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  • 日本の古本屋 / 調べる古本⑤ 古本の値段を調べる――価格履歴ソフト、弘文荘目録の索引、そして水谷不倒が言う「古書の無価値時代」

    調べる古⑤ 古の値段を調べる――価格履歴ソフト、弘文荘目録の索引、そして水谷不倒が言う「古書の無価値時代」 ゼロ年代は古の爆発期だったかも 奇禍により閑職に転じたのを幸いに、古趣味を復活させたのが2005年のことだった。 週末古書展にも行きはじめたが、同時並行でeasy seekやスーパー源氏など、ネット通販でも古を買い始めた。 当時、古フレンズらと開催していた「古合戦」(新着古の自慢会)で、以前からの 古ファンでもあった恩師が「いま、古屋に長い間滞留してきた古がネットという新しい販路で出てきているんだよ」と言っていた。 当時よくわからなかったが、それから二〇年。アマゾンマケプレで1円で古が売られたり、週末古書展にも大均一祭といった破格の展覧会ができたりして、古の値段も大きく 変わってきた。そして先生の言っていた長期的展望もなんとなくわかってきた。 古書価にも長期

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2024/06/10
    水谷不倒が明治初年から明治15年ごろまで「古書の無価値時代」があったと言っているんだわさ(´・ω・)ノ 昨今の西部古書会館におけるなんでも200円の、古本の均一祭を見ていると、水谷不倒の証言を思い出す(゜~゜)
  • 日本の古本屋 / 近代出版研究が三号雑誌になりました! ――戦後「書物雑誌」のまとめ記事も掲載です

    近代出版研究が三号雑誌になりました!――戦後「書物雑誌」のまとめ記事も掲載です 小林昌樹(近代出版研究所主宰) 「三号雑誌」になりました 出版史上の「小さい問題の登録」(by柳田國男)を目指す誌も、はや3号。少なくとも「三号雑誌」にまではなりました。 誌は全国配されるような雑誌ではありません。東京なら神保町の東京堂でフェア展開をしてくださっていますので、そこでバックナンバーも含め購入できるでしょう。京都では古書店・善行堂さんが多く仕入れてくださっています。他にも意のある独立系書店や古書店さんが仕入れておられます。例えば、兵庫県・朝来市にある『人生のおやつです!!』さんなどです。 東京堂(神保町)さんで三位 いつもなら瞬間1位になる東京堂(神保町)さんのベストセラーリストでは、残念! 屋大賞1位の宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』などにはばまれ(笑)、3位に終わりました(それでも

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2024/05/31
    書物史の雑誌が3号目になったよ。その紹介。近代の書物史、図書館史に興味がある人は買いましょう。今回は近代出版史の調べる技術アレコレ。巻頭の書物雑誌の歴史まとめも書物雑誌にふさわしいねっ(๑•̀ㅂ•́)و✧
  • 日本の古本屋 / 調べる古本③ 古書展で拾った調べの本 ―江戸市中の住宅地図『復元・江戸情報地図』ほか―

    はじめに 前回まで、古い調べ方のを紹介した。調べのハウツーである。今回は、実際に特定のことを調べる道具になる、調べの道具である。英語でレファレンス・ツール、中国語で「工具書」と呼ばれるものだ。 市井の人物を調査する――ファミリーヒストリーなどに 趣味でも、仕事でも、人物情報を調べたいと思うことは結構ある。人物を調べる場合には、超有名人、限定的有名人、無名人の3つに区分して調べると効率がよいことは、ネットでも指摘されている通り。そこで前2者、つまりそれなりに有名人なった人を調べるにはそれなりの手があるのだが、まったくの無名人というか、市井の人を調べるのは難しい。1980年代まで戸籍が閲覧できたが、これは現在、法曹や直系の子孫に閲覧が限られている。 一方でファミリーヒストリーが流行って、無名の人、市井の人を調べるニーズが掘り起こされている。一介の市井人を調べるツール、それも公刊されたも

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2024/03/20
    「本人談によると、河野洋平を通じて松下幸之助に影響を与え、テレビの下に棚がついたのはこの運動のおかげ」 テレビの下の本棚運動ぢゃ〜ヾ(*´∀`*)ノ゛
  • ㊙国難打開課題整理原案 (社)全日本科学技術団体連合会 昭和17年4月 / 古書 古群洞 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」

