無料会員登録/ログイン
閉じる
公式
お店の営業情報は店舗関係者によって公開されています。
食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2023 選出店
気になるお店はこちらで保存ができます
ネット予約
閉じる
空席確認・ネット予約
閉じる
リクエスト予約希望条件をお店に申し込み、お店からの確定の連絡をもって、予約が成立します。
1 予約の申し込み
ご希望の条件を当サイトよりご入力ください。
2 お店からのメール
ご予約が承れるか、お店からの返信メールが届きます。
3 お店へ来店
予約が確定した場合、そのままお店へお越しください。
電話なら予約できることがあります
閉じる
050-5596-8326
最新の情報は直接店舗へお問い合わせください。
季節感に溢れ香り立つ料理
熱意に溢れた女性シェフがやってる赤坂のフレンチ。
前回行ってとても良かったので、早速再訪。
乃木坂と赤坂の中間くらい、ビルの階段を降りた地下1Fに飲食街が数軒あり、その一軒。
お店自体は、白を基調とした女性シェフらしいフェミニンな内装。
クリスマスの飾りつけもあったりして、心和む。
女性シェフが一人で料理を作り、サービスは男性が一人で行う二人体制で運営。
コースは月替わりで8000円。しかも税込みでサービス料無しなので、めっちゃリーズナブル。
メインは2種からの選択で、12月は青首鴨があったのでそれ目当て(+2000円)。
当日の内容は以下になります。
*アミューズ フォアグラのクリーム イチジク 奈良漬け クミンのフィヤンティーヌ
*冷前菜 オマール海老 ネギ 金柑のデクリネゾン
*温前菜 ブリの燻製 コンソメスープ 根セロリのピュレ
*魚料理 鰆のポワレ 白菜のエチュベ 焦がしバターのソース 塩レモンのピュレ
*肉料理 ソロ―ニュの青首鴨のロースト 内臓のペースト添え シェリービネガー 蜂蜜 粒マスタードのソース
*肉料理 青首鴨モモ肉のミニバーガー
*チーズ フルムダンベールのブリュレ 洋梨のソルベ
*デザート ショコラ マロン スコッチウイスキー
*小菓子 カフェ
前回以上にめっちゃ良かった。
クラシカルながら、女性シェフらしい繊細さと細やかさがある。
変わらずエッジが立ったしっかりとした塩使いで、でも行き過ぎずに素材の旨さを引き出してるし、全体のトーンは前回と違い、良い意味で抑制が効いてバランスが取れてる。
結果、全体的に香り立つような料理。
とても美味しい。
使っている素材に季節感があるし、そういう意味で月替わりメニューの良さも相変わらず感じる。
オーソドックスではありながらも、ガッツリではなくてしっかりと美味しいフレンチ。
また、気配りという点でも細やかさがある。
普段フレンチに行かない人でも機会がある12月ということで、青首鴨のソースはあえてサルミにしない。でも好きな人用に内臓のペーストを添える。鴨も、前回伺った時にジビエが好きなのを覚えていてくれ、あえて悶絶級に美味しく熟成した鴨を出してくれる。そうでなさそうな人には、熟成をあまり掛けない青首鴨を出しているそうです。一人一人のお客さんと誠実に向き合っているなーとつくづく思う。
ドリンクも秀逸で、ノンアルのペアリングを頼んだのですが、どれも良くできてるし、料理にも合ってた。ノンアルのペアリングって、意外に難しいのですけどね。
サービスの男性も穏やかで感じが良いです。
シェフは相変わらず料理愛に溢れた感じで、この日は他にお客さんがいなかったこともあり、終わってから30分以上も話し込みました。
美味しくて、居心地が良くて、値段がとってもリーズナブル。
とっても良いお店。
シェフの熱意含め、応援したくなるタイプのお店とも言えます。
毎月でも通う楽しみがあるなーと心から思う。
頻繁にリピートしそう。
ご馳走様でしたー。
以下、料理の詳細です。
アミューズのフォアグラクリームは、べったら漬けの酸味が意外にフォアグラに合ってる。
いちじくの甘みと合わせ、なかなか美味しい。
前菜のオマールは金柑の酸味と苦みが意外にも穏やかで、それが内包する甘みがオマールの甘みと合ってるし、酸味はオマールのミソ(コライユ)の旨みと良い調和。焼きやピュレなど色々な調理を施したネギの甘みと香味も同様にオマールと合ってる。オマールの身の甘みとミソや出汁のジュレの旨みが存分に味わえる。
素晴らしく美味しかった。
ブリの燻製は、豚の生ハムと牛と鶏で取ったコンソメスープと合わせる。
