レストランなど飲食店で、食べ残した料理の「持ち帰りサービス」を実施するところが増えてきた。9月には「ドギーバッグ」と呼ばれる専用容器も発売され、食品廃棄物の削減に向けた取り組みとして注目が高まっている。海外では当たり前とされる「食べ残しの持ち帰り」だが、食中毒の恐れから日本では拒否する店も少なくない。果たして普及は進むのか?(中曽根聖子) ≪もったいない≫ 「お持ち帰りになりますか?」 東京・広尾にあるイタリア料理店「オステリア ルッカ」。ここでは、スタッフが客の食べ残し具合を見ながら声をかけ、サラダや肉、魚料理などを専用の容器に詰めてくれる無料サービスが女性客らに好評だ。声をかけた人のほぼ9割が持ち帰り、自分で容器を持参する常連も増えたという。 「世界中に飢餓で苦しむ子供がいるのに、食べ残しを捨てるのはもったいない。以前から、店で何かできないかと考えていた」 桝谷周一郎シェフは、サービス