    支払方法等: 原則前金制(銀行振込・クレジットカード) PayPay銀行 店営業部 普通 1947709 スガ フミオ 三井住友銀行調布駅前支店 普通 764185  スガ フミオ ※ゆうちょ銀行口座及び郵便振替口座はご使用出来ません。 商品引渡し方法: スマートレター・レターパックライト・レターパックプラス クロネコヤマト宅配便 ※発送は4Kg未満はスマートレター¥180〜レターパックプラス¥520、 4Kg超過やレターパックでは送れないものは宅急便となります。 返品について: 到着後7日以内 他特記事項: - 書籍の買い取りについて 内容によります。

    ㊙国難打開課題整理原案 (社)全日本科学技術団体連合会 昭和17年4月 / 古書 古群洞 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」
    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2023/11/15
    「㊙国難打開課題整理原案 (社)全日本科学技術団体連合会」 全科技連に図書館関係者が協力していたんだよね。特に分類関係者。
  • 日本の古本屋 / 「君たちはどう生きるか」で宮崎駿監督が伝えたかったものとは 【大学出版へのいざない10】

    先日(7月下旬)、宮崎駿監督の10年ぶりの新作長編映画「君たちはどう生きるか」を観た。作については評価が割れているようであるが、筆者は非常に面白いと感じた。ここで詳細について書くことは、映画を観ていない人から楽しみを奪うことになるので控えるが、作で宮崎監督が提示したイメージは、極彩色の絵の具をキャンバスにぶちまけて描きあげた絵のような、まさに宮崎ワールドと呼ぶべき独特の世界であった。筆者はそれを面白く、心地良いと感じたわけであるが、観る人によっては作で提示された世界はまがまがしく、不吉なものにうつるのかもしれない。 筆者はこの映画を一映画ファンとして楽しんだのと同時に、弊社刊『映像作家 宮崎駿』の編集担当者としても興味深く観た。観終わった後にまず思ったのは、作はこれまでの宮崎映画のパターンに当てはまらないのではないかということだった。書の著者米村みゆき教授によると、多くの宮崎映画

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2023/09/25
    「本書の特長として、アニメの多くの画像が掲載されていることがあげられる。アニメ制作会社への許可申請手続きはなかなか大変だったが、おかげでわかりやすく、楽しい本に」
  • 日本の古本屋 / 神保町が「中央線文化」になった日――古本フェスタを見て思う

    事前情報ほとんど知らず 週末古書展に欠かさず通うようにしている私だけれど、東京古書会館の新しい週末展「古フェスタ」のことを知らなかった。直前にネットのSNS(ツイッター改めX)でフォローしている盛林堂さんなどの古屋さんが、参加するのでよろしくとのお知らせを流していたので知ったことだった。 事前の情報はほとんど知らず、ただ、「いつも通っているよみた屋さんやりんてん舎さんが参加するなぁ、これらのお店が参加する週末展って今までなかったような気がする。ちょっと行ってみたいな」というレベル。 7月28日(金)当日。私は午前中、某大で打ち合わせがあり、午後は夏のコミケ同人誌のアップロード締切日が設定されていた。で、せっかく上京した愛知・南部堂(@Kan_ei_sen_Vol2)さんに、古フェスタで会いませんかと誘われていたのに夕方まで身動きがとれなかった。 「後から行ったらどうせイイもんは無く

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2023/09/24
    「古本の話をすると「どうせ、おじさんとおじーさんの趣味でしょう」ってな反応をされることが多い(古書業者にも)。しかし、自分が若い頃を思い出してみると」
  • 日本の古本屋 / 『近代出版研究 第2号「雑著・雑本・ミセレイニアス」が出来ました』

    この雑誌は近代出版について「小さい問題の登録」を目標に始めた年刊の研究誌で、創刊は昨年、みなさんにお伝えしました。4月7日に第2号が発刊されたのでお知らせします。 未開拓のジャンルには古が利く!――オカルト、UFO、霊術 巻頭には英文学者で小説家、横山茂雄先生のロングインタビューを載せました。先生は、オカルト史研究を切り開いた方です。こういった、先行研究も方法論もないジャンルを研究するには、なにか秘密があるに違いないと見込んでお話を伺ったところ、果たして、広汎な古利用があったことが分かりました。そのうえ、当時、『特殊古雑誌』(1982)なる同人誌まで出されていたのです。 京都で才気ある大学生が特異な対象を研究すべく、古を求めて疾駆するさまは、あたかも森見登美彦氏の小説さながら。オカルト研究をはじめ、幻想文学、ミステリ、UFO研究、霊術の話もあります。先生の回顧談は爆笑につぐ爆笑で、

