好みの一皿でした。

瀬戸内のレモンのソルべ: レモンのソルべの下にフルーツグラノーラ、上にはフレッシュミント、アマレッティーが添えられていました。
メニューには’小さなドルチェ’と書かれていましたが、謙遜ですね。

一口いただくと、レモンの爽やかな酸味がつーんと来ます。
甘味はもちろんありますが、酸味が強めで何とも潔い風味。
ひんやりした酸味が、フレッシュミントに合いますね!
カリカリとした食感のフルーツグラノーラやアマレッティーと一緒にいただくと、より楽しくいただけました。
レモンは大好きなのでとても私好みのお味でしたが、レモンや酸っぱいものが苦手の方にはやや辛いかもしれません。

紅茶: ミルクティーはできるけれどレモンティーはできないとのことでこちらを。
透明なカップで供されました。

柔らかな香りと味わいのある紅茶。
途中、レモンのソルべを少し浮かべてレモン風味にしてみたり。
濃すぎない紅茶の風味が、いただいたお料理の余韻をゆったり感じさせてくれました。


最初のズッパから最後のドルチェ、紅茶に至るまで、優しく、繊細、どこか清涼感を感じるイタリアンでした。
素材本来の持ち味を生かし、一つ一つ丁寧に作られていることがひしひしと感じられました。

一貫して印象に残ったのは、塩加減の絶妙さ。
野菜、肉、魚の風味を引き出し、とりわけ野菜の甘味を最大限に感じさせてくれました。
ドルチェのレモンの酸味をストレートに出しているところも個人的に好印象。
今回はメインの魚や肉料理をいただいていませんが、グリーンアスパラガスの火入れ加減も秀逸でした。
添えられていた温泉玉子が黄身がとろけ出ない仕上がりだったのも、もしかしたらご主人なりの拘りがあったのかも、と思えてしまうほど。
斬新というほどではありませんが、盛り付けも繊細でとても素敵でした。

私達がいただいたコースは、前菜3品付くので、メインはなくても量もたっぷりあり満足感は高かったです。
とても美味しく、内容が充実しているので、コスパは非常に高いと言えるでしょう。

お料理の準備や調理だけで大変だと思いますが、ホールでの接客、電話の応対まですべてご主人が1人でこなしていらっしゃいます。
そのため、お料理の提供時間はややゆっくりめですが、料理ごとにばらつきがなかったのもあり、それがかえってゆったりした良い流れとなっていたように感じます。

食後少しご主人とお話させていただいて驚いたのは、一度もイタリアに行ったことがないこと。
それだけでなく、イタリアンにもとりわけ拘っていないということ。
和牛のペーストから和の風合いが感じられたのはそのせいかもしれません。

私たちからするとやや意外にもとれるご主人の今までの経歴や第三者的にもとれるような考え方に、だからこそ生み出されるお料理なのかも・・・と思いました。
てらいがなく気さくなご主人が生み出す料理は、これから益々進化していきそうな予感がします。

夜メニューを見せていただきましたが、私達がいただいたメニューに、前菜1種、メイン肉料理が加わって4,200円(チーズの盛り合わせ、ドルチェは+500円で追加可能)。

私達が居る間にも電話が鳴って予約の問い合わせがかなり入ってきていました。
ベビーカーでいらっしゃっている地元の方(おそらく)も見受けられました。
狭いお店なので、週末の予約は必至、なるべく予約して伺った方が良さそうです。

素材使い、味付け、雰囲気・・・すべて私好みで、楽しい会話と共に非常に有意義な時間が過ごせました。

駅からは多少離れていますが、機会があったら是非とも再訪したいお店。

素敵なお店をご紹介くださり、楽しい時間をご一緒させていただいたマイレビュアー様に心から感謝いたします。

  • カンパチの冷製 春人参のピュレ クミン風味
  • カンパチの冷製 春人参のピュレ クミン風味;アップ
  • 新玉葱とアーモンドのズッパ

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2位

玄挽蕎麦 NAGARA (赤坂、乃木坂、青山一丁目 / そば)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2015/05訪問 2015/05/21

素朴な風合いと繊細な食感、ふくよかな味わいの蕎麦を和む雰囲気で

ずっと以前から伺いたいと思いつつ早や数年・・・念願のお店に先日マイレビュアー様と共に訪れました。

都営大江戸線 青山一丁目駅3番出口を出て左折、すぐ角を左折し外苑東通りに出たら乃木坂方面に歩きます。
一つ目の信号を左折し坂を下っていくと左側にカンボジア大使館があるのでその道を道なりに沿って行き(途中右に曲がります)、住宅街の中にある細い道を左折して入って行った右側にお店があります(駅から徒歩15分程)。
(この他に、乃木坂、赤坂からもほぼ同じぐらいの距離だと思います。)
細い道に入る角に木で出来た看板がありますが、住宅街の中にあるためよく見ていないと見落としてしまう可能性大です。
ちょうど先にいらしていたマイレビュアー様を見かけて場所が確定できました。

こちらは昼は予約が不可のため、週末開店時11時半に待ち合わせして入店。
木々と植木に囲まれ、‘玄挽蕎麦 NAGARA’とある看板も、まるでカフェのような外観。
入口を入り、細い階段を下りて行くと、柔らかい照明の下に、白い壁に木を多用したスペースが広がります。
ピアノ、ギター、本、ややレトロな小物、小さなハーブ菜園・・・センス良い友人の客間に通されたかのような和むスペースです。
右側にカウンター席がありましたが、一番奥左角にある広めのテーブル席に座ることができました。

温かいほうじ茶が提供されましたが、香り良く、和む雰囲気にぴったり。

まずビールで乾杯の後、少しつまめるものをいただくことにしました。

出汁巻き玉子(800円): 四角い器にのった出汁巻き玉子は汁がたっぷりはられ、大根おろしが添えられています。

出汁巻き玉子とありますが、味付けは甘めで玉子焼きといった方がしっくりくるような感じです。
上品な出汁とたっぷりの大根おろしでいただくと、思わず笑顔になれる優しい味わい。
どこか懐かしさを感じさせる出汁巻き玉子でした。

お通しセット(蒲さし、煮物、長芋浅漬け、おかかチーズ)(1,000円):
蒲さし: 小さく丸みを帯びた蒲鉾にたっぷりの山葵漬けが添えられていました。
つるっとした表面にぷるっと弾けるような食感の蒲鉾。
山葵漬けの後味が実はあまり得意ではありませんが、こちらのものは山葵が歯応え良く、とろりと甘く、後味がとてもすっきりしていました(おそらく上質の酒かすを使っているのではないかと思います)。
煮物: 胡麻油で炒り煮したような茄子に刻んだ大葉がのせられていました。
いただくと、やや甘味ある出汁がジュワッと出てきて、胡麻油の風味がいいですね。
長芋浅漬け: シャクシャクと歯応え良い長芋は、浅漬けの割りにしっかりとしたお味。
お陰でお酒がすすみます。
おかかチーズ: クリームチーズの上におかかと醤油をのせたもの。
クリームチーズのコクが醤油味となかなかに合います。
手軽に出来そうなので、今度自宅でも試してみようと思いました。

お豆腐(600円): 丸くこんもりとした豆腐に小葱、大葉、鰹節がたくさんかかっています。

箸で取ろうとすると、固めで殊の外しっかりしていることがわかります。
醤油をほんの少し垂らしていただくと、ほろっと崩れて予想したより柔らかなのが不思議。
薬味といただくと涼感に溢れ、円やかな大豆のお味がしっかり感じられました。

いただいたお酒は2種。
最初にいただいた金澤屋は、すっきりした飲み口でまるでミネラルウォーターのよう。
尖ったところのない味わいは、初夏にぴったりな感じがしました。
天青は、最初はすっきりしていますが、途中で苦味、最後に辛味がきりっと来る辛口で、こちらも上々な味わいでした。

時間も程好く経過してきたので、各自好みのお蕎麦を頼むことに。

冷やがけ(1,000円): 私がいただいたのはこちら。
ホシが点在する細切りの蕎麦にたっぷりと汁がはられて、大葉と柚子がのっています。
刻み葱と梅肉が別に添えられてきました。

わずかにざらつきがありますが、きれいに切り揃えられた蕎麦はコシがあり、風味が秀逸。
ひんやりと冷たい汁も手伝ってか、喉越し良くするすると入っていきます。
仄かに甘味のある上品な汁が非常にすっきりとした味わい。

刻み葱の香りに梅肉の酸味が加わって、よりさっぱりいただけました。
梅肉は丁寧に叩いてあり、酸味が程好く、美味でした。

辛味大根蕎麦(1,000円): たっぷりの辛味大根おろしが添えられてきました。
他に薬味として刻み葱と山葵が付きます。
少し味見させていただきましたが、大根おろしは、初め甘味を感じますが、後味に来るぴりっとした辛味が心地良いです。
蕎麦は冷やがけのものと同じと思いますが、そのままいただくと甘味も風味もよりふくよかでした。

とろろ蕎麦(1,000円): とろろに玉子が落とされ、汁が別に付いてきました。
薬味は刻み葱と山葵。

ざる蕎麦(800円): せいろの上にのった蕎麦はやはり定番ですね。
こちらも薬味は、刻み葱と山葵。

蕎麦湯: とろみがありますが、作り込んだ感じはないので嫌味なくいただけました。
汁でも綺麗に伸びますが、そのままいただくと蕎麦粉の甘味と香りが余すところなく味わえました。
最後の方は、底に溜まった蕎麦粉のせいでかなり濃厚。
挽きぐるみらしいざらざら感と風味があり、蕎麦湯だけでもかなり堪能できました。


久し振りにいただいた本格的蕎麦に舌鼓を打ちました。
蕎麦前も、シンプルな味わいの品々で個人的に好印象。
最後にいただいた蕎麦湯は、上質な蕎麦粉を荒挽きした素朴さ、ふくよかな風味、円やかなとろみ・・・格別の味わいでした。

外観、内観ともに蕎麦屋らしからぬモダンな空間で、とても和むことができました。

厨房はご主人、ホールが奥様担当でお二人だけでやっていらっしゃるので、お料理の提供はゆっくりめです。
時間を急ぐ方にはやや不向きだと思われますが、私たちにはかえってそれが‘良い間’となって感じられました。

駅からはやや遠い立地ながら、美味しい蕎麦がいただける良店であることには間違いないと思います。

念願のお店で気持ちの良い初夏の昼下がりを楽しむことができました。
ご一緒いただいたマイレビュアーの皆様、貴重なお時間をありがとうございました!

