ごきげんよう。初春型の夕暮、と申します。
有明型の二番艦、という殿方もいますわ。有明同様、
わたくしの事も、どうぞ、可愛がってくださいまし。
夕暮とは、本記事初版作成時点では”「艦これ」いつかあの海で” に登場したモブキャラの1つであった。
2023年3月1日完了のメンテナンスにより実装された初春型駆逐艦6番艦「夕暮」をモチーフとする艦娘である。なお、建造経緯により一時的に有明型2番艦と類別されていた時期もある。
CV:タニベユミ Illustration: 玖条イチソ[1] 図鑑番号:No.433
あら提督、私に御用ですか?(概要)
夕暮は公式カレンダー(関連商品参照)でちら見せが2度あり、2023年3月1日作戦開始の期間限定海域「絶対防衛線!「小笠原兵団」救援」実装直前の「いつ海」第7話で全身像が公開された。
終戦直後の海上自衛隊で姉の名を継いだフレッチャー級駆逐艦「ヘイウッド・L・エドワーズ」と同時の実装(第2海域「第二水雷戦隊 海上遊撃戦」ドロップ艦)である。第2海域第1ゲージから出現が観測されていた。
公式ツイートで昨年春に進水日を言及した艦2隻のうち1隻であり、2022年度中の実装を仄めかした存在ではあったが、うち1隻がツイート直後のイベントで実装したのに対し、夕暮は言及して1年近く待たされての実装となった。
艦名の「夕」の字を含む駆逐艦としては絵師繋がりの夕立・舞鶴生まれの後輩夕雲に続く3隻目。なお、「夕」の字を含む未実装の駆逐艦(同型が実装済みのものに限る)は、同じ舞鶴生まれで天霧・狭霧の姉である夕霧(第8駆→第20駆)と、藤永田造船所生まれの最後の睦月型・夕月(第23駆→第29駆→第30駆)、まるっと実装が残されている2代目神風型の最終艦・夕凪(第29駆→第22駆→第30駆、佐世保海軍工廠にて建造)が残されている。
有明同様、初春型? 有明型? 白露型? な子である。邂逅時のセリフから判断すると、髪型繋がりの「春風」や、夕暮と同時期に姉・有明と並んで建造された巡洋艦「熊野」に似た雰囲気を持つ艦娘のようである。中の人繋がりで日本に帰化したコマちゃん[2]…おおっと。また、有明が艦隊情報を見るシーンで「あ、夕暮、情報を取ってきてくれ…ああ、今はまだいなかったな」と言及していることから、有明にいいように頼られる白露のような扱いを第27駆では受けているものと推察できる。(夕暮実装後3ヶ月、僚艦時雨の改三実装にあわせてようやく更新された。)また、担当絵師の玖条イチソ氏が手掛ける駆逐艦で編成できる他の駆逐隊には1人ずつ他絵師の艦娘が含まれており、この第二七駆逐隊は現状氏担当艦娘のみで編成できる唯一の駆逐隊ということになる。第32駆逐隊も当初はタニベユミさんが担当していたが玉波・涼波が別声優担当となったこともあり、タニベ隊員のみで完結する駆逐隊もこの第27駆逐隊のみということになる。
制服は有明のものをベースにしているが、スカートにフリルがついていること、若葉に似て黒ストッキングをはいているのがその違い。さらしを巻いて胸部装甲を締め上げている有明に対しそのような対応がなされていないであろうことから初春型一番の胸部装甲持ち(水着等になって序列が変わる可能性は高いが、どちらにせよ21駆の姉4人とは異なり重装甲であることは間違いない)と言える。栗色(茜色)をベースに紫色へグラデーションとなっている髪は「夕暮」の名前に由来する夕暮の茜色から夜への変化を投射したものか。白色のカチューシャを装備しているが、白露がこれに対し赤色のカチューシャを装備していることも一応指摘しておきたい。
最初に「夕暮」(と当時未実装だった「有明」)が公式媒体に登場したのは艦これ公式カレンダー2019の8月のページに遠景で描かれた子が初出とされる。また、2021年4月(「有明」実装後)のページに影に隠れる形で有明の隣に髪が描かれた子が登場しており、上記の特徴や、「いつ海」での当該改装シーンにおける他の登場艦娘の組み合わせから、当該キャラクターが「夕暮」であろうと推察されてきた。
