金沢港沖で座礁した貨物船から流出した重油が千里浜海岸などに漂着した事故は、重油を取り除く作業に少なくとも数日は要する見込みだ。重油にまみれた水鳥数羽が確認されるなど、生き物への影響も出始めた。 被害はかほく市と宝達志水町が中心だが、内灘町や羽咋市、志賀町でも一部漂着が確認されているという。除去作業は2日午前8時半ごろから、専門の作業員約20人が2カ所に分かれて進めた。被害が最もひどい、かほく市の能登有料道路看護大インターチェンジ付近では、約10人が金属製のヘラで砂の表面にべっとりと張り付いた重油を根気よく取り除いていった。しかし、重油は5メートルから10メートルの幅で砂浜を覆い尽くすように着いており、作業は難航。この場所では1日で50メートルほどを終えただけだった。 処理を担当する保険会社によると、3日は人数を約40人に倍増し、海上災害防止センター(神奈川県)からビーチクリーナーという機器