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2023/04/25
    『近代出版研究』第2号、特集「雑著・雑本」の宣伝文が古書販売サイト「日本の古本屋」で公開されました( ´ ▽ ` )ノ 拙ツイッター読者には周知のことなれど、古本マニアにMO雑誌が広がるといいなぁ(∩´∀`)∩
  • 日本の古本屋 / 遅筆堂文庫 後編 この場所を「地球の中心」として【書庫拝見11】

    いよいよ、遅筆堂文庫の閉架書庫に入る。案内人は文庫の職員である遠藤敦子さんと井上恒さんだ。 遠藤さんは川西町の隣にある南陽市生まれ。地元出身ということで、井上ひさしを愛読し、1978年に山形市に来た作家の講演も聴いている。「図書館は市民に開かれたものであるべきだと話されていました」と振り返る。また、「山形こまつ座」のメンバーとしてチケットの販売を手伝ったりした。 「農改センターにあった頃の遅筆堂文庫でアルバイトしていたこともあります」 その後、県内にある個人記念館で学芸員として働いていたが、2007年、川西町フレンドリープラザに指定管理制度が導入され、NPO法人遅筆堂文庫プロジェクト(現・かわにし文化広場)が管理者となったのを機に、職員となった。 「この年の生活者大学校の打ち上げで、井上先生が編集者の方に私を紹介してくださったことに感激しました。先生はナスの漬物が大好物で、私の母が漬けたナ

  • 日本の古本屋 / 国会図書館秘伝?――ネットと本での調べものに『調べる技術』をどうぞ

    去年から今年にかけて、懇意の出版社、皓星社さんのメルマガで「在野研究者のレファレンス・チップス」なる連載をしました。それを今回、同社から『調べる技術』というにまとめて出したのでご紹介します。 前職場――国立国会図書館NDL)――でレファレンス(調べもの)担当司書を15年ほど体験したのですが、その時のノウハウを書き出したのが書です。意外と書かれていないコツや予備知識などを書きました。 このは、当初の連載タイトルにあるように在野研究者をはじめ、趣味人、校正者、編集者、ライターなどの方々向けを意識して書いたのですが、卒論を書く学生さん、それを指導する大学の先生にも役立つと思います。 ■書の内容:Googleの先へ行くには 調べもので「ググる」のは当然としても、他にどんな専門的データベースがあるのか、1990年代に話題になった「アリアドネ」のようなリンク集があるとよいなぁ。今はないの?→

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/12/27
    「国会のデジコレを私は「本」だと思っていて、だからこそ」 本とネットの複合効果でこそ調べものは進むのだ(σ ・∀・)デジコレ拡大とfull text化は日本語ドキュバースに劇的な進化をもたらすのぢゃ〜 #調べる技術
  • 日本の古本屋 / あまりにも、あまりにも底辺な

    久しぶりに単行を出させてもらうことになった。 2006年にまとめて2冊(『早稲田古屋日録』(右文書院)『早稲田古屋街』(未來社))出させて以来なので16年ぶりになる。雑誌連載の単行化で、2010年夏から2021年末までの日記である。まぁ「日記」というか、毎月店先や街中で見た面白いことを書いたり、思ったことを書いたものと言った方がいいだろうか。 一九九一年に高校を卒業してすぐに父親の古屋で働き始めた。店番などの他に、卒業式の一週間後に何をするところかも知らないままに神保町にある業者の市場で週一回働きはじめて古屋としての一歩を踏み始めた。もうキャリアも三十年を超えてしまったのだなぁと改めて思う。 入る前は古屋の生活はとても静かなものだと思っていた。店主もお客さんもおとなしく知的な雰囲気の方々ばかりなのだと。しかしながらいざ入ってみると同業者はとてもクセが強い人が多く自分がずっと柔

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/09/26
    「店番は店番でまたありとあらゆることが店頭でおきた。スーツ姿で鎧兜をかぶった人が目の前に現れた時は動きが止まった。普通に立ち読みをしているだけで行動に不思議なところは無い」(〃^∇^)o_彡☆
  • 山本晋也のドッキリ読書術講座◇オレンジブックス(山本晋也) / 金沢文圃閣 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」