「夕暮」が艦隊に合流できれば、「初春型姉妹」(全6隻)、1941年12月8日(太平洋戦争開始時点)の第一艦隊「第一水雷戦隊[3]」、第4代「第九駆逐隊」及び第3代「第二七駆逐隊」、由良・長良隷下の第二艦隊「第四水雷戦隊[4]」の所属全艦が揃うこととなる。なお、よくセリフに「満月」が登場するが、これは彼女が喪われた1943年7月20日の月齢を踏まえたものとなっている。月齢17ー敵航空機や敵部隊には絶好の的だったのだろう。
言及する相手は27駆初期編成の僚艦(有明のみ呼び捨て、他の艦は「さん」付け)、珊瑚海海戦での護衛対象である翔鶴型空母姉妹、第四水雷戦隊旗艦由良、最期の出撃に関わる第八艦隊関係の鳥海・熊野・鈴谷・川内。夕暮が二水戦所属(軍隊区分を除く)になったのは僅かな差ではあるが戦没後にも関わらず二水戦所属を名乗る。その割にコロンバンガラ島沖海戦に関わる当該関係僚艦には一切言及しない。なお、自身の所属部隊として邂逅時(初期状態)では第一水雷戦隊[5]、改装後は最終所属の(軍隊区分)第二水雷戦隊所属(戦没後二水戦編入)を名乗っている。
なお、おさわりボイスで夕暮が口走っている内容が内容のためか、提督を嗜めるべきセリフが言えなくなっているので是非ご賞味あれ。
当該イベントではあまりの邂逅率の低さからか、一部から怨嗟の声も聞こえたとか聞こえなかったとか。イベント終了により夕暮との邂逅は一度不能となった訳だが、それを踏まえてか、僚艦の時雨改三実装メンテにあわせ、夏までの期間限定で南方ソロモン海域での期間限定ドロップが設定されるに至った。有明も同様の海域で期間限定ドロップが設定されていたこともあるので、やはり南方海域で沈んだ彼女らの限定ドロップ海域はここがふさわしいと運営は思っているようだ。
2024年1月25日実装の節分ボイスでは27駆の鬼役は有明だとして白露時雨に投擲するよう呼びかけているのだが、別ボイスで有明が夕暮のプリンを勝手に食べたという事実が判明。まあ、白露から飯をギンバイする有明なのでさもありなん…ではあるが、食べ物の恨みげに恐ろしき…とはこの事か。
史実概略
第一水雷戦隊第27駆逐隊夕暮、参ります。皆さん、続いてください。
駆逐艦夕暮は史実では第四代第9駆逐隊、第三代第27駆逐隊に所属した有明型駆逐艦2番艦→初春型駆逐艦最終6番艦として舞鶴海軍工廠(当時舞鶴要港部工作部)で1933年4月9日起工、1934年5月6日進水、1935年3月30日竣工した。
艦名は1932年12月10日に姉の初霜(浦賀船渠で建造)有明(神戸川崎造船所で建造)らと同時に発令された。先に完成した初春・子日の復原性能不良が判明したり1934年に友鶴事件が発生したりしたため、一時「有明型駆逐艦」2番艦として扱われたりもしている(詳しくは「有明(艦これ)」記事等を参照)。
竣工後は5日前の1935年3月25日に神戸川崎造船所で竣工した「有明」と横須賀鎮守府に配属、4月1日に第9駆逐隊を編成、空母赤城(第2航空戦隊)のとんぼ釣り部隊が最初の所属となる。
1935年11月1日、第2航空戦隊は空母加賀と第29駆逐隊に交代となり、第9駆逐隊は第1水雷戦隊(旗艦「阿武隈」司令官:南雲忠一少将)に編入[6]。1936年11月1日付で白露・時雨を9駆に編入、定数の4隻編成が完成した。
1938年12月15日、第9駆逐隊所属4隻は佐世保鎮守府に移管され隊名も第27駆逐隊と改められた。以降、姉の有明とともに緒戦を戦い抜いた。以下、戦没直前までの動きは「有明」記事も参照されたし。珊瑚海海戦では第五航空戦隊の護衛につき、損傷した翔鶴は護衛の夕暮や潮・曙を置いて全速力で退避したため、「もう翔鶴さん護衛しなくていいんじゃね?」(意訳)と潮に通信したんだとか。
1942年7月14日、第27駆逐隊は第2艦隊第四水雷戦隊に編入。以降、ソロモン海での活動に従事する。
第二水雷戦隊所属、駆逐艦夕暮、参ります。皆さん、どうぞ私に続いてください。
1943年7月11日、コロンバンガラ島への緊急輸送作戦に第2水雷戦隊司令部(旗艦「神通」司令官:伊崎俊二少将)が2水戦31駆「清波」、10戦隊16駆「雪風」17駆「浜風」、4水戦27駆「夕暮」3水戦30駆「三日月」を率いて向かったが、米第36.1任務群[7]と遭遇しコロンバンガラ島沖海戦が発生し、旗艦の神通が戦没し二水戦司令部も失われた。当該戦闘において夕暮も神通から指揮を継いだ雪風の指示で魚雷再充填[8]を行い追撃の雷撃を行っている。
