自分を変えたい人、他人や組織を変えたい人必読。
わかっていても望んだ行動がなかなかできない、いつまでも達成できない目標がある人には、大きな発見があると思います。
↓(以下簡単な内容紹介)↓
(第1章)はじめに…
人が望ましい行動がとれない、変われない場合の多くは、環境に障害がある、やるべきことが不明確、やるべき理由や価値がわからないことに原因がある。
人の行動は像(本能や感情)と象使い(理性)のバランスによって決まり、どちらにも正しくアプローチしなければ行動を変えることはできない。
像と象使いにはそれぞれに強みと弱みがある。
像は強い感情によって大きな力を発揮し、人に行動を起こさせるいわばエンジンのような存在だ。どんな変化も像の力なしには起こせない。しかし、目先の誘惑に弱く、怠け者で気まぐれだ。
象使いは計画的に物事を進め、将来を見据えることができる強みがある。しかし像に比べて力が弱く、長時間活動できない。また、一度迷ってしまうと問題から抜け出せなくなることも多い。
本書では像と象使いへの正しいアプローチとして、3つの項目に分けて解説を行う。
【第1項】象使いに方向(目標)を教える
本項では目標設定や、問題の解決方法を探る上で役立つツールを紹介する。
①ブライト・スポット(例外的成功)を真似る
問題を解決しようとする時、多くの人は問題の根本原因を探りそれを正そうとする。しかし、それには大変な労力が必要で、また実行も難しい。つまり『真実だが役には立たない』思考だ。これは、分析好きの象使いの強みが裏目に出る典型的な例だ。
ここで必要なのはブライト・スポットを探ることだ。
同じ状況下で上手くできている人はいないか?過去に同じ問題を解決できたことはなかったか?その時はどうしていたか?
人はネガティブな情報に注目しやすいので、意識的に良い面に目を向ける必要がある。
『朝起きてあらゆる問題が解決していたとしたら、自分にどんな変化が起きるか?』と問いかけて、ポジティブな変化のサインを探ることも効果的だ。
②具体的な台本を用意する
人は選択肢が多いほど決断を先延ばしたり回避する。これは『意思決定の麻痺』と呼ばれる特徴だ。
意思決定には自己管理とセルフコントールが必要となり、象使いの体力を消耗させやすい。決断のための意思決定の数を減らすことが行動を促すためには重要になる。
台本は、具体的であり数が少ないことがポイントだ。
③ゴールを作る
目標設定にとって重要なことは、目標が具体的であること、そして目標がやる気を引き起こす魅力的なものであることだ。曖昧な目標は達成できなかったときの言い訳になる。
【第2項】像にやる気を与える
①ポジティブな感情に訴える
理解不足や情報が少ないことが変われない理由ではない。
大きな変化には必ず不安が伴う。
行動の変化には理解よりも先に、感情の変化が必要である。
変化の先にはどんな良いことがあるか?と考えてみても良い。また、感動を含む驚きの体験も人を変えてくれる。
②変化は小さく
大きすぎる変化(目標やゴール)だけでは、その道のりを途方もないものに感じて像はやる気を失ってしまう。
必要なのは変化や行動をできる限り小さくして、すぐにできるようにすることだ。(簡単で具体的な行動にする)
また、進歩しているという感覚も重要である。
まずは5分だけやってみよう。
③価値観と成長マインドセット
肩書きや帰属意識はやりがいにつながる。また、小さな行動でアイデンティティを作り、大きな行動に繋げていくこともできる。
しかし変化には失敗が伴うため、アイデンティティを変えても行動を変えることは容易ではない。しなやかな(成長)マインドセットを身につけて、失敗を成長の過程と捉えることも、変化には必要になる。
【第3項】筋道(環境)を定める
①環境を整える
望んだ行動が取れないのは、性格の問題ではなく環境の問題である場合がほとんどである。(行動の原因を性格や人格と考えること=根本的な帰属の誤り)
望んだ行動しかできない環境やルールを作ることが重要
・食べる量を減らしたい→お皿を小さく
・ミスを減らしたい→無言時間
・事故をなくす→両手でしか押せないボタン
②習慣にする
行動を意志力(象使い)に任せるのは難しい。なぜなら、象使いの体力は長くは続かないからだ。
習慣は行動を自動化させ、象使いを消耗することなく行動を促すことができる。
習慣化には環境とトリガーが重要になる。望ましい行動だけを促すような誘惑のない部屋を作る、毎日のルーティンの後に習慣にしたい活動を行う、などで習慣を身につけられる。
②仲間を見つける
身につけたい習慣を、既に身に付けている集団に入ろう。環境と同じように、所属する集団によっても人の行動は変わる。
③持続可能なデザインをする
大きな変化には時間がかかる。
小さな積み重ねのプロセスが変化につながる。小さな変化を誉めて象を上手く調教していこう。
動物が芸を覚えるのは、調教師に罰を与えられたからではなく、できるようになったことを認められて誉めてもらえたからである。
(まとめ)
◯目的を明確に(何のためにやる?)
