コンテンツにスキップ

藤井麻輝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藤井麻輝
生誕 (1965-08-17) 1965年8月17日(59歳)
出身地 日本の旗 日本 長野県飯山市
職業
担当楽器
活動期間 1985年 -
共同作業者
公式サイト schaft2016.com

藤井 麻輝(ふじい まき、1965年8月17日 - )は、日本音楽家長野県飯山市出身。SUILENSCHAFTminus(-)のメンバー。

経歴

[編集]

SOFT BALLET以前には、VOLAJU(ヴォラージュ)等のインディーズバンドに参加。

1987年にSOFT BALLET結成。1989年メジャー・デビュー1991年BUCK-TICK今井寿とのユニットSCHAFTを結成。1994年、SCHAFTを本格始動。1995年、SOFT BALLET活動終了。その後、ソロユニット・She-Shell、バンドepidemicなど、他アーティストのプロデュースワーク等で活動。再結成SOFT BALLET(2002年2003年)を経て、芍薬とのユニットSUILENとして活動。2011年から音楽活動を休止(理由は後述)。2014年、森岡賢とユニット「minus(-)」(マイナス)を結成、音楽活動を再開。2015年、約21年ぶりにSCHAFTを本格再始動、2016年に新譜リリースとツアーを行う。6月3日に森岡賢が急逝したことにより、夏以降のminus(-)におけるメインボーカルを自身が担う(詳細後述)。2017年、minus(-)と、YOW-ROW(GARI)と藤井のユニットJugendgedenkenの対バンという形で2016年に中止になったツアー先を回る。自身のTwitterでは、夏以降にもツアーがあると述べている。

人物

[編集]

高校時代、冨田勲の『展覧会の絵』に感銘を受け、音楽に目覚める。スロッビング・グリッスルなどのようなインダストリアルノイズミュージックに傾倒しており(SPKボックス・セットの国内盤において、詳細な解説を執筆したこともある)、SOFT BALLETにおいてもヘヴィかつノイジーな側面を担った。1990年、本人の趣向から離れた構成に挑戦、3rdシングル『Escape-Rebuild』をストレートなポップソングとしてリリースするも、あまり商業的反響を得ることがなく、以降の作風は、そうしたポップさを抑え、森岡とは対照的な音楽性を志向するようになる。

父親が医師であり、本人も医大を目指し東京の予備校に通っていたが、SOFT BALLETの結成に伴い医師への道を断念している。なおSOFT BALLET活動時は実家の病院にポスターが貼ってあったと藤井は証言している。[要出典]高校生の頃は化粧をして学校に登校。授業が始まる前にちゃんと化粧を落としていた[1]。雑誌JUNEのモデル経験がある。

本人曰く「ライヴ嫌い」である。SOFT BALLET時代はステージを縦横無尽に動き回る森岡とは対照的に、ほぼ直立不動の状態だった。「ステージ用の打ち込みを終えた時点で、自分の中でライブは終わる」とのこと。また、かつてはライヴで地方に行くことについても抵抗があったらしく、これもライヴ嫌いを募らせる原因になっていた。更に同時代は生活習慣がルーズな森岡への説教役となり、あまりの遅刻の多さに激怒し、手が出ることもしばしばあった。自他共に厳しい性格。ライブ会場の控室でスタッフを蹴ったのを今井寿樋口豊に目撃されたことがある[2]

ROCKIN'ON JAPANのインタビューで「ゴムを噛む」「歯医者で詰めた綿の匂いを嗅ぐ」などと発言、このインパクトによるパブリックイメージを本人は後に後悔している[要出典]。同雑誌の投稿欄に「本人だ!」と投稿し採用。編集部は当時の所属事務所を通し、確認した上で掲載している。

元妻であるタレントの濱田マリとのなれそめは、藤井が彼女の大ファンで、雑誌記者のコネを使って対談を実現させた(ROCKIN'ON JAPAN誌上およびラジオ番組「遠藤遼一 Radio Trancy」)ことから。その後「失恋直後の隙をつかれて」(濱田談)親密な関係となり、藤井の「ストーカー同然」(濱田談)[要出典]の接触も実り、1996年に結婚。1999年には長女をもうけるも2005年に離婚。

2011年に起こった東日本大震災を受け「今やるべきなのは音楽ではない。」と考え、その後は建築関係の仕事に就いていた(当初は下働きからのスタートだったが、最終的にはそれなりの地位に出世していたという)。その期間は関係者からの連絡を一切絶っており、死亡説、失踪説も流れた。 2013年に会社を退職。その後、音楽と人の編集長である金光裕史の働きかけもあり、森岡賢とユニット「minus(-)」を結成する運びとなる。minus(-)のライヴでは、メンバーそれぞれの曲については作曲者がボーカルを取る形態をとっていた(minus(-)項も参照のこと)が、2016年6月の森岡の急逝により実質上ソロプロジェクトとなったため、JLUNA SEA)主催のイベント以降は森岡の曲についてもボーカルを担当している。