    ¥7,700 著者 山晋也 出版社 オレンジ出版 刊行年 1985 解説 初カバ/220頁/並、『宮武蔵』で知ったラジオドラマの魅力他、少シミ少疲 発送ポリシー ◎厚みが2センチ以下、又は商品が5,000円以下の場合、メール便320円〜。メール便送付の際、事故紛失等の責任は負いかねますのでご了承下さい(万が一紛失ご心配の方は宅配便とご指定ください)。 ◎送料には荷造運賃を含んでおります。 ◎必要書類は、注文時「その他お問合欄」へご記載ください(宛名また法人名有無、日付また日付有無、送料記載方、書名記載有無等)。 ◎厚みが2センチ以上、又は商品が5,000円以上の場合は宅配便でお送りいたします。送料は660円~(重量地域別)です。 ◎なお日郵便から当方への入金連絡は2日程度かかりますのであらかじめお含みおきください。 ◎代金引換ご希望の方は、注文時「その他お問合欄」へ詳細に記載ください

    山本晋也のドッキリ読書術講座◇オレンジブックス(山本晋也) / 金沢文圃閣 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」
    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/09/18
    いい値段だなぁ(・o・;)持ってるけど(^-^;)
  • 日本の古本屋 / 古本屋四十年(Ⅴ・最終回)

    無店舗になって2年過ぎた。私としては来店客に棚を見て選書してもらう実店舗の屋でなくなったのはやはり寂しい。東京古書会館での即売展のぐろりや会には20年ほど参加し続けているが、年6回開催の会がコロナ以降半分ほどしか開催できていないし、即売展は店とは違う品揃えで臨まなくては売れないので、店をやっているのとは違っている。それも面白いのだが、少しだけはに興味のありそうな人に反応してもらえる店の客と即売会ではその面白さの質が違っているようだ。 店の品揃えについては、新刊店員修行をした文鳥堂四谷店の影響が大きい。同店は、山手線の内側の新刊屋としては、多くのジャンルに渉って精一杯の品揃えをしていた。私のいた70年代半ばで売場は18坪、十数年前の閉店の頃は25坪ほどの店なのだが、人文、哲学系や文学、美術系の棚も評価されていたし、神田ウニタや新宿模索舎に次ぐ左派系のミニコミ、自主出版物を置く店としても知

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/07/16
    エロ本やゾッキ本の卸売、カバン屋など、他で判らない本の流通史がとてもオモシロい。ぜひ本にまとめてほしい。魚住書店には社史をまとめてほしいと思う。資料を貸してくれれば、私が書きますよ。総会屋雑誌史も。
  • 日本の古本屋 / 年報『近代出版研究』を創刊しました。在野研究者による書物論集です。

    ・東京堂で週間ベスト「1位」になったこと 4月はじめのことなのですが、東京堂書店(神保町すずらん通り)で恒例の、週間ベスト総合の1位に、私が出した『近代出版研究 2022』(皓星社発売)が躍り出て【図1】、出した自分が一番びっくりしました。屋大賞を受けた『同士少女よ、敵を撃て』などを抑えての1位で、ネット民も「東京堂、こえーよ」と驚いていましたが(おそらく褒め言葉)、ちょっと考えてみると、ここはむしろ「読書人の東京堂」というフレーズが予言として成就している気がします。読書人は万巻の書だけでなくを読むこと自体にも興味があるようです。 ・掲載記事――明治以降、のこといろいろ この『近代出版研究』、外見は学術雑誌っぽいですが、かなり軽く書かれたエッセーもあり、楽しく読めるものが多いです(ガチの学術的論文もあります)。 題材は、近代の読書についてのものをいろいろ取り揃えました。立ち読みの

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/04/25
    みなの衆(´・ω・)ノ わちきも投稿した『近代出版研究』の宣伝が、日本の古本屋メルマガに載ったぞよ(σ ・∀・) 投稿者がどういう文脈で集まってきたのかが書かれている。古本つながりとぞ。大日本古本党ぢゃ
  • 日本の古本屋 / 古本屋四十年(Ⅳ)

