ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、6月中旬に約100の国・機関が参加する「世界平和サミット」がスイスで開かれたものの、ロシアは招待されず、中国は欠席、インドなど主要新興国も共同声明への署名を見送った。ロシアの軍事に詳しい小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授(42)は「戦争は当面続く」と見通した上で「即時停戦には反対だ」と言い切った。(滝沢学)
◆「軍事支援」国民的議論があってもいい
小泉氏は「ロシアのプーチン政権は、(ウクライナが)占領地を差し出せば戦争をやめる、とは約束していない」と指摘。「ロシアの要求はウクライナの政権すげ替えや非軍事化であり、土地を渡せば停戦が可能との議論は第三者の勝手な思い込みだ」と楽観論を否定した。
また、即時停戦に反対する理由については「ロシアの占領地には人が住んでおり、若者を徴兵や志願強制で軍に入隊させれば、ウクライナ人がウクライナ人を相手に戦わされる事態になる」と危ぶむ。ロシアが勝手な言い分で始めた...
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