生ハムの香りは燻香と親和性があるし、鶏も使うことでやや旨みを抑えたコンソメはブリの旨みを邪魔しないで、複雑性を与える。ブリの燻製がそんなに強くないのも良い。根セロリのピュレはとってもきめ細かくクリーミーで、そのクリーミーさがスープと良く馴染む。丁寧に作っているなぁとしみじみ。
ブリの脂の旨みとコンソメの旨みが良い具合に馴染んでいて、これまた幸せ感を感じる皿。
魚料理は、焦がしバターのソースが秀逸。
クドサは無くて、香り立つようなソース。
鰆の火入れも良好だし、塩レモンソースの酸味と塩気が鰆の旨みを良い具合に引き出してる。
白菜のエチュベの優しさはとっても良い箸休め的で、全体の完成度が高い。
青首鴨は、熟成香が非常に良い。前述のように、前回ジビエ好きと言ったことを覚えていてくれ、あえて一番熟成が進んだものを選んでくれたそう。悶絶級。
ソースはサルミではないのですが、逆にあっさりとしたソースが熟成した身の旨みを浮かび上がらせ、良かった。
内臓のペーストも非常に美味しく、さらにコクが出るし。
最近は、国内の網取りの鴨を頂くことが多く、それも非常に美味しいのですがフランスはソロ―ニュの青首鴨の力強い味も良いな(ただし、最近検疫で輸入がストップして、これからは国産に切り替わるかもしれないそうです。)。
さらに、モモ肉を粗挽きにして、網脂で包んだパテを使ったハンバーガーは、とてもジューシーで肉の旨みに溢れ、やっぱり悶絶級。火入れの具合も非常に良い。
チーズもちゃんと料理になっていて、ワインと合わせたらタマラないと思われる味。
デザートは、甘いものが苦手なシェフらしく、オーソドックスながら甘さを控えた大人味。
これはこれで良いのですが、個人的好みではもう少し甘くても良いのかな?と思う。
あ、それとフルーツとかも添えてあると良いかな?と思わないでもない。
デセールは、悪くはないものの料理に比べると少し弱いかも。
美味しいですけどね。
最後の小菓子まで凝ってます。
リンゴのパート・ド・フリュイに綿あめ。
これも甘さやや控えめだけど、素直に美味しい。
以上です。
季節感にあふれた料理と本格ジビエ
赤坂にあるクラシカルフレンチのお店。
若い女性のシェフはジビエが得意だそうで、ピジョンラミエを目当てに訪問。
赤坂の駅から7~8分ですかね。
ビルの地下1Fにあります。
白を基調とした、女性シェフらしいフェミニンな内装。
カウンター数席とテーブルが4卓ほどのこぢんまりとしたお店。
シェフ一人とソムリエの男性一人の二人で運営。
コースは月替わりで、税込み8000円と良心的。
メインは2種から選べ、内容によっては追加料金が掛かります。
この日(2019年10月)の内容は、以下になります。
*アミューズ ジビエのモンブラン
*前菜 赤エビのマリネ、白子のロワイヤル、アサリのジュ、柑橘、根菜
*前菜 仏産トランペット茸のフラン、キノコのソテー
*魚料理 平目 - ホタテのムースを挟んで - ホタテのヴァンブランソース、カブのデクリネゾン
*肉料理 スコットランド産ピジョンラミエ(+2000円)
- 胸肉のロースト ソースサルミ オ ショコラ
-モモ肉と内臓のアッシパルマンティエ
*チーズ エポワス、カボチャ、クミン、イチジク
*デザート 燻製さつまいも、マルサラ酒のアイス、マスカルポーネ、落ち葉
*お茶菓子 酒粕、奈良漬け、ホワイトチョコ
*ハーブティー
しっかりとクラシカル。
塩も行き過ぎない程度にエッジが立っており、素材の旨みを引き出してる。
ソースも美味しく、ヴァンブランソースやサルミソースは秀逸。
一方で、偶々か皿の中に柔らかい食感や味のものを組み込んでおり(フランやロワイヤル、ムース)、女性っぽさも内包。
そういう意味で、しっかりクラシカルながらガッツリにならないところも良かった。
サルミソースのカカオやチーズのクミンなどアクセントの付け方が、バランス的に少し強いのはちょっとだけ気になりましたが、どれも皿としてまとまっており素直に美味しい。
キノコや白子、ジビエ、カボチャ、栗など季節の食材をきちんと用いているところも嬉しいし、好感。
月替わりのメニューにしている良さをきちんと発揮されています。
またサービスの男性も感じが良いし、シェフも初々しさみたいなものもあって、そこも和む。
ノンアルもかなり考えられていて、料理にあってるし美味しいし、この点も良かった。
それでいて、お値段がとっても良心的。
料理もお酒も。
色々な意味で、月が替わるごとに通いたくなる小さな佳店と言えます。
良い店だー。
ご馳走様でした!
