本書は、2008年の10月から12月に、ハンギョレ教育文化センターで行われた公開講座をまとめたものである。
日本語版には、2009年の6月に恵泉女子学園大学で行われたノムヒョン前大統領の追悼講演を含めている。
本書を読めば、韓国三大新聞の日本語版やネット記事から得られる「韓国情報」がいかに脆弱なものであるか理解されるだろう。
そして、90年代後半から2000年代初頭に、日本の一部メディアで、「日本を抜いた」と言われた事もある「韓国の民主主義」が今現在いかに「後退」しているか、その理由は何なのか、また、その事をいかに著者が憂いているか、が理解される。
グローバル化の時代、言うまでもなく韓国を知ることは、日本人にも益が多い筈。
旬な本である。幅広い「韓国ウオッチャー」に読まれたい。
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