虐待を受けて亡くなった5歳女児の残した痛ましい「反省文」は多くの人の心を揺さぶり、政府は虐待防止の緊急対策を決定した。だが根本的な解決のためには、若い親たちが虐待に至った背景を知る必要がある。 2018年3月、5歳の女児が虐待を受けて死亡した。食事を満足に与えられず、「しつけ」の名のもとに暴行も受けていた。6月、警視庁は女児が鉛筆でノートにつづっていた「反省文」を公開、大きな波紋を呼んだ。 「……もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」 痛ましい内容が公になって間もなく、女児が住んでいた東京都目黒区のアパートの前には、次々と手を合わせる人たちの姿があった。この反省文がきっかけとなって子どもの虐待死を防ごうという声がわき上がり、政府も大きく動いた。児童相談所(児相)が子供と面会できなかった場合の立ち入り調査のルール化、警察との情報共有の条件の明確化などに加え、児相の職員を1