6回
2024/12 訪問
一皿ごとに静岡の風土と季節が宿り、素材の良さを繊細に引き立てています
静岡にある「日本料理 Fuji」は、地元食材の魅力を最大限に引き出す品々が印象的な、繊細かつ温かみのある日本料理店。構成は季節感に富み、技と遊び心が随所に光ります。
■ 先付・前菜
• 大根・生カラスミ・水菜:塩気とほろ苦さ、冬の清涼感ある一皿。
• あかざえび 炭火炙り・味噌卵黄:香ばしさとコクが絶妙に重なり合う一品。
■ 温物・揚物
• はまぐりの飯蒸し:やさしい旨みが染み入る、ほっとする温かさ。
• アサハタと蓮根のおかき揚げ:サクッと香ばしく、楽しい食感の組み合わせ。
■ お椀
• エボダイとじゃがいも饅頭のお椀:出汁の旨みとじゃがいものなめらかさが好相性。
■ お造り
• ヒラメ・アオリイカ:鮮度と食感のコントラストが冴える盛り合わせ。
■ 焼物・煮物
• 海老芋:ほっくりとした甘みが季節を感じさせる。
• 白甘鯛 松笠焼き:パリパリの皮目とふんわり身のコントラスト。
• 鰆 春菊と土佐酢・玉取茸:春菊の苦味と土佐酢の酸味が絶妙なアクセント。
■ ご飯もの
• むかごのご飯:自然の恵みを感じる滋味深い炊き込み。
• ハガツオの漬けご飯:しっとりと旨味が染みた締めご飯。
• 桜エビの素揚げごはん:香ばしい香りが立ち上る一品。
• ラーメン:遊び心のある〆の一杯。出汁感がありつつも軽やか。
■ 甘味
• 酒粕のババロア:甘さと香りが柔らかく広がる、和のデザート。
2025/04/13 更新
2024/05 訪問
日本最高峰の日本料理だと思います。
訪れるたびにお料理が洗練されていくので、毎回想像以上の感動を味わうことができます。
この日のお品書きは以下の通りです。
丸茄子
活き締めのカマス
エボダイのしゃぶしゃぶ
鮑の飯蒸し
→海苔とワサビが良いアクセントに。
とらふぐ唐揚げ
レッドムーンのおかき揚げ
→1年半熟成させた芳醇な甘みがあります。
ハナダイのおわん
→なんといっても鰹のお出汁が素晴らしいです。
ハタのお造り
ふきと平貝の胡麻和え
甘鯛松笠焼き
→松笠焼きといえば、FIJIさん!
下に甘鯛のお出汁が敷いてありますが、これがまた絶品です。
おひたし
うどの新芽
スナップエンドウ
サバ味噌
→この日のサバが奇跡的な美味しさでした。
この時期に素晴らしく脂乗りが良くて、忘れられません。
素材の良さとそれを活かす調理、絶対にここでしか頂けない一品だと思います。
ご飯
桜海老ご飯
イカ飯
ラーメン
→お腹がいっぱいでもついつい締めは3種類食べてしまいます。
なかでも桜海老ご飯が美味しくて驚きました。
わらび餅
今回も本当に素晴らしかったです。ごちそうさまでした。
2024/08/10 更新
2023/03 訪問
地元静岡の食材に拘わった和食やさん。ここでしか出会えない感動の連続でした!
本当に良いものは地元にある!と店主の藤岡さんが地元静岡の食材に拘った素晴らしい和食やさんです。
静岡駅から徒歩7分程の場所にあります。
「ここにしかない、ここでしか味わえないものを。」のコンセプト通り、本当に驚きと感動の連続でした。
全国で15店舗しか取引のない伝説の魚屋さんサスエ前田魚店から最高品質のお魚を仕入れているそうです。
7席あるカウンターで頂きました。
おまかせコース(16500円・税込)のみの提供です。
●アサリとワカメと木の芽
お出汁と一緒に
アサリがふわふわでした。
出汁が素晴らしいです。
●椎茸(玉取茸)
水分が豊富でジューシー
炭火焼きで香ばしくて美味しいです。
●アカザエビ
駿河湾(12月から3月末までが漁期)
籠漁で量が取れないので、生きたままのものは珍しいそうです。
炭火で少しだけ炙って半生で。上にかかっているのは、海老の味噌と内子です。
籠漁は無駄なストレスが体にかからないので、苦味や雑味もないそうです。
素揚げしたブロッコリーは、海苔のようになるので相性が良いです。
●エボダイとタケノコのお椀
焼津で作っている鮪節と鰹節と昆布の出汁で作るお椀
準備を始めた大将が規則正しく鮪節・鰹節を削る姿が美しかったです。
まずは1番出汁をそのまま頂きます。
これが目が覚める美味しさでした!