  • 出汁巻き玉子
  • 出汁巻き玉子;アップ
  • 卓上の様子;温かいほうじ茶

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3位

AKOMEYA厨房 銀座本店 (銀座一丁目、有楽町、銀座 / 日本料理、居酒屋、甘味処)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/10訪問 2015/11/01

艶々のごはんと至極の小鉢たち

ずっと気になっていたお店に先日ようやっと伺うことができました。

東京メトロ銀座一丁目駅4番出口を出て外堀通りを西銀座の方へ少し戻るように進み、一つ目の角を右折、又一つ目の角を右折すると右手にお店が見えてきます。

広い間口の1、2階に米、食材、雑貨を扱っており、お店は1階の右手奥、生成りの長い暖簾で区切られた一角にあります。
(店頭の藍地に‘米’と書かれた看板が目印。
お料理写真は置いてありますが、レストランが中にあることを気づかず、食材・雑貨店だと思って素通りしてしまうかもしれません。)

平日13時頃ではありましたが、私の前に4名ほど待っていらっしゃったので、すかさずウェイティング・ボードに名前と人数を書き込みました。

5分程して名前を呼ばれ、入口から近いテーブル席に通されました。
(椅子の下には荷物用のカゴがあり、席間を広く使える工夫がなされていました。)
良い意味で簡素でこざっぱりした店内には、厨房前に一人用のカウンター席がある他、少人数用のテーブル席が配置されています。

テーブルの上には既にランチメニューが置かれていました。

■平日限定メニュー
豚肉の時雨煮丼(お漬物、お味噌汁付) 1,296円

■小鉢膳(お漬物/お味噌汁付) 2,095円
本日のお品書き
鰹のたたき
豚肉と蓮根の胡椒味噌炒め
焼き茄子のなめたけとろろがけ
秋刀魚の卸し和え
蕪と鶏のきのこ餡
帆立と洋梨の和え物
すくな南瓜のスタミナだれ添え
信州サーモン長芋のフリット チリ酢添え

■一汁一菜膳
牛ほほときのこのシチュー膳(サラダ、お漬物、お味噌汁付) 1,922円
秋野菜とはもの揚げ物膳(本日の小鉢、お漬物、お味噌汁付) 2,030円

■一口デザート
わらび餅、ほうじ茶プリン、もなかアイス 324円

■お飲み物
●ソフトドリンク
コクテール堂のコーヒー(アイス・ホット)、A・Cパークスの紅茶(アイス・ホット)、本日のジュース 324円
●アルコールドリンク
コエド生ビール、本日の日本酒、グラスワイン(白・赤) 540円


こちらに来たら小鉢膳と決めていたので、迷わず注文。
運ばれてきた温かいほうじ茶をいただきながら待つことにします。
香り良く、こっくりとした喉越しで、やわらぐように落ち着きますね。
ふと見回すと、店内に居た14人中7人が食事を待っているようで、かなり待つかも・・・と覚悟を決めました。(笑)

15分程待ったでしょうか、お料理がお盆にのって運ばれて来ました。
「今日のごはんは熊本県産の森のくまさんです」と説明を受けました。
一つ一つ違った色・形状の小鉢に彩り良く盛り付けられたおかずたちを目の前にして、もうこの時点でずっきゅーん!
少量ずつのおかず、大好きなんです。
どれから先にいただこうか、迷いに迷ってとりあえず箸が伸びた豚肉と蓮根の胡椒味噌炒めから、時計回りにぐるっと。

小鉢膳
豚肉と蓮根の胡椒味噌炒め: 金山時味噌のような甘味噌で豚肉と蓮根を炒めてあり、豚肉の脂が甘く、蓮根が歯応え良いこと!
胡椒が爽やかに香り良く、一瞬柚子か何かの柑橘系かと思ったくらいでした。

蕪と鶏のきのこ餡: 優しい味わいの蕪にじっくりと旨味のある鶏肉を、舞茸、エノキ茸のゆるめの餡で包み込んだお品。
口に含んだ瞬間に菊花がふっと香り、柔らかな蕪と茎のシャクシャクとした歯応えの対比が印象的。

焼き茄子のなめたけとろろがけ: 焼いた薫香が強めでとろりと柔らかい茄子に、細かく切ったなめたけを合わせたとろろ、その上に芽紫蘇がのっていました。
上品な出汁に柚子の香りを加え、茄子の薫香を引き立たせていました。

帆立と洋梨の和え物: 柔らかい帆立に、シャリ感の残る洋梨の和え物。
洋梨の香りと甘酸っぱさでいただく帆立に、三つ葉の香りを合わせてありました。

秋刀魚の卸し和え: 軽く炙った秋刀魚に、ピリ辛味の大根おろしをかけてありました。
醤油ベースの魚の出汁強めな大根おろしと刻み葱で、秋刀魚をさっぱりと仕上げていました。

鰹のたたき: 鰹の上にはレッドオニオンとスプラウトでさっぱりと。
山葵を溶いたたまり醤油で鰹のとろりとした旨味をいただきます。

すくな南瓜のスタミナだれ添え: ほっくりとした南瓜に、甘辛味噌で味付けした羊の挽肉がかかかり、その上に茗荷が添えられていました。
羊の臭みをうまく調理してあり、苦手な私でも美味しくいただけました。
(少量ということもあり、ほとんどの方が羊肉と気づかずいただいてしまうかもしれません。)

信州サーモン長芋のフリット チリ酢添え: 片栗粉をまぶしてからりと揚げたサーモンと長芋に、酸味強めの大根おろしがかけられていました。
優しい辛味にふんわり香る柚子の風味がたまりません。
素揚げしたインゲンと香味葱が添えられていました。

ごはん: ふっくらと、瑞々しく、ツヤツヤのごはん。
程好い粘り気と甘味がありますが、優しい味わいです。
米そのもののお味がガツンと来るタイプではなく、どのおかずとも相性良い万能選手といった感じで箸がすすみますね。

普段お代わりすることはあまりないのですが、ごはんそのものの旨味と小鉢の美味しさで、思わずお代わりしてしまいました。

漬物: 優しい山椒風味で甘めに仕上げた山椒昆布、薫香が強めのいぶりがっこ、歯応え良いキュウリの柴漬けの3種類。
小鉢だけで種類が多いのに、3種類違ったお味の漬物が味わえて、漬物好きとしては大満足。

味噌汁: 生海苔(でしょうか?)が入り、お麩が浮かんでいます。
最初、普通のお麩かと思いましたが、軽く揚げた麩をスライスしてあるような感じで、軽いコクが加わっています。
合わせ味噌を使ってあるような素朴な味わいで、じんわりと美味しさが伝わってきました。


ふっくらと、水分量絶妙なごはんと、一つ一つ丁寧に作られた至極の小鉢たち。
いただいていて終始瑞々しさを感じたのは、土鍋で炊いた精米したてのお米所以でしょうか。
ごはんが主役、でも決してでしゃばらず、小鉢のおかずの引き立て役であり続けるごはん。
素材そのもののお味を活かし、それに合わせた味付けに薬味や香りを加えたお料理は、口に含むと素材だけでなく、香りや風味がふわっと、何倍にも膨らむように広がりました。
創作和食に近い味わいですが、その繊細な仕上げ具合は、純和食の暖簾を掲げるお店のお味に匹敵するレベルではないかと思います。

漬物、味噌汁に至るまで風味が生かされ味わい深く、非常に美味しくいただくことができました。

全国から厳選した玄米、オリジナルブレンド米を販売しているお店だけに、炊き立てのごはんには拘りが感じられます。
肉、魚、野菜、果物・・・が少量ずつ、バランスよくいただけるので、健康志向の女性たちに受け入られるわけですね。
ごはんのみお代わりできるので、男性でも満足いただける量かと思います。

お値段だけ見るとかなりお高く感じてしまうと思いますが、内容、お味、いずれの点から見てもいたく納得。
それどころか、これだけ多くの素材を揃え、調理提供するのにどれだけの手間がかかっているかと考えただけで気が遠くなります。

私が居た時間にお店にいらしたのはカップル2組を除いて、すべて女性客。
多くの方が私と同じ小鉢膳を頼んでいらっしゃいました。
私がお店を出る頃にはさすがに行列はなかったので、ランチ終了時刻に近い方が待たずに入れると思います。

帰り際、ちらりとお店を覗いたら、体に良さそうな食材、調味料等がたくさん並んでいました。

再訪必至。
又時期を変えて伺いたいと思います。

  • 小鉢膳
  • 蕪と鶏のきのこ餡、焼き茄子のなめたけとろろがけ
  • 豚肉と蓮根の胡椒味噌炒め、すくな南瓜のスタミナだれ添え

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4位

curry 草枕 (新宿御苑前、新宿三丁目、新宿 / カレー、スープカレー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/09訪問 2015/09/24

数々のスパイスを、玉ネギの甘味、素材の旨味で抱き込んだ味わい深いカレー

以前から気になっていたお店でしたが、先日伺ってきました。

東京メトロ新宿三丁目駅C1出口を出て新宿通りを新宿御苑方向に歩き、新宿二丁目の交差点から一つ目の角を右折し、一つ目の角左側に、‘curry 草枕’と書かれた黄色い看板が見えてくるので、そのビルの2階にお店があります。