以下、料理の詳細です。
*アミューズ ジビエのモンブラン
中にイノシシやシカを使ったリエット。
外は甘さを抑えた栗のモンブランクリーム。
少し両者をつなぐナニカ(酸味とかかな???)が欲しい気もしましたが、秋らしさ満載で嬉しい品。
*前菜 赤エビのマリネ、白子のロワイヤル、アサリのジュ、柑橘、根菜
とても美味しかった。
アサリのジュを使ったあっさりとしたスープ仕立て。
白子のロワイヤルの柔らかさと赤えびのプリプリ感が良い対比。
柑橘(青ゆず)が良い具合に効いていて、白子の旨みと赤えびの甘みがふんわりと浮かび上がる。
根菜の素朴な甘みも、主材の甘みや旨みをよりクッキリとさせる感じ。
文旦のマーマレードを味変で入れると、その苦みが複雑さを出すし、甘みは赤えびの甘みに調和。
こういう仕掛けも楽しい。
*前菜 仏産トランペット茸のフラン、キノコのソテー
ソテーしてるキノコは、シャントレル・ジロール・ピエブルーなどフレンチで使われるもの。
これも柔らかいフランとシャキシャキのキノコソテーとの対比が良いな。
シンプルな分キノコが存分に味わえ、これも季節感がある。
*魚料理 白身魚 - ホタテのムースを挟んで - ホタテのヴァンブランソース、カブのデクリネゾン
帆立の甘みと平目のムースは適度な旨みと甘みが上品。
帆立のヴァンブランソースは、帆立のヒモで出汁を取っており旨味に溢れ、バターのコクと白ワインの酸味が主材の上品さに奥行きを与える感じ。
これもムースの柔らかい食感と旨みに対して、カブの食感の対比が良い。
カブはデクリネゾンとして、焼いたり、生の塩漬け、茹でたり、クーリ(裏ごし)にしたりと色々な調理法で供する。
*肉料理 スコットランド産ピジョンラミエ(+2000円)
- 胸肉のロースト ソースサルミ オ ショコラ
-モモ肉と内臓のアッシパルマンティエ
夏鹿とかは別にして、今シーズン初のしっかり濃厚な本格的ジビエ。
秋ですな。
で、とっても良かった。
ソースは滑らかで手を掛けているのが分かります。
サルミソースにカカオを混ぜる店は時々ありますが、今回その苦みがやや強くてが気になりました。
とはいえ、かなり秀逸なソース。
そして内臓のペーストも付けてくれ、これを入れるとコクが素晴らしい。
火入れも良い感じで、鳩好きとしてはもう至福ですよ。
少しして、フランスの家庭料理的なアッシパルマンティエ も。
内臓やモモ肉のミンチの上にジャガイモのペーストを掛けてオーブンで焼いたグラタンちっくなアツアツの皿。
内臓や肉の旨みとジャガイモの甘み、アツアツの温度感と、これまた至福。
こうやって2品供してくれるのって、何だかとっても嬉しい。
*チーズ エポワス、カボチャ、クミン、イチジク
エポワスとカボチャ、無花果をパイ生地で挟んで。
クミンの風味がちょっと強いけど、トロトロのエポワスと無花果の相性が良いな。
こういう品を出してくれること自体が嬉しい。
*デザート 燻製さつまいも、マルサラ酒のアイス、マスカルポーネ、落ち葉
もう少し酸味が欲しい気がするけど、トロッと濃厚系。
トロ系尽くしのコース・・・。
単品では美味しいですけどね。
落ち葉を象ったサブレが可愛い。
いかにも女性シェフらしい細やかさ。
*お茶菓子 酒粕、奈良漬け、ホワイトチョコ
奈良漬けの塩気が良い感じ。
酒粕感はそんなに強くなくて、これは美味しかった。
*ハーブティー
色々な種類から選べるのが嬉しい。
ブリオッシュのパンも美味しかった。
以上です。
口コミが参考になったらフォローしよう
きゅいそん
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
きゅいそんさんの他のお店の口コミ
店名 |
フランス料理 タンモア
|
---|---|
受賞・選出歴 |
フレンチ 百名店 2023 選出店
食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2023 選出店 |
ジャンル | フレンチ |
予約・ お問い合わせ |
050-5596-8326 |
予約可否 |
予約可 苦手なもの、アレルギーはご予約時にお知らせください。 |
住所 | |
交通手段 |
