八王子と言えば : 多摩一

もはや八王子と言えば即座に連想されるほど再訪多数。

16：30～　開店
八王子随一の繁華街である西放射線通り沿いの地下。異空間のような酒場。
キリンの生ビールは黒ビールもあるのでハーフ＆ハーフのバリエーションも佳きかな。
ここのところの定番はポテサラ、枝豆、もつ煮、ハム・カツ、焼きはんぺん、ポテトフライ、たこぶつ、まぐろぶつ、ちくわの磯部揚げ、ほるもん焼き…なんて辺りの順列組み合わせ。
仕上げに焼きそばが正調ソース味で食わせてくれる。
日本酒の銘柄も聊か地味目ながらも揃っているけど（笹一、西の関、地元の八王子城などなど）この暑い時期に飲み過ぎると、店の階段で遭難する恐れがあるので自重している。

若者が寄り付くような店ではないので、店内も独特な落ち着いた雰囲気で実に休まるし楽しい。
こういう店が繁盛しているってイイな、と毎度ながら思う。

約一年ぶりの訪問。
前回は一昨年の年末。今回同様に一時的に新型コロナウイルス感染状況が収まった、ように見えたタイミングでした。
今回も予断を許さないものの感染状況がやや落ち着いていたこともあり開店早々にちょっとだけ寄り道してみました。
八王子の誇る名店なのですが、コロナ禍に翻弄されながらの利用はなんともはや…

1630の口開け早々。人数を告げて距離の保てる一画に案内されます。
トリビーはキリンのハーフ＆ハーフ。ギュッとやっつけてまぐろブツ、チクワチーズの磯辺揚げ、銀杏、あさりバター、ハムカツなんて辺りをパパっと注文。穏やかにアレコレの情報交換を楽しみました。
当店、客層の多くがシニア層。訪れたとしてもせいぜいが2～3人、なんなら静かにおひとりで楽しんでいる方もいらっしゃるので巷の居酒屋の喧騒とはほぼ無縁、に見えました。この辺り、もう一方の雄とされる一平とは随分と雰囲気が異なりますね。
酒はハイボールでつないでいくつかある日本酒から西の関。ぐっと濃密な米の味を感じます。佳き哉。

コロナ禍の襲来から取り箸、取り皿の用意はデフォルト。この２年の間さまざまな制限が発せられご苦労のほどが偲ばれますが頑張ってほしいものです。こういう居酒屋ってなかなかないんじゃないかなぁ。
ここ２年の間も感染状況が落ち着いた頃合いを見計らって「谷間」のようなタイミングで訪れていますが、次回はいつになることやら。

この日は久しぶりに八王子でカルイチ。
とあらば目指すは当店です。コロナ禍の続く中、以前通りの雰囲気のまま営業されており何より。入店時にはアルコール消毒液をシュっと。店の入り口は開け放たれていたのは換気のためでしょうか。
奥の酒樽を卓にした一角に鉤の手状に着席。
キリンビール推しの店でもあり一番搾りと黒生のハーフ＆ハーフ中ジョッキからスタート。
つまみはモツ煮、まぐろぶつ、ちくわの磯部揚げ、ごぼうのから揚げ。
その後角のハイボールがぶがぶで自動運転。
つまみは過不足なく手ごろな価格でウレシイ。こっくりしたモツ煮が特によろしかったかと。取り分け用の器をお願いすると取り分け用の箸もついでにご用意いただいたり至れり尽くせり気持ちの良いご対応。

品書きも雰囲気もビフォーコロナそのものですが地下の店舗ゆえの活気、というか喧しさも控え目に。
ま、うわんうわんやたらうるさいよりは落ち着いて飲めるのでいいじゃないの。
聞けば日によっては結構混雑するので予定が決まっていれば一本電話を入れておいた方が無難なんだとか。
周りの酔っぱらのおじさんたちも賑やかなれども幾分控え目に楽しまれていたような気がしないでもなく。
大変な時代、まだまだ予断を許しませんし乗り越えたなんて言えませんがそう日を空けずにまた伺いたいものです。
多摩でいちばん。

八王子に多摩一あり、とは聞いていましたがなるほどこんな店があったとは…居酒屋好きの琴線に響く佳き店でありました。

かつては八王子一の繫華街であった放射線通り、雑居ビルにちょこんとしたたぬきの看板で店の存在をアピールしている老舗居酒屋。
周囲はけばけばしいサインを掲げたチェーン店ばかりですが昔ながらの居酒屋らしく入店すればあんりマ、シニア層で満席。人数を告げると「奥を用意しますんで」とのことで店の奥にある入れ込みの座敷に席を作ってもらいました。ちなみにこの座敷が広くて数十人からが詰め込めそうです。この日はたまたま宴会なのか、大人数の席が作ってありました。多分この時点では我々が一番若い客ではなかったかな？？

壁一面に張り巡らされた品書き、細かい文字で記された手元のメニューを見ると俄然魅力的に見えてきます。ちなみに“とうふ”と言うジャンルには冷奴からたら豆腐、肉豆腐にその他…なんて10種類もありました。
その他何といってもちょっとした料理やつまみが多く、酒類も豊富。さらに値段も手ごろとくれば人気が出ないはずはないのでしょう。店内の雰囲気も年季が入ってながら店員さんの対応もテキパキ親しみやすい空気が漂っています。
とりあえずの生はキリンから。
つまみには、
トマト、ハムカツ、刺身の盛り合わせ（小）、ポテサラ、山芋千切り、豚肉キムチ炒め、ゲソ揚げなんぞを注文。
刺身の盛り合わせが￥1600以外は何れも300～400円くらいと廉価で適量、出来立て。やたらとツボにハマりまくります。

ハムカツは薄いタイプでサクっとクリスピー。
刺身はマグロ、ホタテ、カツオ、タイですかね。まぁ価格に見合ったものですね。
ポテサラは一見オーソドックスなウェットなタイプ。ん？あれ？出来あい風かな…なんて箸を付けてみればシャリシャリとした玉ねぎの食感が活かされていてビールとの相性が良いですね。こういうツマミにちょっとしたオリジナリティ（オオゲサですが）が感じられるのって佳き店かと思われます。
その他のツマミもシンプルでキチンとしております。特にプリンとしたゲソ揚げにはむしゃぶりつきました。(笑)

前述のように目移りするような品書きでもありここは店に敬意を表して？いっちょ日本酒でもやりますか、というワケで店名を冠した多摩一とやらの銘柄の四合瓶をひやでポンイツ。
軽い飲み口の本醸造酒でコレがまた上記の肴でスイスイ飲めてしまいます。店名を冠した（しかも多摩一ですからネ）オリジナル酒のようだったのでラベルを検分すればナゼか宇都宮の酒。ま、この辺りはご愛嬌でしょうか。(笑)

久しぶりの日本酒でグルグル目が回り始めた頃には店内も一層賑やかに。
若い人はチェーン店とかに行っちゃうんでしょうかね。如何にも酒を飲みながら仲間とのひと時を楽しむような空気が感じられてとても気持ちの良い店です。見たところひとり客は少ないのかな。そんなところもこの店らしさなんでしょう。

という事で日本酒を空けてたっぷり２時間ばかし、予想以上の楽しい時間が過ごせました。
かつて多摩エリアで最も栄えていた八王子の老舗居酒屋としての矜持が感じられます。八王子に多摩一あり、との真相はまさしくそのものズバリの地元に根付いた居心地の良い居酒屋でありました。