週末13時15分頃で、既に2名待たれていました。
ガラスのドアから店内を覗くと、さらに6名椅子に座っていて、私は8番目。
前に居た方によれば、それなりに人が流れているようなのでそのまま待つことにします。

待っている間にメニューを渡され、10分弱で店内へ。
明るくカジュアルな店内入って右側が厨房、中央にテーブル席、左奥には掘りごたつ式の小上がりがあり、奥壁にそって一人用のカウンター席が並んでいます。

メニューは以下の通り。

■カレー
チキン 750円
なすチキン、トマトチキン 850円
なすトマトチキン、海老とアサリとトマト 950円
大豆とひよこ豆とトマト 850円

辛さ:
1番一般の中辛程度、2番辛口、おすすめは3番。
辛さ耐性に自信のある方は5番以降。
辛さがダメな方は0.5か、チーズか発酵バターのトッピング追加でマイルドに。

ご飯:
少なめ 150g -50円、普通 250g 無料、大盛り 350g 無料、山盛り 450g (100円)以上ご指定ください
ご飯お代わり 100円

カレーの肉2倍 150円
カレーのルー大盛り 100円
温泉卵 120円

テイクアウト(カレーのみ) 無料

■トッピング
チーズ、発酵バター、大豆とひよこ豆 各120円
なす、プチトマト 各100円

■ソフトドリンク
ラッシー 250円
チャイ(ホットのみ) 320円
■ビール
レーベンブロイ 小瓶 400円
サッポロクラシック 中瓶 690円


トマト大好きなので、ナストマトチキンライス少なめ辛さはおすすめの(4とかなり迷いましたが、お店の方曰く、辛くしたければ卓上の辛味スパイスを加えられるとのことだったので)、ラッシーもお願いしました。

ほどなく席が空いて、カウンター席へ。
さりげなく置かれた小物にほっこりと可愛さが感じられます。

5分程でラッシーとお水が運ばれてきました。
お水のコップが青くて涼しげですね~。

ラッシー: 甘さ抑えめで、コクはあるけれど、すっきりとした味わい。
緩すぎないテクスチャーで、ひんやりと喉越しがとても良いです。

ナストマトチキン: 席に着いて10分程で運ばれてきました。
中央部のチキンをナスが取り囲むように並び、ミニトマトがぷかりぷかりと浮かんで、緑・赤のパプリカがアクセント。
以前のレビューを見て知っていましたが、彩り鮮やかでテンションアップしますね~!

まず一口すくっていただくと、ターメリック、クミン、クローブ、カルダモン・・・数々のスパイスの香りが口の中に広がります!
玉ネギの繊維が確認できるようなテクスチャーなので、サラサラ過ぎず、それなりのとろみもあって、スパイスの辛味は後からじんわりと。
玉ネギの甘味でまろみが出ていますが、スパイス量はかなりのもので、風味はさながら薬膳カレーのよう。
油分少なめなので、しつこさはなく、個人的に好印象。

大振りなチキンはスプーンでほろりとほぐれるほど柔らかいです。
ジューシーで、時折ゼラチン質まで感じるほど。
素揚げしてあるナスをカレーと一緒にいただくと、じゅわっとナスのお味が油と共に染み出て、カレーとの相性抜群!
トマトは口の中でプチッと潰れ、酸味のジュースが溢れて、カレーにすっと清涼感を与えます。
トマト好きとしてこれは溜まりません。

ライスはぷるっと、ほっこり、水分は感じるけれど、粘り気少なめであっさりした味わい。
スープカレーをかけると、ルーがさーっとひいてライスに沁み込み、良い意味でカレーのお味を妨げず旨く調和しています。
卓上に置いてあった説明によれば、パエリアやリゾットに使われる北海道の減農薬栽培した大地の星とのことですが、面白い味わいのライスだと思いました。

卓上にあった福神漬けは、大根、キュウリ、蓮根、胡麻・・・を使ってあり、おそらく自家製と思われますが、歯応え良く、すっきりした甘味で、カレーは元より、ライスとも好相性。
(市販の福神漬けは甘ったるくて苦手なのですが、こちらのものはそれだけでいただいても実に美味しく感じました。)

美味しくて、スープのようにさらりと、でもゆっくり味わいながらいただきました。


ずっと気になっていたお店でしたが、スパイスが綺麗に香る丁寧に作られたカレーで大満足。
数々のスパイスを、玉ネギの甘味と素材の旨味が溶け出たカレーで抱き込んだような非常に味わい深いカレーでした。
小麦粉を使わず、油分少なめなこともあり、こってりとしたしつこさがなく、個人的に非常に好みのお味でした。

ギーを使った重めのカレー、肉汁の味がしっかりするカレー、甘口カレーがお好きな方だと、こちらのカレーはテクスチャー的にもお味的(薬膳のようなスパイス香があるため)にも好みではないかもしれません。

スパイスの香りを楽しむため通常のとろりとしたテクスチャーのカレーより辛味強めにしてありますが、具材そのもののお味を味わうため、お店でのおすすめの辛さが3という数字に、実際いただいてみていたく納得。
辛い物大好きではありますが、スパイスも辛さもほどほどの方が素材のお味を引き立たせてくれる(お味がよくわかる)と思います。

玉ネギの甘味があるので、辛い物苦手の方でも辛さ3ぐらいであれば何とかいただけるのではないかと思います(もちろん、無理は禁物ですが)。

いただいたカレーだけでなく、甘味抑えめのラッシーから、あっさりとした味わいのライス、すっきりした甘味の福神漬けまで、一つ一つ丁寧に作られていることがひしひしと伝わってきます。
カレーに魅せられ、旅を通じてスパイス料理を体験したという御主人が試行を重ね、作り上げていったものなのでしょう。

カレーの辛さ、トッピング、ライスの量が選べるので、自分なりのカレーが楽しめます。
辛さ増しにしても無料なのは激辛好きの方にとっては嬉しいサービスですね(個人的には上にも書いたようにあまり過度にはお勧めしませんが)。

オーダーから会計までを担当されていらっしゃる奥様?のきびきびした、そつないサービスが印象に残りました。
お店に到着した13時過ぎから14時ぐらいまで店内はずっと満席でしたが、回転は悪くなかったです。
お一人様を含め、男性のお客様も数多く見られました。

会計時にパインの飴と次回使えるラッシーのサービス券がいただけます。

次回は出汁が違うという海老とアサリとトマトあたりをいただいてみたいと思います。

  • ナストマトチキン
  • ナストマトチキン
  • ナストマトチキン;ルーはさらり

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5位

日水土 (新富町、銀座一丁目、宝町 / オーガニック、日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/12訪問 2016/01/03

季節を変えて、又美味しい野菜と出会いたい、そんな気持ちにさせてくれるお店

新年明けましておめでとうございます!
今年も相変わらずスローレビュアーだと思いますが、よろしくお願いいたします。

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私が野菜好きなことをご存知のマイレビュアー様からお薦めされ、ずっと気になっていたお店に先日やっと伺うことができました。

東京メトロ銀座駅A13番出口を出て銀座一丁目方面に歩き、メルサの角を右折、二つ目の通り(木挽町仲通り)を左折し少し歩いていくと右側にお店が見えてきます。
(銀座一丁目駅、東銀座駅からの方がさらに近いです。)
淡いグレーの壁に木の看板で‘日水土’と書かれ、店頭には野菜が並んでいました。
ナチュラル&ハーモニック 銀座の2階にお店があります。

右手にある木のドアには、「予約で満席」との表示があり、さすが人気店であることが伺えます。
2階に上がると、優しい色合いの壁に木の柱を活かした素朴でナチュラルな雰囲気の空間が広がります。
週末開店時の11時半に予約して伺いましたが、開店と同時に入店したお客様で半数近くのテーブルが既に埋まっていました。
入口右手が厨房、左手にテーブルがあり、中央手前側のテーブルに通されました。
椅子の下には荷物用のカゴが用意されていました。

テーブルには、ナイフ、フォークの他にお箸も用意されていて、良心的ですね。

ランチメニューは以下の通り。

★ハーモニーランチ 日 1,550円
アミューズ、野菜料理の盛り合わせ、羽釜炊きの自然栽培米、天然醸造味噌『蔵の郷』のお味噌汁、自然栽培のほうじ茶
デザート&お飲み物 +600円

★ハーモニーランチ 水 2,100円
アミューズ、野菜料理の盛り合わせ、お魚 又は お肉料理、羽釜炊きの自然栽培米、天然醸造味噌『蔵の郷』のお味噌汁、自然栽培のほうじ茶
デザート&お飲み物 +600円

★ハーモニーランチ 土 3,800円
アミューズ、冷製オードブル、季節の温野菜 アンチョビ・バターソース、お魚 又は お肉料理 又は 野菜料理、羽釜炊きの自然栽培米 又は 天然酵母パン、天然醸造味噌『蔵の郷』のお味噌汁 又は 本日のスープ、デザート&お飲み物

■Patisserie:本日のデザート
究極のシュークリーム
パンプキン米粉シフォンケーキ
マロンロールケーキ

■卵・乳製品不使用デザート
タルト・ポンム
スイートポテトベイクドケーキ
苺の豆腐ショートケーキ

■Drink
ウガンダ産自然栽培コーヒー
オーガニック穀物コーヒー(ノンカフェイン)
オーガニックセイロンティー
オーガニックペパーミントティー(ノンカフェイン)
自然栽培みかんジュース 350円
*アイスコーヒーは+100円
*ドリンクのみの注文 350円


