公立大学法人福岡女子大(福岡市)に入学願書を受理されなかった福岡県内の20代男性が、「性別による差別で憲法に違反する」などとして、大学側に願書不受理の無効や慰謝料などを求めた訴訟で、男性側が福岡地裁への訴えを取り下げたことがわかった。 取り下げは8月20日付。男性の代理人弁護士は「争点に関係のないことの立証を裁判官に求められたため」と説明している。 訴状によると、男性は昨年11月、栄養士の資格を取るため福岡女子大の食・健康学科の社会人特別入試に出願。しかし、「女性の入学しか認めていない」との理由で受理されなかった。 男性側は、県内の国公立大で栄養士資格が取れる課程があるのは福岡女子大だけで、「県外の大学や私立大への入学は経済的な負担が大きい」と主張。大学側は「資格を取る手段は他にもある」としていた。