アクリル板( - ばん)とは、合成樹脂の一つであるアクリル樹脂で作られた板である。
概要
建築材料として用いられる樹脂製の板材のうち、合成樹脂であるアクリル樹脂を原料として作られたもの。板材の原料として用いられる合成樹脂は、他に塩化ビニルやポリプロピレン、ポリカーボネートなど様々な種類が存在するが、その中でもアクリル樹脂は抜群の透明度と高い耐衝撃性を最大の特徴としている。
その透明度は厚み3mmで光線透過率93%と市販のガラスをも超え、時にはクリスタル(水晶)に例えられるほど。また紫外線や湿気などの屋外環境による劣化が他の樹脂と比較して少なく、元々硬い物質であるために衝撃にも強いことから、ガラス板が使えない場合の代用品として使用されることが多い。熱可塑性で加工も容易なので、日用品から軍事関係まで様々の場所で用いられている。
昨今では成形技術の発達により、ガラスでは困難な大きさや形状の合成樹脂の作成が可能となったため、沖縄美ら海水族館などでは分厚いアクリル板を用いた大型水槽を建築し一時期話題となった。これ以外にも、日常的にはアクリルケースやアクリルスタンドなど様々な場面で見られる。
SARS-CoV-2感染拡大予防策として
2020年より世界中で猛威を振るっているSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の感染拡大予防策としてもアクリル板が使用されている。テレビ番組でコメンテーターの間を区切るように設置していたり、店舗のレジで店員と客の間を遮るように設置しているのがよく見られるが、これはを会話時の飛沫拡散を抑えるのが目的である。
透明度が高く板の向こうがしっかり確認でき、柔らかすぎず衝撃に強い性質により婉曲や破損の心配がなく、樹脂であるためにガラスよりも軽いことから、汎用性が高く様々な場所で活躍してるようだ。
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関連項目
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