当日の魚料理は真鯛のポワレ、肉料理は神山鶏のロースト、追加料金で蝦夷鹿のローストも可能とのこと。
開店15分と経っていないのに、苺の豆腐ショートケーキは既にないとのこと(食事後、1階で購入可能とわかりましたが)。
今回初訪ということもあり、魚・肉料理がつくハーモニーランチ 水で、私は魚料理、連れは肉料理を選び、それぞれデザートと飲み物として、究極のシュークリームマロンロールケーキオーガニックセイロンティーウガンダ産自然栽培コーヒーを注文することにしました。

自然栽培ほうじ茶: 厚めの素焼き茶碗に入り、こっくりとしたまろみのある味わい。
色は濃く見えましたが、程好い香りで、けっして濃すぎることはなく、美味しかったです。

アミューズ: ダイコン、紅芯大根、ニンジン、小松菜等が色好く盛り付けられています。

根菜は生、あるいは浅めの茹で加減で食感を残した仕上がり。
よく噛むことによって、素材のお味をより感じさせてくれているような。
粒マスタードの酸味ときなこの風味を合わせてあるシンプルな味付けなので、野菜のお味がストレートに伝わってきます!
ニンジンは砂糖をつけたように甘く、小松菜の繊維がシャキシャキでした。

野菜料理の盛り合わせ: 真四角の大きめな皿に少しずつ盛り付けられ、見るだけで食欲アップしますね。
(左上より右、そして下へ)
カリフラワーのポタージュ: すうっとした上澄みに続き、ザラザラとしたカリフラワーの舌触り。
おそらく豆乳を使っているようで、すっきり味のポタージュでした。
ひじきと雑穀のかさね煮: 太めのひじきに雑穀を合わせ、お互いの旨味を活かしつつじっくり煮上げ、素朴な味わい。
切り干し大根 密柑酢のサラダ: 密柑の香りがのった酢とオイルで和えられ、歯応え良いこと!
大根の甘味と旨味の後に、辛味も感じられ、グレードアップした切り干し大根でした。
牛蒡と蕪のうま煮: ゴロリと大きめな牛蒡と蕪を醤油でじっくり含め煮したもの。
野趣溢れる牛蒡と、ぷるんとした蕪が対照的でした。
4種のお豆・スパイス風味煮込 南瓜のピュレ: 柔らかく煮込まれたインゲンをいただくと、予想もしなかったナツメグ、クミン、シナモン等のスパイスの風味が広がります!
ほっこり甘く、とろりと滑らかな南瓜と合わせながらいただくと、優しい味わいに。
さつまいも 自家製ピーナッツバターソース: ほくほくのさつまいもは優しい甘さで、びっしりと敷き詰められた黒・白胡麻が香ばしいです。
ピーナッツバターソースは非常にさりげなく、ナッツ類、バターが苦手な私でも全く問題ありませんでした。
じゃがいもの牛蒡味噌 小松菜白胡麻豆乳ソース: 大きめカットのじゃがいもは牛蒡味噌で風味付けされてあり、ガーリックが効いていました。
下の小松菜は優しい豆乳ソースで和えてあり、歯応え良く、青臭い風味と甘味が良いですね。
大根の白味噌豆乳グラタン: 厚めに切った大根はほっこりと優しく、上の白味噌豆乳グラタンソースでコク付けされていました。
真鯛のポワレ: 大根の白味噌豆乳グラタンの上にのせられていました。
皮目がパリッと香ばしく焼かれ、中身はふっくらと絶妙な火入れ加減。
たまに真鯛特有の臭みが気になる場合がありますが、こちらはもちろん皆無。
小さく切った蓮根とキノコのとろっとしたソースとバジルソースの2種類味わうことができました。
メリハリ利いた塩加減で非常に美味しかったです。
茄子のロースト: とろとろに柔らかいナスにクリーミィーな優しい味わいのソースがたっぷりかかかり、茄子の甘味を引き立てていました。

周囲にはオレンジ色が鮮やかなニンジンのソース。
ニンジンの甘味を活かした爽やかなソースで、お料理につけたりしながら楽しみました。

神山鶏のロースト: 連れが頼んだもの。
皮が香ばしく焼かれ、噛むとじゅわっと肉汁が出てきてジューシー。
鶏肉に旨味があり、美味でした。

羽釜炊き自然栽培米: ふっくらと炊き上げられたツヤツヤごはん。
甘味あり、しっとりと粘りもあって、とても美味しかったです。
ごはんが美味しいからこそ、お料理のお味もより引き立ちますね。

天然発酵味噌『蔵の郷』味噌汁: やや大きめな賽の目切りの大根、なめこ、青菜と具沢山。
じっくりと熟成された素朴な味噌の風味がしっかりと具材に入っています。
普段から具沢山の味噌汁は好みだけに、とても気に入りました。

ごはんと味噌汁がお代わり自由なのは、しっかりいただきたい方にとって嬉しいですね。

究極のシュークリーム: 半分にカットされたシュークリームに、洋梨とバナナのコンポートとマンゴーアイスクリームが添えられていました。

シャリッとした粉砂糖にサクッとした厚みのあるシュー。
ぽってりとした濃厚クリームがたっぷり詰まっていて、口の中でとろけます!
スタッフの方によれば生クリームも使われているそうですが、嫌なしつこさはないので全く問題ありませんでした。

洋梨は皮つきで優しい甘さ、バナナはねっとり感を出したもの、マンゴー風味が濃いアイスクリームと、一皿で4つのお味が楽しめる贅沢感あるデザートでした。

マロンロールケーキ: 連れが頼んだものも少しお味見。

ふわっと、そしてもっちり感もある優しいスポンジケーキが美味しいです。
ふっくら炊かれた栗に生クリームが絡みますが、後味がすっきりしていたので、生クリーム苦手な私でもOKでした。

こちらにはチョコレートのアイスクリームが添えられていました。

オーガニックセイロンティー: 円やかな口当たりなので、すっと入っていきます。
こっくりと味わい深い紅茶で、食事の余韻に浸ることができました。


野菜の風味、食感を最大限に活かすべく調理したお料理たち。
素材によっては、かなり硬めに仕上げられ、あれっ?と思う瞬間も。
歯でしっかり噛むことによって感じる食感と弾けるような風味と香り。
説明されたからこそ感じるようなさりげない風味付けあり、しっかりした味付けあり。
とりわけ野菜料理の盛り合わせは、このメリハリが心地良いプレートでした。

普段から野菜好きで野菜をいただくことが多いので、素材から拘った野菜多めのお料理は非常に魅力的でした。
野菜不足の方、野菜があまり得意ではない方に、是非とも一度味わって、野菜からの力強い旨味や甘味に触れていただきたいと思います。

料理の種類が多く、一つ一つもしっかり味わえる量あるので、かなりお腹一杯になりました。
(汁好きなので味噌汁をお代わりしたいところでしたが、無理でした。)
上に書いたとおり、ごはんと味噌汁はお代わり自由なので、男性の方でも満足できる量だと思います。

お値段はややお高めに感じる方が多いかもしれませんが、材料、手間等考慮すると、コスパはかなり良いと思います。
他種類のおかずを提供する他のお店でも感じたことですが、準備にどれだけかかるかを考えたただけで納得以上のものがありました。

12時少し過ぎた頃には満席となり、予想できたことですが、カップル1組を除いてすべて女性でした。

ナチュラルフードをテーマにしたお店らしく、自然と寛ぐ素朴な空間で、急かされることなくゆっくり時間を過ごさせていただきました。
丁寧で親しみがあり、お客様に気持ちよく過ごしていただくための気配りが感じられる接客は非常に好印象。
電話予約した際からお店を去るまで、終始感じた心地良さでした。

1階には拘り野菜、食品、調味料、ケーキ、焼き菓子等が販売されていて、見るだけでもとても楽しかったです。
いろいろな野菜を少しずつパックにしたものを購入して帰り、そのほとんどを生でいただきましたが、甘味があり味がとても濃かったです。

いつか又機会を作って再訪したいと思います。
季節を変えて、又美味しい野菜と出会いたい、そんな気持ちにさせてくれるお店です。

  • アミューズ;アップ
  • 野菜料理の盛り合わせ;真鯛のポアレ
  • 大根の白味噌豆乳グラタン、上に真鯛のポアレ

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6位

ケララの風II (大森、大森海岸 / インド料理、カフェ、インドカレー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/03訪問 2015/03/23

香り良いスパイスと優しい味わいのミールス ケララの風を感じて~

以前からずっと伺いたいと思っていたお店にマイレビュアー様と先日訪問してきました。

京浜東北線大森駅西口を出て左折、線路沿いの道を歩いていきます。
信号を3つ過ぎるとウィロード山王というアーケードに入り、さらに少し歩いていった左側にお店があります。
“ケララの風”と書かれた小さい看板とミールスの写真がありますが、行き過ぎてしまってもおかしくないようなシンプルな喫茶店のような外観。

入口を入ると縦長の店内左に一人用のカウンター席5席、右側に2名がけのテーブルが8卓ほど、一番奥に厨房があるこじんまりした店内。
外観からも内装からもインド料理っぽいごちゃごちゃとした装飾はなく、非常にすっきりとしています。
伺ったのは週末12時半少し前で、いくつかあった空席の奥の方に座りました。
(実は事前に電話して、12時半ぐらいが空いているとの情報を得ていたのですんなり座れて良かったです。)

メニューは以下の通り。

ランチ・ミールス(おかず10品のうち3品は週替り、コーヒー又は紅茶(マサラティー)付き) 1,100円
*ご飯、おかずお代わり無料

軽食(Tiffins)
ワダ 300円
イドゥリ 300円
ウプマ 300円
ウタパム 300円
マサラ・オムレツ 300円

飲み物(Drinks)
マサラ・チャイ 200円
コーヒー 200円
アイスコーヒー 200円
ラッシー 200円
ビール 500円より


ランチ・ミールスをオーダーすると、5分程で長方形のトレイにのってやって来ました。
わかりやすいよう料理の位置が書かれたメニューがあるので、そちらを見ながらいただくことにしました。

