ベースはもちろんシェイクスピアの『マクベス』。こちらはマクベス夫人ことレイディ・マクベスを主役にした、現代の架空の国の戦争の物語。一心同体のカップル、絶え間ない戦争、男に傷つけられる女、支配者と兵士、世襲、母と娘。新しいテキストに散りばめられた新たな世界の中で、天海祐希が「穢いは綺麗、綺麗は穢い」を体と言葉で換骨奪胎する。 キャリアに悩む女性としてのマクベス夫人 レイディマクベス(天海祐希)は元戦士で、マクベス(アダム・クーパー)とかつては共に戦場を生き抜いてきた同志でもある。しかし出産によって体を痛め、今は家庭で夫マクベスを支えている。その夫も、長びく戦争で心身ともに衰弱している。命をかけて…