野菜の栄養価が最大限に生かすには、どのように食べるのがいいのでしょう。

すべての野菜に共通する答えはありません。火を通した方がいいものもあれば、生で食べた方が栄養を維持できる野菜もあります。

米ヘルスケアメディア「Fitnea」が教えてくれた「野菜から栄養を取るベストな方法」を紹介します。

・玉ネギ

スライスして生のままで食べるのが良いでしょう。調理したときに出るアリシンの量が少なくて済みます。

一方で、玉ネギには、炎症性消炎性の物質であるクエルセチンとフラボノイドが含まれていますが、料理することでフラボノイドが増加するという点も見逃せません。白い玉ねぎより、黄色味や赤みを帯びたものの方がフラボノイドを多く含んでいます。ソテーにしたり、5分ほど焼いてみましょう。それ以上長時間火にさらすと栄養価が落ちます。

・ブロッコリー

生でいただきましょう。火を通すと、肝臓から発がん性物質を取り除いてくれるミロシンが破壊されます。

ブロッコリーやほかのアブラナ科の野菜(キャベツ、カリフラワー、ケール、ブリュッセルなど)は、生のままでも調理しても食べられます。生のブロッコリーは、がんや胃潰瘍を防いでくれるスルホ基に分解されるミロシンを多く含んでいます。調理するとミロシンは破壊されますが、アブラナ科のインドール化合物が生成されます。これは、前がん症状が悪化する前に発がん性物質と戦うフイトンです。

・ビーツ

生で食べましょう。火を加えると30%の葉酸を失います。ビーツを生で食べると、この素晴らしい化合物を摂取できます。

・マッシュルーム

調理してください。火で焼く、ソテーにする、ゆでる、火であぶる、グリルにするなど、様々な調理方法が考えられます。火を通すと筋肉を生成するポタシウムを摂取できます。

・赤ピーマン(パプリカ)

生で食べるのが一番です。190度以上の高温で火にかけるとビタミンCが壊れます。パプリカに多く含まれるビタミンCは水に溶けます。ゆでたりして調理すると、ビタミンCが水に溶けてしまうので、生で食べるのが一番です。

・ホウレンソウ

調理すると鉄分、カルシウム、マグネシウムの摂取量を増大させられます。生で食べても問題ありませんが、火を通すとカルシウムが吸収されやすくなります。

歯や骨を丈夫にするにはカルシウムが不可欠です。ホウレンソウから多くのカルシウムを摂取しましょう。栄養素を減らさないために、ゆでるよりも蒸す方が良いでしょう。

・トマト

驚かれるかもしれませんが、調理してください。調理されたトマトを食べると抗がん性物質ともいわれるリコピンを多く摂取できます。

トマトには、がんやほかの慢性疾患を防ぐ抗酸化作用のあるリコピンが多く含まれています。少量の油で調理すると、新鮮な生のまま食べるよりもリコピンの量が増え、吸収率が増します。

・ニンジン

生のニンジンには、がんや心臓病のリスクを減らすことで知られるポリフェノールが多く含まれます。ゆでたりして調理すると、ポリフェノールとビタミンCが破壊されます。

一方で、調理されたニンジンは、生のものよりベータカロチンを多く含むといわれています。

・ニンニク

特に香りのいいニンニクであれば、調理することでアリシンの量が減ってしまうので、あまりおすすめできません。調理の始めにニンニクを加えるのではなく、最後の方に加えましょう。ニンニクに含まれるアリシンは動脈硬化を防ぐ作用があるとされています。火を通すとこれらの化合物が減るので、生で食べるのが一番です。

Raw vs. cooked - which veggies?|FITNEA

(訳:駒場咲)

Photo by Thinkstock/Getty Images.

UPDATE:記事中の誤字を訂正しました。ご指摘ありがとうございました。