◯変わりたいと強く思える経験を
◯成長マインドセットを身に付ける
◯成功例を真似る(どんなときに上手くできた?)
◯行動は具体的にそして選択肢は少なく
◯変化は小さく積み重ねる(いきなり大きな変化をさせない)
◯望んだ行動が自然とできる環境を作る
◯望んだ行動を行なっている集団に入る(一員だと思う)
◯自分に望ましいアイデンティティや肩書きを付ける
◯楽に続けられるように習慣にする
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
スイッチ! 単行本(ソフトカバー) – 2010/8/6
問題:映画館でポップコーンを食べる量を減らすには?
答え:容器を小さくする。以上。
●顧客サービスをしない方針の会社が「熱狂的な顧客サポート」に目覚めたのはなぜか?
●これまで住民が気にもとめなかった絶滅危惧種を「国のシンボル」にした方法とは?
●ベトナム戦争時に麻薬依存症だった兵士たちが、帰国後ほとんど更生して社会復帰できたのはなぜか?
会社や人生に持続する変化を起こすのが難しい。その原因はわたしたちの脳の中にある。「象使い(理性)」と「象(感情)」の支配権争いだ。象使いがスリムな体形を欲していても、象はがケーキに飛びついてしまう。頭のいい象使いが変化を求めても、象はいまの手順が大好きなのだ。だが、象と象使いの性格を研究していくうちに、ちょっと工夫するだけで、変化は驚くほど簡単なものになることがわかる。 本書では、大きな権限や強固な意志の持ち主ではない「ごく普通の人たち」が、会社や国を動かすような変化を生み出した例を豊富に挙げながら、それらに共通する「変化のしくみ」を明かしていく。
発売直後にニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルのベストセラー・リストで第1位を獲得。アメリカのビジネス界で大人気のハース兄弟による目からウロコの最新作。
答え:容器を小さくする。以上。
●顧客サービスをしない方針の会社が「熱狂的な顧客サポート」に目覚めたのはなぜか?
●これまで住民が気にもとめなかった絶滅危惧種を「国のシンボル」にした方法とは?
●ベトナム戦争時に麻薬依存症だった兵士たちが、帰国後ほとんど更生して社会復帰できたのはなぜか?