7月20日の艦隊再編により第二水雷戦隊に編入。それに先立つ7月20日未明、クラ湾方面への輸送任務についていた夕暮は、米軍のPBYカタリナに補足されており、TBFアヴェンジャーの攻撃により夕暮は戦没した。救援に赴いた清波も攻撃を受け戦没。救援に赴きともに戦没し、孤島に漂着した清波の西川水兵長以外の両艦乗組員全員が戦死した。
わずか約1週間後姉の有明もコロンバンガラ島沖海戦での夕暮の僚艦であった三日月とニューブリテン島ツルブへの輸送作戦に散り、第27駆はわずか10日ほどで定数の半数を失う大損害を負ってしまった。その後、第27駆は第2駆逐隊の解隊及び当該所属「春雨」の修理完了を待ち11月30日までに春雨・五月雨が27駆に編入した。
戦後は有明とともに海上自衛隊最初期の護衛艦にその名は継承されました。
「夕暮」の艦名は、戦後海上自衛隊の「ありあけ型護衛艦」に受け継がれた。
このありあけ型護衛艦・ゆうぐれ(DD-184)はアメリカ・マサチューセッツ州ボストン海軍工廠生まれのフレッチャー級駆逐艦「リチャード・P・リアリー」(DD-664)が第2次世界対戦後予備役艦隊入りとされ、1954年3月8日締結の日米艦艇貸与協定により貸与された2隻のフレッチャー級のうちの1隻である。1974年3月9日に海上自衛隊を退役し、翌10日アメリカ海軍に返却されている。以後、「ゆうぐれ」の名を冠する海上自衛隊護衛艦は就役していない。
関連動画
関連静画
関連コミュニティ・チャンネル
外部リンク
有明、何?人のこと便利に使って。まあいいわ、はい提督、関連項目はここに。大事です。
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 駆逐艦 / 駆逐艦娘
- 駆逐隊 / 駆逐隊(艦これ)
- イチソ艦隊(担当絵師) / タニベ艦隊(担当声優)
- 舞鶴っ娘(出身地) / 横須賀艦娘(初期配置) → 佐世保艦娘(転勤先)
- 「艦これ」いつかあの海で
- 自衛艦これ(退役済み) - ありあけ型護衛艦 (←フレッチャー級駆逐艦)
- 絶対防衛線!「小笠原兵団」救援(2023年春イベ)
- 早潮(艦これ) … 夕暮と同時期に運営が進水日を紹介した当時未実装の艦娘
- 秋霜(艦これ) … 運営が2019年の進水日に言及した当時未実装の艦娘
初春型姉妹 / 初春型駆逐艦 |
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1.初春 - 2.子日 - 3.若葉 - 4.初霜 - 5.有明 - 6.夕暮 |
脚注
- *https://twitter.com/kujouitiso/status/1630886982753853440 にて確定
- *有明・白露・時雨共々担当声優は同じ
- *最後の未実装艦は開戦時第12駆逐隊の吹雪型駆逐艦「白雲」となった。白雲は2023年8月9日実装→白雲(艦これ)
- *「那珂」隷下開戦時の4水戦は「夏雲」実装により全艦が艦娘として実装済みである。
- *第一水雷戦隊所属を自称する艦娘は夕暮で6人目。他は実装順に電、阿武隈改二、薄雲、薄雲改、有明、曙改二。
- *当時の一水戦は他に第21駆(初春子日若葉初霜)、第30駆(睦月如月弥生卯月)
- *敵方として実装済みの艦娘は現時点でHonoluluのみ。
- *初霜改二実装の際話題になった魚雷再充填装置は初春型駆逐艦以降の駆逐艦に装備された。コロンバンガラ島沖海戦警戒隊所属艦のうち先頭にいた三日月のみ睦月型のため当該装置を持たず、第1射ののち警戒隊から退避していた。
- *二水戦編入直後に戦没
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- 0pt
- ページ番号: 5671121
- リビジョン番号: 3232150
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