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ファナック国内新工場 スマートフォン用工作機械を倍増…日経新聞2月12日1面より

2012年02月12日 15時27分04秒 | 日記
ファナックは国内で工作機械の大幅増産に乗り出す。茨城県筑西市の拠点に新工場を建設、年内に生産能力を現在の2倍の月5千台に増強する。

スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)市場の拡大を受け、主要部品を造る工作機械の需要が急増しているのに対応する。出荷先の大半は海外だが、円高下でも国内集中で量産効果を追求する方が価格競争力を高められると判断した。

増産するのは「ロボドリル」と呼ぶ工作機械で、金属の塊からスマホの外枠(フレーム)などを削り出すのに使う。台湾や韓国のメーカーが競合製品を手掛けているが、ファナックは加工精度を左右する数値制御(NC)装置を内製する強みを生かし世界シェアで首位に立つ。国内だけで生産し、月産能力を1600台から2500台に増強したばかりだった。

今年12月までに、筑西市の拠点に組み立て工場 2棟と部品加工工場を新設する。既存工場を含めた延べ床面積は15万6千平方㍍に倍増する。

部品加工工場は産業用ロボットを大俗一導入し、ほぼ無人で昼夜連続操業する体制とする。集中生産で設備の稼働率を高め、部品1個当たりの加工費を抑制。

国内外で分散生産するより低コスト化か可能となり、現行の円高水準でも価格競争力を維持できるという。国内立地を生かして研究開発部門と緊密に連携し、主要顧客である中国や東南アジアのEMS(電子機器の受託製造サービス)からの仕様変更などの要請にも即応する。

ファナックは産業用ロボットでも、昨年末に国内新工場を稼働させ月産能力を5千台に倍増した。主力のNC装置を含め全量を国内で生産し、海外売上高比率は75%に達する。

2012年3月期の純利益は前期比25%増の1500億円と過去最高の見通しで、円高下で好調を維持する。ただ中国や欧州景気の減速で自動車工場向けなどの出荷が鈍る懸念があり、積極投資で成長が続くスマホ向け需要を取り込む。

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