昆布は利尻の6年熟成昆布で、角が取れて甘味が増しています。
鰹節、鮪節はスモーキーな香りが立ちます。
エボダイがみずみずしくてお椀とは思えない。
本当にお出汁が美味しくてたまりません。
●お造り
鰹
ヒラメ
これは、初鰹に感動しました。
もっちり感がある。
新鮮ならではの食感。
臭みが全くないので、ほんの少しのお塩だけで頂けます。
●甘鯛の松笠焼
鱗に油をかけて鱗焼きにして。
身がふかふかで、鱗がパリパリ
香ばしくて、甘くて、お出汁は優しくて感動します。
ここで、大将が目の前で胡麻を煎って、すりはじめます。
地元の藤枝の胡麻は香りがすごく良いです。
●春キャベツの胡麻和え
煎りたて、すりたてのごまの香りを楽しみます。
コクがあってまろやかでごまの味をかなり強く感じます。
●豆あじの唐揚げ
こんなに小さいのは初めて出会いました。
地元の漁師さんが仕分けしてくれているそうです。
口の中で一体になって消えていきます。
でも、アジの味はしっかり。
いつまてでも食べていたいお料理でした。
●サバ味噌
低温の油の中で蒸し器で火入れ
サバ??という新感覚。
臭みが全くありません。
本当にサバなのか分からないくらい。
人生で初めて出会った鯖でした。
この日に一番衝撃を受けたのは、このサバ味噌です。
本当に美味しかったです。
●焼津のぶりのぶりしゃぶ
今が1番脂が乗ってるそうです。
添えられたタラの芽がすごく合う。
●絹娘
藤枝のお米で甘みがあります。
まずはそのままで。
●鰆のごはん
暖かいご飯を鰆で巻くと脂が乗った鰆の甘味がさらに際立ちます。
生きた鰆を仕入れているからこそのこの美味しさです。
●平貝とタケノコと菜の花の混ぜご飯
平貝とタケノコは甘く、菜の花はフレッシュさを感じさせる爽やかなお味。
●ラーメン
伊豆で取れた猪と今日使ったお魚全てを出汁をとり、
花山椒をのせて。
ラーメンまで美味しすぎました!やはり出汁が素晴らしすぎます。
大将のお人柄もお料理も全てが本当に素晴らしく、このお店に行くために静岡に通う価値があります。
次回も楽しみにしています。
2023/03/25 更新
この日のお料理は以下の通りでした。
大根と鰆
火入れの妙が光る一皿。瑞々しい大根に、脂の乗った鰆が寄り添い、冬の名残と春の息吹が交差します。
伊勢海老とスティックセニョール
甘くプリッとした伊勢海老に、青々とした春野菜のほろ苦さが映え、素材の対話を楽しめます。
蛤の飯蒸しと蕗のとう
滋味深い蛤の出汁が染みた飯蒸しに、蕗のとうの香りが立ち、春らしい清冽さが漂う一品。
えぼ鯛のおかき揚げ
軽やかな衣の中に、脂ののったえぼ鯛の旨み。おかきの香ばしさが心地よく、遊び心ある仕立て。
めんこ鯛とじゃがいも饅頭
口に含むとほろっと崩れる柔らかさ。じゃがいもの優しい甘みに、鯛の旨味が溶け合います。
【お造り】
ヒラメと鯵
清らかな旨味と弾力を持つヒラメ、脂の乗った鯵。温度や厚みのバランスもよく、丁寧な包丁仕事が際立ちます。
【温物・焼物】
里芋と金胡麻
ねっとりとした里芋に香ばしい金胡麻が重なり、地味ながら深い余韻。こういう一皿に料理人の美学を感じます。
甘鯛の松笠焼き
パリパリの鱗とふっくらとした身のコントラストが見事。焼きの香ばしさと甘鯛の上品な脂が印象的。
うい(鮎の稚魚)と平貝のきみず掛け
発酵菜の花の酸と香りが独創的。きみずの滑らかさが貝の旨みを包み込み、調和の妙が光る一品。
鯖の蒸し煮
蒸すことで引き出された鯖の脂と旨み。骨まで柔らかく、優しい味わいが身体に沁みます。
【食事】
380キロマグロの漬け丼
重みのあるマグロの力強さをダイレクトに感じる丼。
鯖の白子と卵のふりかけ、芹とアスパラのご飯
春野菜の爽やかさに、魚卵のコクを合わせた絶妙なバランス。ふりかけの塩気と香りがよいアクセント。
魚のアラのラーメン
出汁がとにかく旨い。澄んだスープに魚の骨と香りが溶け込み、〆にふさわしい至高の一杯。
【甘味】
酒粕のババロア、奈良漬とワサビ漬け
酒粕の甘やかな香りとほんのりとした苦味が、口直しの漬物と不思議と調和。余韻をゆっくり楽しむ構成。
桜餅
春の終わりを告げるような優しい甘さ。塩漬けの葉と餡の調和に、懐かしさが込み上げる。
至福の時間でした。