バナナのカーラン: バナナの香りを活かしつつヨーグルトの酸味と相まって円やかに仕上がっています。
いただいていたら青唐辛子が中から出てきて(この時点で驚きです!)、爽やかな風味はバナナ+ヨーグルトだけではなくこちらからも来ていたのかもしれません。
カリフラワーのトーレン: 優しい食感のカリフラワーをいただくと、辛さがガツンときます!
唐辛子とカレーリーフがたくさん入っていて、辛さと共にスパイスの香りがぐっと広がります。
削ったココナッツ、硬めの豆の食感も楽しく、あまりに美味しくてお代わりしてしまいました。
エリセリ: かぼちゃ、小豆にマスタードシードも見えます。
かぼちゃのほっくりした食感、甘味にスパイスが織り成す妙。
いつものかぼちゃ煮ではなくて、こういうおかずを家で作ったらバリエーションが出て絶対に楽しそうです。
ラッサム: 辛さがキリッと立ち、酸味も感じられます。
サラサラのスープ状ですが、辛味、塩気が強めでアクセントがつきますね。
カード: 緩めのプレーンヨーグルト。
辛いおかずと混ぜ合わせると円やかになり、味に奥行きが出てきます。
サンバル: 大きめにカットされた茄子と玉ネギが入っていました。
柔らかく煮込まれたトマト、オクラ等の野菜の旨味と甘味がサラリとした汁に染み出ていました。
マンゴーのアチャール: マンゴーの甘酸っぱさも若干感じられますが、ピリ辛度、塩気が強く、アクセント付けに最適。
ココナッツ・チャットニー: ココナッツの香りとザラリとした舌触り。
こちらを足すと風味が変わりますね。
ダール: ご飯にかかって提供されました。
崩れた豆の甘味とざらりとした下触りがしっかり残っていて非常に優しい味わい。
こちらだけご飯に既にかかっているので、この辺あたりからいただくこと(入りやすいようまずは優しいお味から)を想定しているのかも・・・。
大好きなのですが、他のおかずが美味しすぎて気づいたらお代わりするのを忘れてしまっていたほど。(苦笑)
パパダム: ご飯の脇に斜めになってのっていました。
薄く、パリパリと香ばしく、豆を原料にしているはずなのに、どこかポテトチップスに味が似ていました。(笑)
細かく砕いてご飯と混ぜると食感が楽しくなりますね。
ご飯: 丸く成型され、量は多め。
スプーンを入れるとはらはらと崩れますが、水分多めでほっくりとした炊き上がりのインディカ米。
そのせいで、水分多めのおかずがすっとご飯に吸い込まれお味が馴染み、予想以上にいただけてしまいました。

ご飯におかずをかけたり、混ぜながらいただくのは好きではない別食べ派の私ですが、混ぜていただくと、食材とスパイス、食感が違うものが渾然一体となり、お味に深みと厚みが出るように思いました。

マサラ・チャイ: スパイスの香り良く、甘さも強め。
紅茶の香りも綺麗に出ていたのですが、ミルク味が私にはやや強めで全部はいただけませんでした。


肉魚を使っていない南インド料理なので当然とも言えますが、食感と食後がとても軽いです。
油は使ってありますが、通常のインド料理のミールスと比べてかなり少なめであっさりしていて個人的に非常に好み。
カリフラワーのトーレン、ラッサム、アチャール等は塩気強めに感じますが、その分ご飯と相性良く、他のおかずと混ぜ合わせていただくとちょうど良い塩加減に。
食材の間でスパイスが綺麗に香り立ちますが、尖りがなく、とても優しくすっきりとした味わい。
プレートの上で一つにまとまったミールスをいただいていると、どこからともなく風が吹いていくような清涼感があります。
そう、それは‘ケララの風’、店名そのまま。

お腹を空かせていったこともありますが、特に気に入ったカリフラワーのトーレン、エリセリ、ババナナのカーランは何度もお代わりしてしまいました。

ピリ辛も程好く、優しい味わいなので、南インド料理を食べ慣れた方はもとより、初心者の方まで広く受け入れられそうなお味。
そのお味の優しさと店内の雰囲気から、南インド料理というより、カフェごはんと言った方が近いかもしれません。

ご飯もおかずもお代わり自由なので、たっぷりいただきたい方も十分満足がいき、お財布にも優しいです。
いただいた後にほっこり笑顔になれるようなミールスでした。

ホールを忙しく動き回るのは奥様でしょうか、お代わりを終始薦めに来てくださりとても気持ちの良いサービスでした。

13時に近づくにつれ店内は混み出し、一時は満席状態に(タイミングが悪いと待たないと入れないかもしれません)。
少人数のグループが多く、お一人様も多く見受けられました。

昼のみの営業、火曜日、水曜日がお休み、提供するのはほぼミールス一種類ですが、南インド料理がお好きな方、エスニック料理に興味のある方には是非訪れていただきたいお店。

ビリヤニは日曜日限定での提供とのこと。
ビリヤニ好きとしてはいつかいただいてみたいです(家の近くだったら絶対にテイクアウトしていると思います)。


お忙しい中念願だったお店にご一緒してくださったマイレビュアー様に感謝!

  • ランチ・ミールス
  • テーブルセッティング;お水
  • バナナのカーランとカリフラワーのトーレン

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7位

バカリ ダ ポルタ ポルテーゼ (渋谷、神泉、明治神宮前 / イタリアン、パスタ、ヨーロッパ料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/06訪問 2015/06/25

ナッツで香ばしさ、スパイスやハーブで香りを~ 予想を裏切らない食感と美味しさ

ずっと気になっていたお店でしたが、先日やっと伺ってきました。

渋谷駅ハチ公口を出てスクランブル交差点を横断、ほぼ正面にある道を直進し、西武A館とB館の間の通りを左折して道なりに進み、交番が見えてきたら右の道へ。
東京ハンズ向かいにあるビル(たくさん看板が出ています)の緑の螺旋階段を上がって2階フロアーの奥にお店があります。

週末開店時12時に予約して伺いました。
エレベーターホールにワインと葡萄の模様の看板があり、入口前の細い通路に置かれた椅子に数名の待ち客が既に座っていました。

開店時間になって名前を呼ばれ入店。

入って左奥に厨房、その前にカウンター2席、周囲をL字型にテーブル席が配置され、正面奥にオープンスペースとは区切られた席があります。
決して広いとは言えない店内はやや使い込まれた感がありますが、こぎれいにきちんとセッティングしてありました。

ランチメニューは以下の通り。

★Pranzo di Bakari 1,029円
本日の小さな前菜、パスタ、小さなドルチェ、コーヒーまたは紅茶
★Corso A 1,852円
前菜(以下より選択)、パスタ、小さなドルチェ、コーヒーまたは紅茶
① 前菜の盛り合わせ
② 本日のズッパ(スープ)
③ イカのリピエーノ
④ トリッパ コン ポレンタ
★Corso B 2,880円
前菜(Corso Aの前菜より選択)、パスタ、メイン、ドルチェ(以下より選択)、コーヒーまたは紅茶
① 小さなドルチェの盛り合わせ
② 本日のセミフレッド

■パスタ
① サルシッチャ クアトロ スタジョーネ(自家製サルシッチャ、ナス、ペコリーノ、トマト、フェンネルシード、パーネクロッカンテ)
② サルサポモドーロ コン ネロ ディ セッピア(ブロッコリー、イカの墨煮、ピンクペッパー、アーモンドスライス、タイム)
③ ニョッキ アッラ カプレーゼ(モッツァレラ、バジル、アンチョビ、トマトソース)

■メインディッシュ
① イル バッソ ディ マーレ(スズキ、カダイフ、赤パプリカ、イタリアンパセリ、ケッパー、クミン、ワイルドライス)
② アッヴォルゴ ラ カルネ ディ マイアーレ(豚フィレ、根セロリピューレ、赤ワインソース、アニスシード、ピンクペッパー、ブロッコリー)
③ アニェッロ シチリアーノ(羊、クスクス、ドライトマト、カルチョーフィ、ミント、レモンジャム、クルミ)

■ドリンク
ぶどうジュース 432円、グラスワイン(赤・白) 540円~
イタリアンビール 756円、3種のイタリア自然派ワインセット 1,512円
スプマンテ 1,080円

「予約したのでCorso Aからなんですよね?」と確認すると、「まぁそうですが、もしどうしてもというならこちら(一番安いコース)もできますよ」とかなり柔軟なお答え。
前菜の盛り合わせは、前菜リストの3種類が少しずつ盛られてくるのでお薦めとのこと。
前菜もそれなりにいただきたかったので、Corso Aで、前菜の盛り合わせ、迷った末にサルサポモドーロ コン ネロ ディ セッピアにすることにしました。

15分程して、前菜の盛り合わせが運ばれてきました。

本日のズッパ(スープ): グリーンピースのズッパでした。
とろりと滑らかなグリーンピースに、ぷるっとした大麦が入っていて食感が楽しいです。
グラナ・パダーノがコクを、パリッとした生ハムが薫香を、トマトとフレッシュバジルが爽やかな香りを運んでくれます。
フレッシュバジルのスーッとした清涼感が夏らしく、少ないながらも印象的な一品でした。

イカのリピエーノ: イカの中にパン粉、ニンニク、ケッパー、クルミ等を詰め込んであります。
イカの旨味にパラパラとパン粉が解け、クルミと共に香ばしさが伝わってきます。
下には苦味を活かしたトレビスが敷いてあり、大人の味わい。
この苦味が、油っこく感じてしまいそうなパン粉と好相性でした。
ナッツ類は実は苦手なのですが、少量だったこともあり嫌味なくいただけました。