会社や人生に持続する変化を起こすのが難しい。その原因はわたしたちの脳の中にある。「象使い(理性)」と「象(感情)」の支配権争いだ。象使いがスリムな体形を欲していても、象はがケーキに飛びついてしまう。頭のいい象使いが変化を求めても、象はいまの手順が大好きなのだ。だが、象と象使いの性格を研究していくうちに、ちょっと工夫するだけで、変化は驚くほど簡単なものになることがわかる。 本書では、大きな権限や強固な意志の持ち主ではない「ごく普通の人たち」が、会社や国を動かすような変化を生み出した例を豊富に挙げながら、それらに共通する「変化のしくみ」を明かしていく。
発売直後にニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルのベストセラー・リストで第1位を獲得。アメリカのビジネス界で大人気のハース兄弟による目からウロコの最新作。
- ISBN-104152091509
- ISBN-13978-4152091505
- 出版社早川書房
- 発売日2010/8/6
- 言語日本語
- 本の長さ384ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
チップ・ハース Chip Heath スタンフォード大学ビジネススクールThrive Foundation of Youth教授。専門は組織行動論。ビジネスの有名エピソードから都市伝説まで、他のものよりも広がりやすいアイデアの「粘着性」を研究し、心に残るメッセージの伝え方を教える講義"How to Make Ideas Stick"は毎回数百人の聴講者を集めるほどの人気を博している。 テキサスA&M大学で工業工学の学位取得後、スタンフォード大学で心理学の博士号を取得。シカゴ大学ビジネススクール教授などを経て現職。 ダン・ハース Dan Heath デューク大学社会企業アドバンスメント・センター(CASE)のシニア・フェロー。マイクロソフトなどの企業や米国国際開発庁や心臓協会などの団体で講演やコンサルテーションをしている。 ハーバード大学ビジネススクールでMBA取得後、同学の研究員、アスペン研究所のコンサルタント、オンライン教育大手のThinkwellの共同創設者などを経て現職。 ハース兄弟共著による2007年の前作Made to Stick(『アイデアのちから』)は、各紙誌のベストセラーリスト上位を2年近く席巻しつづけ、全米150万部を売り上げた。二人は現在、ファスト・カンパニー誌の人気コラムニストとしても活躍中。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2010/8/6)
- 発売日 : 2010/8/6
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 384ページ
- ISBN-10 : 4152091509
- ISBN-13 : 978-4152091505
- Amazon 売れ筋ランキング: - 327,002位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 24,227位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。
著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
402グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人々が変化できない理由は個人の性格や気質ではなく、実は周囲の環境に原因があることが多い。
例えば大きなポップコーンの容器を渡された人は、そのポップコーンがどれだけまずくても、小さなポップコーンの容器を渡された人よりも、多くのポップコーンを食べることが分かっている。
また、肥満や飲酒などの悪い習慣は伝染するし、行動の選択肢が多すぎる場合も人は戸惑って行動できなくなることも数多くの研究から明らかになっている。
そこで本書では、環境を変えることを主として、自分自身や周囲の人々の行動を変える方法を紹介している。
人の行動を決定する要素を、象(感情)・象使い(理性)・道筋(環境)の3つだとすると、変化を起こすときに考えるべきことは以下の3つである。
1.象使いに方向を教える
2.象にやる気を与える
3.道筋を定める
そしてそれぞれの具体的方法として、以下のような方法が考えられる。
()内が具体例である。
1.象使いに方向を与える
A.ブライド・スポットを見つける:上手く行っている部分を探して、真似をする。
(ベトナムのジェリー・スターニン、解決志向療法)
B.大事な一歩の台本を描く:全体像を考えず、具体的な行動を考える
(低脂肪乳、ブラジル鉄道の4つのルール)
C.目的地を指し示す:目的地はどこか、そこに向かうメリットは何かを理解すれば、変化はぐっと宅になる。
(「もうすぐ3年生になれるわよ!」、BP社の「から井戸を掘らない」)
2.象にやる気を与える
A.感情を芽生えさせる:知識だけでは喧嘩を引き起こすには不十分。感情を芽生えさせる必要がある。
(テーブルに山積みにされた手袋、化学療法のテレビゲーム、ターゲット社のロビン・ウォーターズの実績)
B.変化を細かくする:象がおびえないくらいまで、変化を細分化する。
(「5分間お部屋レスキュー」、調達改革、スタンプカード)
C.人を育てる:アイデンティティを養い、しなやかマインドセットを身につける。
(ブラジアータの「発明家」、中学生の数学力の改善)
3.道筋を定める
A.環境を変える:環境が変われば行動も変わる。つまり環境を変える。