東京メトロ千代田線 乃木坂駅 徒歩6分 乃木坂駅から522m |
営業時間 |
|
予算 |
¥10,000~¥14,999 ¥8,000~¥9,999 |
予算(口コミ集計) |
¥10,000~¥14,999
¥10,000~¥14,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、楽天Edy、nanaco、WAON、iD、QUICPay) QRコード決済可 (PayPay、d払い、au PAY) |
サービス料・ チャージ |
サービス料なし |
席数 |
14席 (カウンター4席、テーブル席(2名掛け)が5卓) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキング有 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、カクテルあり、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | お祝い・サプライズ可、ドリンク持込可、ソムリエがいる |
お子様連れ |
子供可 10歳から(貸切は可能) |
ドレスコード | 無し |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2018年9月1日 |
電話番号 |
03-6447-1996 |
備考 |
※貸切は<8名様~>承ります。 |
初投稿者 |
このレストランは食べログ店舗会員等に登録しているため、ユーザーの皆様は編集することができません。
店舗情報に誤りを発見された場合には、ご報告をお願いいたします。報告フォーム
閉じる
最近、一番リピートしてるフレンチ。
月替わりで料理を提供しており、季節感に溢れているのが嬉しい。
女性シェフが一人で作っているのですが、エッジが立った塩使いでしっかりとクラシカル。
一方でちょっとした工夫があったり、細やかさが垣間見えるなどオーソドックスに留まっていないのも嬉しい。
サービスは男性が一人で行っているのですが、穏やかで心地よいのも良いところ。
乃木坂駅から5~6分。
やや古いビルの半地下にお店があるのですが、中に入れば白が基調のフェミニンな内装。
カウンターとテーブルがあります。
全部で14席ほどとこぢんまりながら、店内は結構ゆったり感ある造り。
夜のコースは8000円で、しかも税込みサ無し。
サービス料を他に店に倣って10%と見なせば、実質コース6500円程度の値付けなのだから驚き(ジビエなどはプラス料金が掛かりますが、それでも安い)。
そして後述のように、この値段でチーズまで付く充実ぶり。
3月のメニューは以下になります。
*アミューズ 桜エビのショーフロワ
*前菜1 ハマグリと菜の花のスープ仕立て、スペックの香り
*前菜2 新タマネギとホタルイカのパルフェ
*魚料理 桜マスと春キャベツのテリーヌ、ソースベルモット、グレープフルーツ
*肉料理 フランス ロゼール産子羊 鞍下肉のバロティーヌ、ふきのとうの苦みと共に
*チーズ 羊乳チーズコルシカのカンノーリ風
*デザート 桜、苺、酒粕のガトー、杏仁のソルベ
*カフェ 小菓子
春らしい食材が満載で、今回も良かった。
一口食べて驚く様な美味ではないものの、きちんと美味しい。
心和む美味しさというか。
ところどころにオリジナルの工夫があって感心するし、それがちゃんと効果的。
特に春ということで、多くの皿で苦みの要素を効かせていたのが印象的でしたかね。
でもその苦みはアクセント的で穏やかであり、バランスが取れてる。
また前述のように塩使いはしっかりなのですが行き過ぎていないし、その分素材の良さを引き出している。
特に美味しかったのは、新玉ねぎとホタルイカのパルフェ。
ホタルイカは富山湾のものが入って来たそうで臭みが一切なく、その出汁を使ったジュレは濃厚で新玉ねぎのムースと相性が素晴らしかった(詳細は後述)。
しみじみと美味しいながら、前述のように工夫もあるので食べていて楽しく、幸せ感ある料理達。
ドリンクは今回もノンアルのペアリング(4杯 2700円)。
春らしくピンク色の飲み物で揃え、見た目が綺麗。
味も良く考えられていて、料理と結構合ってました。