トリッパ コン ポレンタ: 柔らかく、歯応えだけがうまく残ったトリッパは、黒胡椒の香りでさっぱりと。
スライスしたアーモンドの香ばしさに、ローズマリーの香りが重なります。
トウモロコシのポレンタに、しっかり味のトマトソースと絡めていただくと優しい味わいになりました。
苦手なナッツ類ですが、うまく取り入れているので香ばしさだけが加わりますね。

フォカッチャ: バスケットに3個入って前菜と共に運ばれてきました。
表面はパリッと、中はもっちりと、やや素朴な風合いを感じます。
噛んでいて甘味が出てきてなかなか美味しかったです。

サルサポモドーロ コン ネロ ディ セッピア: トマトソースに絡められた低加水パスタフレスカの上にイカの墨煮、その上に細かく砕いたアーモンドとタイムがかけられていました。

イカの墨煮を少しいただいてみると、とろっとした煮凝りのような部分も感じられ、イカ墨の旨味がしっかり感じられます。
お薦めどおりすべて混ぜ合わせていただいてみると、円やかなトマトソースにイカ墨のコクが加わります。
低加水パスタフレスカは太めで縮れがあり、トマトソースとよく絡み、モチモチした食感の中から小麦の旨味が感じられ美味しいですね!
アーモンドが細かく砕かれているせいで、ソースと一体化し、タイムがイカの魚介臭さをすっきりさせ、時折ピンクペッパーの粒が弾けて、香り良いこと!

とても美味しかったこと、迷った挙句結果的にこちらを選んで良かったことを告げたら、「こちら(サルシッチャ クアトロ スタジョーネ)も食べてみますか?ほんの少しですけど」と嬉しいオファー。
「えっ、そんなことできるんですか?!」とやや戸惑う私に、
「とても興味ありそうだったので」と、ちょうど作っていたパスタを少し皿に盛って持って来てくださいました。
(確かにカウンターの特等席だったこともあり、どんな風にお料理作るのか眺めていましたが、はたから見たらよっぽど興味深そうに見つめていたのでしょうかね?(爆))

サルシッチャ クアトロ スタジョーネ: サルシッチャからの甘い脂が溶け出たオリーブオイルがナスとトマトに滲み込み、ペコリーノがコクを、フェンネルシードが爽やかな香りを与えています。
そこへ細かく砕いたパーネクロッカンテが食感に変化を。
パスタはこちらでも同じく低加水パスタフレスカが使われているので、美味しさに間違いはありません!

元々魚介類が好きなので、サルサポモドーロ コン ネロ ディ セッピアに軍配が上がりましたが、双方共に食感、味わいが楽しい完成度の高いパスタでした。

小さなドルチェ: パンナコッタにカラメルソースをかけたもの。

とろりと滑らかな舌触りで、生クリームが非常に濃厚。
パンナコッタ特有のプルンとした食感はありません。
カラメルソースがほろ苦く、パンナコッタの濃厚さと良いバランスを取っている感じがしました。

レモンティー: レモンのスライスを別皿で用意してくださいました(レモンティーのオーダーが少ないからなのかもしれません)。

紅茶は濃すぎず、レモンの香りがふわっと広がり、食事の余韻を楽しむことができました。


前菜からドルチェまで、食材の風味を活かし、丁寧に作られたお料理に舌鼓を打ちました。
こちらでの一番のお薦めとも言うべき浅草開化楼とコラボしたという低加水パスタフレスカは、予想を裏切らない食感と美味しさで、非常に楽しめました。
ナッツで香ばしさを、スパイスやハーブで香りを加え、食感に変化を与えるというサローネらしさが感じられたのも個人的に嬉しかったです。
一皿(前菜は一品と言うべきですが)の中で様々な要素が感じ取れるお料理は、満足度が高かったです。

他店(他の料理)でも言えることですが、苦手食材を美味しく感じさせてしまう料理の技は見事。
ナッツ類が香ばしく、嫌味なくいただけてしまったのは、やはり素晴らしいと言うほかありません。

パスタの量も見かけより十分にあり、フォカッチャもお代わり自由のようなので、男性でも満足できるかと思います。
味、内容的に見てもコスパは非常に高いです。

厨房2名、ホール1名の体制。
厨房からもシェフが料理を運ぶ姿を何度も見かけましたが、こうすることで出来たてのお料理がテーブルに時間を置かず運ばれていました。
私のような初訪の客にも、常連さんと思われる方にも分け隔てなく気軽に声をかけ、そつない応対とサービスは流石。
ただひたすら静かに食べたい、放っておいてもらいたいという方以外は大方快く感じるのではないでしょうか。

実は以前希望日一週間弱前で電話したとき予約が取れなかった経緯があり、今回は1週間前に予約して伺いました。
たまたま当日は予約無しで入店できた少人数のグループもいらっしゃいましたが、12時半過ぎには満席になっていたので、週末は予約して伺った方が懸命だと思います。

当日はカップルや女性のみのグループが多く、年齢層は価格帯からかやや低めでした。

お店を出る際、シェフは厨房から出てきてわざわざご挨拶してくださいました。

身構えることなく気軽な雰囲気もあり、尚且つ区切られた奥のスペースでなら少し特別感も味わえる雰囲気あり、使い勝手が良いお店。

又機会があったら是非とも再訪させていただきたいと思います!

  • 前菜の盛り合わせ
  • 本日のズッパ(スープ);アップ
  • イカのリピエーノ;アップ

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8位

3丁目のカレー屋さん (宝町、京橋、銀座一丁目 / カレー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/09訪問 2015/10/08

薫り高いスパイスに負けない濃厚な魚介の風味と旨味 ~サラサラのシーフードカレー

(あれっ?と思った方は最後までお読み下さい。)

数年前にマイレビュアー様から教えていただき、それ以来ずっと気になっていたお店に先日ようやっと伺ってきました。

東京メトロ京橋駅1番出口を出て宝町駅方向へ道を直進し、東京国立近代美術館フィルムセンターを右手に見ながら一つ目の信号を右折。
1本道を越して歩いていくと、左側に赤と青のテントと‘3丁目のカレー屋さん’と書かれた小さな看板が見えてきます。
お店はこちらのビルの地下1階にあります。
(都営地下鉄宝町駅からの方がより近いです。)

階段を下りて入口を入ると、やや照明を落としたレトロな空間が広がります。
入ってすぐ右にはピアノ、その奥にはオーディオセット、アンティーク調の戸棚・・・。
厨房はどうやら右奥にある模様。
壁に沿って布張りの椅子と木造のテーブルが置かれ、テーブルには花柄のタイルがはめ込まれています。
店内にはゆったりとクラシックが流れ、独特の雰囲気。

平日13時過ぎで先客が数組居ただけでお店は空いており、入口から近い席に案内されました。

ちょっとコミカルな猫のモチーフの分厚い木の表紙のメニューにはカレー、ドリンク、カレーに使われているスパイスの説明が切々と書かれています。

メニューは以下の通り。

★焼きチーズビーフカレー 1,400円(大盛 1,600円)
★菜食カレー 1,400円
★シーフードカレー 1,700円
★根菜とキノコのカレー 1,100円(大盛 1,300円)

普通(ほんの少し辛味があります)
中辛(当店おすすめの辛さです)
辛口(辛い物がお好きな方に)
*菜食カレーは中辛、辛口のみ

■Drink menu
珈琲、紅茶(ダージリン or アールグレー) 600円(300円)
アイスコーヒー、アイスティー(ダージリン) 650円(350円)
烏龍茶、コーラ、ジンジャエール 500円(300円)
ビール小瓶(黒ラベル or 一番搾り) 700円(600円)
ノンアルコールビール 600円(500円)
マンゴーラッシー 800円(450円)

■Another menu
リーフサラダ 450円(300円)
ジェラート 450円(300円)
*(  )内はカレーと一緒に注文したお客様の価格。
*時間帯によっては提供不可。


ずっと気になっていたシーフードカレー中辛でお願いしました。

少しして、綺麗な花柄が描かれた長細い皿の上に木のスプーンとお箸、透明な小皿にミニエクレア、そしてお水とおしぼりが運ばれてきました。
これからカレーをいただくので、甘い物は後にいただくことにして、店内の様子やスパイスの説明を読むことにします(待ち時間にこれはちょうど良いかもしれません)。

シーフードカレー: 15分強待った後、「お待たせしました」の声と共に到着。
かなり大振りの海老に帆立、ムール貝、イカの輪切りが入り、湯気と共にカレーのスパイスと魚介の香りが立ち上がってきます!
土鍋のような器での提供なので、熱々。

木のスプーンですくっていただくと、スープのようにさらさらした濃い茶色のカレーから、クミン、クローブ、ターメリック、カルダモン・・・数々のスパイス香が花開きます。
オイルのせいなのか、円やかな舌触りで、その後から辛味がやって来ます。
スパイスのざらつきも多少感じますが、それほど気にはなりません。

ライスは大きめな茶碗での提供で、最初どうしたものかと迷いました。
ライスがカレーに浸ってしまうのが苦手な別食べ派の私は、ライスをスプーンにすくってカレーに浸してみましたがどうもしっくり来ない・・・。
なので、結局、カレーとライスを別々にいただくことにしました。(笑)
ぱらりと硬めに炊かれたライスは米粒に弾力があり、カレーとの間にいただいてもなかなかに美味。

どーんと鎮座した大きな海老はぷりっと甘味があります。
帆立は卵までついた大きなもの、小さいもの、小柱まで入っていました。
魚介類に混じって、食感の良いエリンギがアクセントになっています。
それだけいただいても旨味たっぷりな魚介とカレーの相性は抜群。

