進化の考え方で前適応があります。宮田先生の説明が分かりやすいので例として使わせて頂きます。たとえば木の葉に擬態しているコノハムシという昆虫は、ジュラ紀の地層にもその化石が見られるということですが、実はジュラ紀に広葉樹は存在しないということで、木の葉のような形状は木の葉に似せるという意味において進化したのではなく、元々偶然にあるいは別の意味においてそのかたちが形成され、その後に広葉樹が生じて来た時に「たまたま」木の葉に似ている為に補食されにくく子孫が残りやすかった為に擬態として残って来たという考え方です。もちろん、一旦擬態として振る舞えば、その後は少しでも木の葉に近いものがより補食されにくく、結果として選択的に子孫を残しやすくなってきますので、枯れ具合や虫食いのあとなど驚くほど木の葉に似ている現在の形状は擬態によって獲得してきたのは事実だろうと思いますが、その発端は木の葉(擬態)とは縁もゆか