サービスの男性の穏やかな接客も心地が良いし、人懐っこいシェフの人柄も感じが良い。
料理自体もしみじみ美味しく、超リーズナブルな料金と合わせ、癒されるというかほっとするお店。経営が心配になるくらい良心的です。
なので応援したくなるし、月替わりというのも含め、毎月でも通いたくなる(実際、そういう人も多いよう)。
また近いうちの再訪は必至。
ご馳走様でしたー。
*アミューズ 桜エビのショーフロワ
桜エビのクレームを挟んだシュー、桜エビ風味のフランの2品。
シューは一口でパクッとした瞬間、桜エビの香りに溢れる。
フランはとろとろで、桜エビと帆立から取ったしっかりとコクがある出汁がフランと相性が良くて、中に入っている桜エビとフランのトロトロとの食感の対比も良かった。美味しい。
*前菜1 ハマグリと菜の花のスープ仕立て、スペックの香り
菜の花のピュレと蛤の出汁を使った温かいスープに、スペック(燻製生ハム)のクリーム、カリカリに焼いたパンチェッタ、蛤の身、蛤のヒモを入れたラビオリで構成。
塩気が割合しっかりで、スペックの香りと共に力強い皿。
それに対抗するにはもう少し蛤出汁の風味が強くても良い気がしますが、春らしさ満載で美味しい。
*前菜2 新タマネギとホタルイカのパルフェ
これは素晴らしかった。
新玉ねぎのムースにホタルイカの出汁のジュレ、ボイルしたホタルイカ、ジュレの上にはマッチ棒状にした独活と青りんごを散らして。
丁度富山湾産に切り替わったというホタルイカは、臭みがなくて美味しい。
ホタルイカの出汁のジュレは濃厚ながら同じく臭みはなくて、その濃厚なコクが新玉ねぎのムースの甘みと合わさり、深みがある。
意外に効果的なのがピケした青りんごと独活で、青りんごの酸味がホタルイカの濃厚さに良いアクセントだし、独活の軽い苦みも同様。この辺りのちょっとした工夫にシェフの才能を感じるし、それが少量というかマッチ棒状なのもセンスだと思う。
*魚料理 桜マスと春キャベツのテリーヌ、ソースベルモット、グレープフルーツ
桜マスと春キャベツをプレッセしてテリーヌ状に。
ベルモットソースにグレープフルーツを加えたソース。
これも良かった。
桜マスはミキュイ(半生)にして、その穏やかな旨みと甘みが春キャベツの淡い甘みに合ってる。
一方ソースはしっかり目のベルモットソースで、そのコクがテリーヌの優しさに皿としての力強さを与える。
そしてここで効果的なのがソースに入れたグレープフルーツ(ルビー)片で、軽い苦みと甘みがベルモットソースのコクを和らげ、優しい風味のテリーヌと調和を図ってくれる。これが無いと主材よりソースが勝ると思われ、このセンスも良かった。
*肉料理 フランス ロゼール産子羊 鞍下肉のバロティーヌ、ふきのとうの苦みと共に
仔羊の色々な部位を巻き込んだバロディーヌ。ふきのとうも一緒に巻き込んでいます。
粒マスタードとふきのとうのソースとともに。
色々な部位の味の違いがあり、その変化も楽しい。
フランス ロゼール産の仔羊は意外に結構香りがある。
一方ふきのとうは、そんなに多く使っておらず苦みも穏やかで抑制が効いてる。
その点も、アクセントとして羊の香りと意外に相性が良いながら出過ぎておらず感心。
そして、筍やタラの芽、空豆など春らしい食材満載の付け合わせも良かったな。
ほんとフレンチとしては季節感が高い。
*チーズ 羊乳チーズコルシカのカンノーリ風
羊乳なので、結構臭いが・・・。
もう少し穏やかなのが好きかも・・・。
ワインと合わせるなら良いのでしょうが。
*デザート 桜、苺、酒粕のガトー、杏仁のソルベ
桜風味のスポンジに酒粕ムースのガトー。
杏仁のソルベを添えて。
桜のジュレや苺、苺のソース、桜の塩漬けなどピンク色の春らしさに溢れた可愛い見た目。
がっ、頂くと、お酒が好きというシェフらしい、いつもながらの甘さを抑えてお酒の風味ふんぷんな大人のデセール。
酒粕の風味がスゴイ。
桜の風味って好きなので良いのですが、全体としてもう少し甘さと穏やかさがあっても良いのにな・・・といつもながら思う。
まあ、これはこれで好きな人はいるかもですが。
*カフェ 小菓子
小菓子は、練胡麻とチョコを入れた温かいクレープ。
これも美味しい。
以上です。