食べ進むうちに、カレーの辛さから、じんわりと汗が出てきました。
魚介からの自然な甘味があるので、辛さは程好く、私が選んだ中辛でも十分魚介の旨味を感じることができました。

さらさらのスープ状のカレーを最後までじっくり味わいました。
(ただ、厚みのある木のスプーンなので、最後まですくえそうですくえないジレンマも。。。
いただいては優しい舌触りですが、金属のスプーンの方が最後まできれいにいただけるでしょうね。)

ミニエクレア: 手でいただこうとしたら、チョコレートがもう溶けていて、お箸があって助かりました(カレーの魚介類をいただくときもお箸があって良かったです)。
軽いチョコレートの風味に、中からカスタードクリームがじゅわっと溢れ、辛いカレーの後には嬉しいスイーツとなりました。


ずっと伺ってみたいお店でしたが、シーフードカレーは23種類以上使われているというスパイスが薫り高く、魚介類のお味も濃厚で、期待に違わぬお味でした。
魚介類の火入れ加減も概ね良かったですが、海老はかなり大きなものだったせいもあり、私的好みよりわずかに硬め(それでも許容範囲です)。
カレーにまろみを与える程度の油分で、しつこさが感じられないところも私の好みに合っていました。

中辛はかなりの辛さですが、魚介の風味と旨味がそのスパイスに負けることなく生かされ、カレーと具材の一体感が感じられました。
カレーの辛さに慣れていらっしゃる方であれば中辛は問題ない辛さだと思いますが、辛いもの苦手な方は要注意の辛さです。

ライスもそれなりに量があるので、それほどがっつりいただきたい方でなければ概ね満足できると思います。
(私にはライスの量が多かったので、次回は少なめでお願いしようと思います。)
お値段は決してお安くありませんが、大振りで上質な魚介類が使ってあり、丁寧に作られていることを考慮すると相応なお値段ではないかと思います。

私が居た時間には少人数のグループとお一人様が多く、店内のクラシックの調べと共にゆったりと食事することができました。
14時近くなってもパラパラとお客様がいらっしゃり、席数もそれほど多くないため、ピーク時は外した方が賢明でしょう。
提供はゆっくりめなので、時間に余裕のない方にも向きません。
都会の雑踏から逃れ一人静かにカレーを食したい、クラシック好きという方には最適のお店。

奥様の丁寧で柔らかな接客もお店の雰囲気そのもの。
会計を済ませお店を出ようとしたとき、奥から呼応するように「ありがとうございました~」という御主人の声が聞こえて来ました。

ランチタイムは15時まで(14時半ラストオーダー)だそうです(店舗情報修正しておきます)。

菜食カレーも気になるので、時を置いて、再訪させていただきたいと思います。

*****

お店の前でいつものように写真を撮っていたとき、ちょうど前を横切る人に気を取られたのか、カメラが手からするり~。
打ち所が悪かったのか、通電しなくなってしまいました。。。(泣)
店内やお料理の色調によってややクセのあるカメラではあったものの、ずっと使い続けていたのでとても愛着あったデジカメ君。
こんなに急にさよならするとは思ってもみず、この日はショックが大きくて。。。

なので、料理写真からオンボロ携帯で撮った画像のため、酷くてすみません。

  • シーフードカレー
  • シーフードカレー;アップ
  • ライスは茶碗で

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9位

アーンドラ・ダイニング 銀座 (銀座一丁目、京橋、宝町 / インド料理、インドカレー、ダイニングバー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/10訪問 2015/11/05

表面さっくり、むちっとした食感のマサラ・ドーサがうまいっ!!

こちらもずっと以前から気になっていたお店。

東京メトロ銀座一丁目駅7番出口を出て京橋方面に少し歩いた一つ目の角を右折し、角からすぐのビルの2階にお店があります。
1階に看板があるので分かりやすいと思います。

階段を上がると、左手にお店が広がるような造りとなっています。
インドらしい内装はありますが、大きな窓から日射しが入って明るく、清潔感のある店内です。
平日13時半少し前だったので、お店は空いていて、入口からそれほど遠くない席に通されました。

まず、お水と温かいおしぼりが運ばれましたが、布のおしぼりは嬉しいですね。

ランチメニューは以下の通り。

★Aランチセット(日替りカリー2種類、チャパティ or ナーン、バスマティ・ライス、サラダ) 890円
★Bランチセット(日替りカリー3種類、チャパティ or ナーン、バスマティ・ライス、サラダ) 1,190円
★ランチミールス(日替りカリー2種類、サンバル、ラッサム、ポリヤル、バスマティ・ライス、チャパティ、ピクルス、パパド) 1,290円
★タンドゥーリ・セット(日替りカリー1種類、タンドゥーリ・チキン、ガーリック・チキン、シーク・カバブ、チーズ・クルチャ or チャパティorナーン、バスマティ・ライス、サラダ) 1,490円
★ランチ・ドーサ・セット
 日替りカリー1種類、ミニ・マサラ・ドーサ、サンバル、チャトニー、バスマティ・ライス、サラダ 1,390円
 日替りカリー1種類、マサラ・ドーサ、サンバル、チャトニー、サラダ 1,390円
*羊肉カリー、チキンカリー、野菜カレーより選択

■追加
ナーン、チャパティ、バスマティ・ライス 200円
ソフトドリンク 200円
ビール 400円

■Soft Drinks 300~520円
マサラチャイ、マドラスコーヒー、ラッシー、マンゴーラッシー、スパイシーソルトラッシー、コーラ、ジンジャーエール、ウーロン茶、緑茶、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、レモンソーダ、マンゴーソーダ、グレープソーダ、バナナソーダ、メロンソーダ

■Draft Beer 520~690円
■Whisky 690~890円
■Cocktails 全て690円
■Chyuhai 全て590円
■Wine 750~790円、4,400~4,900円


ランチミールスも気になったのですが、こちらのドーサが美味しいとマイレビュアー様から聞いていたので、初志貫徹でミニ・マサラ・ドーサのランチ・ドーサ・セットを。
「野菜は甘口、チキンは中辛で、ガーリックが効いた感じです」とお伺いしチキンカリーを選択、ソフトドリンクは200円で追加可能だったので、ラッシーを氷なしでお願いしました。
(実は、今日のカレーが、辛口 かぶマトン、中辛 コリアンダーチキン、甘口 なすマサラだったことは後でわかりました。)

ラッシー: 細長いグラスにたっぷり入っていました(氷なしでお願いするとその分量を減らしてくるお店もありますが、そんなことはまったくなかったです)。
とろりとした濃厚な舌触りで、かなり甘め。
通常氷を入れるので、薄くなることを考慮してのお味なのだと推測します。

それから5分程で、ターリー皿に全てのって運ばれてきました。
ランチではありますが、提供が早いですね!

ミニ・マサラ・ドーサ: これでミニサイズなの?!と疑うような、両端がターリー皿からはみ出すほどの大きさです!
表面がさっくり、薄いけれどむっちり感もある生地は、わずかな酸味と程好い塩加減でめちゃうまっ!!

中央部にはカレー風味のほっくりしたジャガイモ、ニンジン、玉ネギ・・・が入っています。
コリアンダーシード、カレーリーフも見え隠れし、香り豊か。
隠れたように感じる苦味もあって、奥が深いです。

そのままでも旨味があって十分美味しいですが、チキンカリー、サンバル、チャトニーと一緒にいただくと、味にまろみや奥行きが出て、これ又美味!

チキンカリー: 緑がかった黄色いルーに大ぶりなチキンが入っています。
柔らかく煮込まれたチキンはジューシーで、とろみのあるカレーに旨味が染み出ています。
一口、二口と食べ進むうちに、じんわり汗が出てきます。
ガーリックも効いていますが、一番感じたのはコリアンダーの良い香り。
コリアンダー大好きなので、当たりでした。

サンバル: サンバルらしい酸味と、塩気、辛味がガツン!と来ます。
数々のスパイスの香りの奥からは、苦味も感じられます。
玉ネギ、トマト、トゥール・ダールが柔らかく煮込まれ、後を引くような深みと旨味が混在します。
わずかにとろみがありますが、割りとさらりとしているので、さっぱりいただけました。

チャトニー: 削ったココナッツの実を感じるようなザラザラ感があり、ねっとりと濃厚。
ほんのりとした甘味に爽やかな辛味、マスタード・シードがアクセントになっています。
今までいただいたココナッツチャトニーの中で一番濃厚だったかもしれません。

バスマティ・ライス: パラパラで香り良く、噛んでいるとじんわりと甘味を感じます。
カリー、サンバルと合わせると、旨味がふくよかに広がって美味しいですね!

