お酒は多くの人が飲んでいるもの。そんなお酒が体にどう影響するかを、改めて考えている。数々の疑問に答えてくれるのは、洗足メンタルクリニック院長の重盛憲司氏だ。精神科医として長らくアルコール依存症患者などへの治療に携わってきた。アルコール全般への見識は広くて深い。 前篇では、お酒で酔っぱらうメカニズムとともに、巷で言われている「“ちゃんぽん”で悪酔い」「アルコールで肥満」「お酒の前の牛乳は効果あり」といった説の真相を聞いた。普段から接するお酒についても、「実はそうだったのか」と思えることは多くあるものだ。 後篇では、引き続き重盛氏に、アルコールが体に与える影響を聞いていきたい。「酒は百薬の長」と言われる一方で、「命を削る鉋(かんな)」とも言われる。お酒のもつこの二面性をどのように捉えて、どのようにお酒に接していけばよいのだろうか。 動脈硬化予防、食欲増進、リラックス効果・・・ 重盛憲司氏。心療