マンチェスター大学の研究チームは、DNAを利用することによって超高速で並列処理計算を行う新型コンピュータが実際に作製可能であるとする研究を発表した。量子コンピュータを使っても現実的な時間内に解くことができないと予想されている難問も短時間で解くことができると主張している。 こうしたコンピュータは、計算機科学の分野では「非決定性万能チューリングマシン(NUTM: non-deterministic universal Turing machine)」と呼ばれているものであり、理論的には以前から知られているが、実際の計算機が作製されたことはない。今回の研究も、NUTMの理論的な実現可能性を検討したものであり、すぐに実機の作製に取りかかれるわけではないが、DNAの自己複製能力を利用したDNAコンピュータとしてのNUTMの実現性や、その基本的な動作原理などを示した点で注目される。論文は、物理学とライ