    今までに二度『街の古屋入門』の名を出したのは、私が著者を意識し続けてきたからである。著者の志田三郎は名石田友三、私が神奈川古書組合に加入した直後の84年に神奈川組合の理事長になった人である。その年から『神奈川古書組合三十五年史』が出た92年秋までの8年半で、神奈川組合の新規加入者は約20人いる。組合や市場の仕事の関係で私はその全員から古屋になった動機を聞いているが、10名がはっきりと石田のの影響が最大の要因だと答えていた。そうでない人も石田のを読んでいる人が多かった。石田の次の理事会の理事となった私が、石田の存在と影響力を意識したのはこの頃である。 もっとも、最大の要因だと答えた10人のうち現在も組合員でいるのは2人だけで、その2人とも、とっくに店舗をやめて無店舗通販のみの古屋になっている。『三十五年史』を出した時の組合員は169名、増減があって現在は104名、そのうち92年か

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/04/11
    貴重な証言「80年代に〜小資本型の古本屋、90年少し前からロードサイド型といえる「古本小屋」などのチェーン店とその系譜につらなるブックオフ、インターネット通販では今世紀初め頃からの紫式部、いずれも神奈川が
  • 日本の古本屋 / 古本読書史と古本に飽きたときの展開法(古本の読み方5最終回)

    最後は古の読み方、というか、それを少し広げて「使い方」「楽しみ方」の歴史をざっと概観して、古に飽きた時の対処法につなげてみたい。 ■明治までは「借りる」ものだった 学者や支配層、豪商はともかく、江戸時代の庶民にとっては「買う」ものではなく、「借りる」ものだった。 江戸中期に商業出版が成立し、「屋」で新刊書も買えるようになるのだが、その新刊部数は1000部も刷ればそれはベストセラー扱い、発行部数は少ないため単価も高く、八犬伝(1815-1842)といった読み物であっても揃いで現在の1万円以上はした。 江戸時代、寺子屋などで大都市の庶民も読み書きができるようになったので(農村だと地主層は読めたが庶民はまだ読めない。ルビンジャー、川村肇訳『日人のリテラシー』 柏書房、2008を参照)、をデリバリーの貸屋から借りて読んでいた。 明治になり公共の「書籍館」(図書館のこと)も設置された

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/03/10
    みなの衆(´・ω・)ノ 日本の古本屋、わちきの連載最終回が公開されたよ(^-^) 最後は古本読書史のあらましと、古本に飽きた時の対処法だよ(∩´∀`)∩
  • 日本の古本屋 / 挟み込みを「読み」、その本の使われ方を想像してみる(古本の読み方4)

    前回はテキストの余分な部分(「ペリテクスト」という。序文や跋文、あとがき、ルビや奥付)を読んでみた。今回は、テキストですらない余分、英語でいうマージナリア(余白への書き込み的なもの)を読んでみよう。 ■マルジナリアを読むと読者のことがわかる? テキスト自体を読み込むのも「分析書誌」だけれども、近年はテキスト以外の部分、「書き込み」や「挟み込み」を読む、という読み方も開発されてきた。日では古マニアが十年ほど前、「痕跡」という言葉を広めたが(古沢和宏『痕跡のすすめ』太田出版、2012)、西洋書誌学ではの使用者による痕跡を「マルジナリア」(余白)と呼ぶ。 書き込みだけでなく「挟み込み」も同様に読むことができ、古同人誌『Sumus』7号「特集:古書にコミあり」(2001)は、書き込みと挟み込みを総称して「コミ」としゃれていた。 ■こんなを拾った 去年だったか一昨年だったか、いつもの神

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/02/10
    皆の衆(´・ω・)ノ 日本の古本屋メルマガに、連載古本の読み方4回目を書いたよ(σ ・∀・) 一度、ネットでみんなに見てもらった車中読書を推理するもの。昭和元禄のまじめサラリーマンが、山手線でエロ本を…
  • 日本の古本屋 / 古本屋四十年(Ⅱ)

    古書組合に入ろうと決めたもう一つの大きな理由は情報が欲しいということだった。古屋を含む古物商は、仕入値も売値も自分で自由に判断できるという特殊な商売だが、それなりの相場、顧客が納得する売買の目安というものは考えなければならない。私の場合、店の営業は割に順調に伸びていたから、組合に入っていなくとも自店の売買価格が間違ったものではないだろうとは思っていた。私たちのグループとほぼ同時期に、北海道や東海、中国地方でも、新刊に近いを新刊価格の一〜二割で買い、五割で売るという、後のブックオフの先行形態のような非組合員の古屋グループの営業が始まっていたが、みんな同じような売値、買値の設定だったようだ。好きなジャンル、得意なジャンルなどに多少のメリハリをつけた値付をするところがブックオフ的な完全マニュアル型とは違うところで、という商品に対する愛好度やある程度の知識を前提として商売をしているという自