バンド・ユニット・名義歴

[編集]
  • TEMPLE OF CULT
  • VOLAJU
  • SOFT BALLET (1986-1995, 2002-2003)
  • SCHAFT (1991-1994, 1999, 2016 今井寿とのユニット)
  • MAKI FUJII ASSEMBLED(1996 ソロプロジェクト)
  • She-Shell(1996-2001 渡真利愛、MIZUとのユニット)
  • SUILEN(2001, 2004-2010 芍薬とのユニット)
  • D.N.P.A.(2005-2006 YOW-ROW&TORUxxxとのユニット。ライブ活動のみ)
  • Jugendgedenken(2016-2017 YOW-ROWとのユニット。ライブ活動のみ)
  • minus(-)(2004-2021 森岡賢とのユニット、森岡死去後はソロプロジェクト)

作品

[編集]
発売日 名義 タイトル 形態
1989年3月 SOFT BALLET SCIENCE ART LABEL スプリットアルバム(2曲参加)
1989年9月 EARTH BORN オリジナル・アルバム
1990年4月 DOCUMENT
1990年11月 3 (drai) ミニ・アルバム
1991年5月 愛と平和 オリジナル・アルバム
1991年10月 SCHAFT DANCE 2 NOISE 001 オムニバス(1曲参加)
1992年10月 SOFT BALLET MILLION MIRRORS オリジナル・アルバム
1992年8月 Reiz(raits) -Live at NHK Hall- ライブ・アルバム
1992年12月 ALTER EGO リミックス・アルバム
1993年6月 SINGLE COLLECTION '89-'91 ベスト・アルバム
1993年9月 TWIST AND TURN リミックス・アルバム
1993年11月 INCUBATE オリジナル・アルバム
1994年9月 SCHAFT SWITCHBLADE
1994年10月 SWITCH Remix リミックス・アルバム
1994年12月 SWITCHBLADE -VISUAL MIX- ライブVHS
1995年4月 SOFT BALLET FORM オリジナル・アルバム
1995年6月 FORMs リミックス・アルバム
1995年9月 SOFT BALLET ベスト・アルバム
1996年3月 MAKI FUJII ASSEMBLED DEVIATION FROM SYSTEM リミックス・アルバム
1996年9月 藤井麻輝/RYUICHI ライフ・イン・トウキョウ・JAPAN・トリビュート・アルバム トリビュート(1曲参加)
Torrid
1999年1月 She-Shell reep シングル
1999年8月 sin
1999年3月 SCHAFT Bastard Eyes 「SUPERSCHAFTRACK」に参加
2001年9月 藤井麻輝、芍薬 Skyjin 「Silhouettes & Cigarettes」ゲスト参加
2002年10月 SOFT BALLET SYMBIONT オリジナル・アルバム
2003年10月 MENOPAUSE
2003年12月 SOFT BALLET 1989-1991 the BEST ベスト・アルバム
SOFT BALLET 1992-1995 the BEST + 8 OTHER MIXES
2007年12月 SUILEN 音ヲ孕ム ミニ・アルバム
2008年6月 ひたひた
2009年3月 六花ノ音
2009年12月 THE DAWN
月白 - flow in her veins 2.5D at 赤坂BLITZ ライブDVD
2009年10月 SOFT BALLET INDEX - SOFT BALLET 89/95 ボックス・セット
2014年10月 minus(-) D ミニ・アルバム+ライブDVD
2015年12月 G ミニ・アルバム
2016年1月 SCHAFT ARCHIVES BOX
ULTRA オリジナル・アルバム
2016年5月 Deeper and Down 新曲2曲+ライブ・アルバム
ARCHIVES 2016 TOUR ULTRA ~The Loud Engine~ ライブDVD/Blu-ray
2016年12月 minus(-) O オリジナル・アルバム
V ライブDVD
2017年9月 R ミニ・アルバム
2018年2月 minus(-)LIVE 2017 “Dutchman's pipe cactus" OFFICIAL BOOTLEG ライブDVD
2019年12月 C ミニ・アルバム
2020年1月 PARADE III 〜RESPECTIVE TRACKS OF BUCK-TICK〜 トリビュート(1曲参加)
SOFT BALLET relics ベスト・ボックス・セット

参加作品

[編集]

プロデュース

[編集]
  • epidemic
    • シングル「奇蹟の城」(2000年2月17日、ポニーキャニオン、PCCA-1409)
    • アルバム「Eocytes」(2000年6月21日、ポニーキャニオン、PCCA-80001)
  • Lillies and Remains
    • アルバム「Romanticism」(2014年11月12日、Fifty One Records、FIFO-0030)

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ 市川哲史、2006、『私も「ヴィジュアル系」だった頃。』 p.126-127
  2. ^ 音楽と人」1997年3月号 p.52

外部リンク

[編集]