(自動応答システムを廃止したラックスペース、ワンクリック注文、オンライン・タイムシートの簡略化)
B.習慣を生み出す:行動が習慣になれば、象使いへの負担は少なくなる。
(ダイエットの1日2杯のスープ、チェックリストの利用、「アクション・トリガー」の利用)
C.仲間を集める:行動は伝染する。行動を広めよう。
(タンザニアの「ファタキ」、病院の「フリー・スペース」、チップ用の分に入れておく小銭)
本書の特徴は、その詳細な具体例と豊富なケーススタディ。
そのおかげで手に入れた知識をすぐに実生活で活用することができるため、オススメ。
例えば大きなポップコーンの容器を渡された人は、そのポップコーンがどれだけまずくても、小さなポップコーンの容器を渡された人よりも、多くのポップコーンを食べることが分かっている。
また、肥満や飲酒などの悪い習慣は伝染するし、行動の選択肢が多すぎる場合も人は戸惑って行動できなくなることも数多くの研究から明らかになっている。
そこで本書では、環境を変えることを主として、自分自身や周囲の人々の行動を変える方法を紹介している。
人の行動を決定する要素を、象(感情)・象使い(理性)・道筋(環境)の3つだとすると、変化を起こすときに考えるべきことは以下の3つである。
1.象使いに方向を教える
2.象にやる気を与える
3.道筋を定める
そしてそれぞれの具体的方法として、以下のような方法が考えられる。
()内が具体例である。
1.象使いに方向を与える
A.ブライド・スポットを見つける:上手く行っている部分を探して、真似をする。
(ベトナムのジェリー・スターニン、解決志向療法)
B.大事な一歩の台本を描く:全体像を考えず、具体的な行動を考える
(低脂肪乳、ブラジル鉄道の4つのルール)
C.目的地を指し示す:目的地はどこか、そこに向かうメリットは何かを理解すれば、変化はぐっと宅になる。
(「もうすぐ3年生になれるわよ!」、BP社の「から井戸を掘らない」)
2.象にやる気を与える
A.感情を芽生えさせる:知識だけでは喧嘩を引き起こすには不十分。感情を芽生えさせる必要がある。
(テーブルに山積みにされた手袋、化学療法のテレビゲーム、ターゲット社のロビン・ウォーターズの実績)
B.変化を細かくする:象がおびえないくらいまで、変化を細分化する。
(「5分間お部屋レスキュー」、調達改革、スタンプカード)
C.人を育てる:アイデンティティを養い、しなやかマインドセットを身につける。
(ブラジアータの「発明家」、中学生の数学力の改善)
3.道筋を定める
A.環境を変える:環境が変われば行動も変わる。つまり環境を変える。
(自動応答システムを廃止したラックスペース、ワンクリック注文、オンライン・タイムシートの簡略化)
B.習慣を生み出す:行動が習慣になれば、象使いへの負担は少なくなる。
(ダイエットの1日2杯のスープ、チェックリストの利用、「アクション・トリガー」の利用)
C.仲間を集める:行動は伝染する。行動を広めよう。
(タンザニアの「ファタキ」、病院の「フリー・スペース」、チップ用の分に入れておく小銭)
本書の特徴は、その詳細な具体例と豊富なケーススタディ。
そのおかげで手に入れた知識をすぐに実生活で活用することができるため、オススメ。
2024年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずっと気になっていたハース兄弟の著書を初めて読みました。
「人や組織を変えるためには?」をいくつもの実例をもとに、解説しています。
正直ゼロがもうひとつついてても、買うべき本です。
この本を読んで、実際に大学の組織や、僕自身にも使っていますが、効果抜群です。
この内容でこの価格は安すぎるので、購入をお勧めします。
「人や組織を変えるためには?」をいくつもの実例をもとに、解説しています。
正直ゼロがもうひとつついてても、買うべき本です。
この本を読んで、実際に大学の組織や、僕自身にも使っていますが、効果抜群です。
この内容でこの価格は安すぎるので、購入をお勧めします。
2023年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今まさに読みたい本でした!
2020年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分の望む人生を送るために、感情を上手にコントロールし、良い習慣を行うための具代的なメソッドが書かれています。
ただ、翻訳文が読みづらく中々内容が入ってきませんでした。
ただ、翻訳文が読みづらく中々内容が入ってきませんでした。
2023年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本で提案しているフレームワークや、各事例はとてもシンプルに問題を解決している。自分が実際に活用しやすい内容でしたので、変えたい、変わりたいときに思い起こして実践してみたいと思いました。例えばこの春から新たな環境に身を置く方には特におすすめしたいです。
2017年8月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何かを変えたい時に何をすれば良いか悩んだ時に、たくさんのヒントを与えてくれる良い本だと思います。
2023年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
象使いと象、そして道筋あるいは環境、この3つに対してそれぞれアプローチが違うところすごく納得しています。象を動かさないと何も変えられない、でもその効果的方法を教えてもらいました。