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/02/10
    「サド裁判で有罪になって間もない頃の澁澤龍彦の担当編集者だったので、ワイセツ罪について多少は知っていた」へぇ…(・o・;)その後、古本屋さんが摘発されるくだりなど、歴史的証言だなぁ…
  • 日本の古本屋 / 古本屋ツアー・イン・ジャパンの2021年総決算報告

    2021年という、子供の頃には想像もできなかった遠い未来に、何とかしぶとく生きている。しかも、新型コロナウィルスがパンデミックを巻き起こしている、さらに想像も出来なかった未来に。まったく収束の気配を見せぬ新型コロナウィルスのために、マスク着用・手指消毒・不要不急の外出制限・人間同士の過剰なまでの距離の意識・ワクチン接種などが日常化してしまい、生活様式は強制的に変質してしまった。当然不特定のお客さんが来店する古屋さんも、消毒のためのアルコールを店頭に常備し、貼紙でマスク着用を促し、帳場にはビニールシートを張り巡らせ、お店によっては入店制限もし、また度々発出される緊急事態宣言のために時短営業や臨時休業を余儀なくされるなど、営業形態の変質を選ばなければならぬ日々であった。ということは、当然古を買いに来るお客さんもそれに巻込まれ、一時期は古修羅が生きて行くのに決して欠かせぬ馴染みのお店が臨時

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/01/25
    古本屋さんの新規出店情報。いつもながら勉強になるなぁ… 浅草橋に古本屋ができたのか(・o・;)吉祥寺はますます第4古本街に。アニマル洋子が閉店とはちと寂しいね。たまに行ったなぁ
  • 日本の古本屋 / 「総ルビ」や「著者略歴」の効用――古本を分析書誌してみる(古本の読み方3)

    初回、前回と、価値観のズレを読んだり、観点をズラして「読み替え」たりした。今回は真正面から戦前古のテキストを読んでみる。即物的な読み方、あるいは「分析書誌」と言ってもよいかもしれない。 ■戦前は造りのルールが違う――例えば、パラルビvs.総ルビ 戦前には、今の我々が知らない共通ルールがいくつかある。例えば、新聞紙夕刊は記載発行日の発行でなく、前日の(夕方)発行だったり、大正期まで辞書はイロハ引きだったり、ページ付けなども1冊の途中で何度も1から始められていたり。 ここでは、ふりがなのルールについて見てみる。 パラルビと総ルビ 書籍ならその書籍を出すとき、対象とする読者の智能程度によつて、ふりがなをつける。このふりがなを、ある幾つかの、むづかしい字だけにつけるのはパラルビと云ひ、漢字の殆んど全部につけるのを総ルビと云ふ。(編集者同志会 編『編集から出版まで』創文社, 1949) 想定読

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/01/11
    皆の衆!(´・ω・)ノ 日本の古本屋メルマガ連載「古本の読み方」3が公開されたよ。今回は、古本をちょっと分析書誌的に読んでみる読み方を紹介したよ。よろしくです。
  • 日本の古本屋 / 古本屋四十年(Ⅰ)

    屋になって四十年が経つ。それ自体はめずらしくはない。私の場合、編集者六年、新刊書店員六年の後の転進で、編集者から古屋、新刊店員から古屋という例はかなりあっても、両方とも経験というのは多くないだろう。しかも営業場所を、開業した横浜で19年、東京吉祥寺で8年半、神田神保町で11年、無店舗になり神奈川の自宅で2年と移している。店舗を移転する人はいても、所属組合が神奈川古書組合から東京古書組合、そして神奈川に出戻るという例も他には聞かない。さらに私は、最初の三年間はあえて組合非加入のアウトサイダーとしてやっていたから、成功した古屋ではなくとも、様々な環境での古屋を経験してきている。話のネタには困らない。まず開業の頃の話から始めよう。 新刊書店員時代の同僚だったり知り合っていた店員仲間で、古屋修業などしないまま、ほぼ同時期といえる短期間に古屋になったのが五人ほどいる。みんなが好き、

    shomotsubugyo
    shomotsubugyo 2022/01/11
    「新刊書店のような明るさと清潔感を持った店」「街の古本屋の生活を支えるのは、文庫、マンガ、エロ本といわれていたが、その三つのジャンルともチリ交さんたちから十分に買えた」 1980年ごろの話(´・ω・)ノ