ミニ・マサラ・ドーサが予想以上に大きかったので完食できませんでしたが、食感を変える意味でもライスが付くのは嬉しかったです。

サラダ: キャベツ、ニンジン、キュウリのスライス、カットしたトマトのサラダに、(サウザンアイランドレッシングではない)甘いドレッシングがかかっていました。
やや作り置き感はありますが、ランチなのでまぁ許容範囲。
甘いドレッシングは好き嫌いがありそうですが、辛い料理とのバランスをとっていると思われ、出来合いのサウザンアイランドレッシングよりは悪くないかも。


以前から伺いたかったお店でしたが、期待に違わぬお味で大満足!
ミニ・マサラ・ドーサは量がたっぷりで、生地の食感、中の野菜の味を活かしたスパイス加減で、最高の気分で舌鼓を打ちました。
サラダが少し残念だったものの、カリー、サンバル、チャトニーと総じてレベルが高かったです。
提供時間の早さから、ドーサ以外のカレー等は温めて提供したものだと推測しますが、いずれも風味良く、非常に安定感のある仕上がりでした。

ミニ・マサラ・ドーサは想定外に大きかったですが(笑)、いろいろと合わせて食べられる楽しさもあって、バスマティライスが付くこのセットを選んで正解でした。
(マサラ・ドーサがただ純粋にお好きな方を除き)バスマティライス・ラブの方は是非こちらを♪
中辛のチキンカリーも程好い辛さで、いただきやすかったです。
辛いものが苦手でなければ、概ねOKだと思います。
注文時、カリーの辛さは中辛だったので、念のため辛味調味料を持って来ていただいたのですが、素材の風味を味わうにはこれくらいがちょうど良いと思い、結局使いませんでした。

お値段ややお高めな印象ですが、お味、内容等考慮すると相応。
何より、ランチで本格的マサラ・ドーサをいただけるのは、南インド料理好きにとっては本当に嬉しいこと。
量もたっぷりあるので、よほどの大食漢でない限り、ほぼ満足できると思います。

こちらのお味を求めてか、インド人と思われるお客様も来ていらっしゃいました。
ピーク時を過ぎた時間帯だったので、ゆっくりと食事することができたのは良かったです。
とはいえ、13時半過ぎてもぽつぽつ入店があり、人気の程が伺えました。

席間も広めで落ち着いた雰囲気、接客も丁寧なので、カジュアルな集まりや接待であれば使えそうな感じです。

いつ又伺えるかわかりませんが、機会があればランチミールスあたりをいただいてみたいと思います。

  • ミニ・マサラ・ドーサセット
  • マサラ・ドーサ;アップ
  • マサラ・ドーサ;中身アップ

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10位

インド料理 想いの木 (牛込神楽坂、神楽坂、飯田橋 / インド料理、インドカレー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/11訪問 2015/12/06

すっきりとした上品な味わいに、スパイスが薫り立つカレー

以前からとても気になっていたお店でしたが、先日いつもお世話になっているマイレビュアー様に設定していただき行ってまいりました。

東京メトロ飯田橋駅C1出口を出て、大久保通りを神楽坂方面へ歩き、牛込署を右手に見て道路が二股に分かれるので左の道を直進。
神楽坂上交差点を右折し少し行くと、左手に素朴な木の看板が路上に出ていました。

ランチ時は予約不可とのことで、開店時の11時半に待ち合わせ。
文字が書かれた白くて長い暖簾がかかった和食店のような佇まいの外観。
少し早めに着いて待っていると、すぐさま後にいらっしゃる方がいて、人気の程が伺えます。

階段を上がって店内に入ると、厨房は入口左手にあり、素朴な風合いの木製のテーブルと椅子が並んでいます。
やや照明を落とした店内は、和風仕様で落ち着く雰囲気です。
各テーブル上の一輪挿しには可愛らしい花が活けてありました。

ランチメニュー(週替わりサラダ付き)は以下の通り。

★一輪への想い カリー1種、ナン または サフランライス 1,070円
★土への想い カリー1種、ナン または サフランライス タンドールチキン 1,270円
★木への想い カリー2種、ハーフナンとハーフサフランライス 1,170円
★素への想い スモールカリー3種、ハーフナンとハーフサフランライス 1,380円
*カリーは下記5種より選択

ランチカリー
1.大地の四季物語カリー
2.バターチキンカリー
3.南インドの海老カリー
4.マトンカリー
5.本日の日替りカリー(当日はシェフの賄いチキンカリー)

マイルド: 香辛料を控えめに使用し、生クリームを加えます
小辛: ピリ辛程度
中辛: ガラムマサラなどの香辛料を追加し、スパイス感が増します
辛口: 刺激的な香辛料の辛みと風味を感じます

タンドールチキン 1ps 350円
ラッサム 380円

数量限定 しあわせ薫るチーズナン
a)プロボローネの薫り 980円
b)フルムダンベールの薫り 1,080円
タンドーリ ズッキーニ 1,780円


ランチカリーは5種類なので、全員カリーが2種類選べる木への想いで、各自好きなカリーをチョイスし、5種類すべて味わえるようにオーダーしました。
私は大地の四季物語カリーと南インドの海老カリーを選択、皆中辛でお願いし、チーズナン プロボローネの薫りを追加注文することにしました。
(ちなみに、チーズナンへの変更は不可で、別途注文となります。)

まず冷たいお水とサラダが運ばれてきました。
水はレモンのスライスを入れてあるようで、爽やかなレモンの風味がしっかりします。
レモン大好きなこともあり、この清涼感が良いですね。

週替わりサラダ: ヒヨコ豆、細かく切ったニンジン、キュウリ、キウイをカレー風味で和えたもの。
ほっくりしたヒヨコ豆に、ニンジンが硬めに仕上げてあって食感が楽しく、キウイを入れてあるところがなかなか斬新な感じがしました。
サラダというより、前菜的感覚でいただけ、お酒のおつまみとしても合いますね。

チーズナン プロボローネの薫り: ‘想いの木’の焼印が押された熱々が運ばれてきました。人数分にカットされていて、こういうサービスが嬉しいです。

持つとふっくらとした生地の中からチーズがとろけ出てきます。
‘繊細な味わい’との説明どおり、クセがないチーズですが、それなりのコクとクリーミィーさがたまりせん!
生地はいただくともっちりして、優しい甘味も感じられ美味しかったです。

木への想い: カリー2種類とハーフナン、ハーフライスがターリ皿にのって運ばれてきました。

大地の四季物語カリー: 季節野菜を使ったカリーとのことで、京都の万願寺唐辛子、愛知の銀杏、群馬のむかごが入っているとのご説明がありました。

わずかにとろみがあるルーは野菜の優しい旨味を感じますが、けっこうスパイスがガツン!と来ます。
大きめなジャガイモ、ニンジン、ズッキーニ、トマトがごろんと入っていて存在感を主張。
上にのった生姜の千切りが爽やかさ加えていました。

色良く仕上がっていましたが、万願寺唐辛子はほぼ生に近く、根菜、とりわけニンジンは硬めな仕上がりだったので、個人的にはもう少し火が入っている方が好みでした。

南インドの海老カリー: 中央にトマト、チリパウダーとクリームが回しかけてありました。

スパイスを効かせたルーに海老の旨味が溶け出ています。
ルーが絡んだ海老は当然のごとくプリッと弾けます。
魚介類のカレーにありがちなまろ味より、スパイスの薫り、香りを強く感じます。
クミン、クローブ、ターメリック多め?のような薬膳っぽい風味もあって、後味に爽やかさも感じられました。

ハーフナン: 大きく膨らんだところがコブのように点在していて特徴的なナン。
見かけはふんわりですが、ちぎるとけっこう引きがあり、コシも感じられます。
ほのかな甘味がスパイシーなカレーとも合っていました。

ハーフサフランライス: 綺麗に型抜きして盛られていました。
スプーンを入れるとはらはらとほどけ、ふんわりとサフランの香りが後を追いかけるようにやってきます。
バスマティライスではありませんでしたが、良い意味で主張しすぎず、カレーとの相性もとても良かったです。

マイレビュアー様が頼んだカレーも少しずつお味見。

バターチキンカリー: コクのある甘めのルーに、チキンの旨味。
甘さはありますが、甘ったるくはなっておらず、スパイスのキレを感じます。
甘めのカレーもバターも実は苦手なのですが、旨味に厚みと深みのあるカレーで美味でした。

マトンカリー: まろやかなとろみのベースにマトンの風味のカレー。
マトン(肉)はよりしっかりお味がしたそう(私は苦手なのでいただきませんでしたが)。
スパイス強めなことが多いマトンカレーですが、予想していたよりまろ味を感じました。

シェフの賄いチキンカリー: 千切り生姜がのり、クリームが回しかけられていました。
大振りなチキンは骨付きで、細かく切ったインゲンが優しさを加え、じっくりと旨味が染み出ています。
スパイスの豊かさを感じるカレーで、同じチキンを使っていても、バターチキンとは全く違った味わいでした。


すっきりとした上品な味わいに、スパイスが綺麗に薫り立つカレーでした。
素材本来のお味を大切に、一つ一つ丁寧に作られたカレーと料理という感じがしました。
終始洗練された味わいを感じたのは、ホテルご出身のシェフが作るカレーだからなのかもしれません。
野菜も米も、福岡県筑後平野で有機肥料で育てられた自家栽培品と築地市場からの新鮮な食材使用とメニューに書かれてありました。
既に上記しましたが、サラダといい、大地の四季物語カリーといい、野菜は硬めに仕上げるのがこちらの特徴なのかもしれません。

見かけは色に大差はなくオレンジがかった茶色で、いずれもトマトと玉ネギをベースに作っている感じがしましたが、いただくと風味やコクがそれぞれ違っていて特徴が感じられて楽しかったです。

私達が選んだ‘中辛’は、‘中程の辛さ’ではなく、スパイスやや強めでした。
食べ進むうちにじんわりと汗が出てくるのを感じたので、辛い物苦手な方は‘マイルド’ぐらいがちょうど良いかもしれません。

ぱっと見少なそうに見えた木への想いも、チーズナンを先にいただいていたこともあって、けっこうお腹いっぱいになりました。
値段だけ見てしまうと、やや高めに感じてしまうかもしれませんが、料理内容と仕上がりを考えると納得できると思います。

店内は和風ですが、ホールスタッフはカフェにいらっしゃるような洋風できりっとしたいでたち。
説明を加えながらの提供や、丁寧な振る舞いで、気持ちの良いサービスでした。

私達が入店した後、店内は少しするとすぐ満席になってしまい、出るときも待ち客の列があったので、週末ともなればやはり開店時に来た方が待たずに入れると思います。

カレーを囲んで楽しいひとときが過ごせましたこと、お忙しい中、ご都合つけて設定して下さったマイレビュアー様、ご一緒してくださったマイレビュアー様に、この場を借りて感謝いたします!

  • 木の想い;南インドの海老カリー、大地の四季物語カリー
  • 大地の四季物語カリー
  • 南インドの海老カリー

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