映画の話

映画 覚え書き

トニ

ジャンルノアールのトニは、最初 電車が街に入ってくるシーンから駅に到着して人がたくさん改札を出てきた後に鶴瓶の家族に乾杯。みたいな外ロケの感じで役者が演技しているシーンと街のスナップ写真みたいな感じをミックスしながら物語に入っていく為に、
自分が映画の画面の中に吸い込まれていくような錯覚を受けるが、これがネオリアリズモの本質なのか?みたいな感じもありつつ、その後に増村保造の足に触った女をみながら偶然 電車縛りで 今日2本観た感じになる。
映画館で観ていた時は、一週間4ないし6作品が違う順番で毎日シャッフル上映されていて、自宅でスケジュール表をみながら、一日映画館にいた場合のストーリーの見え方を想像するのが一つの楽しみでもあったが、今や自分で無限の組み合わせで自宅で上映できる権利を得て ある意味 DJ遊びの最もプリミティブで最もフェティッシュなステージにきたのだが、そうやって自宅で映画館をやれる権利を得た今、そんなに面白くない。というより、家で2本映画観るのもはやとても苦行に感じるんですよね?

そういう意味でkmcとstutsのラジオにOMSBが今週 ゲストに登壇した回は 華やかであった。ある種、我々クラブには絶対に足を運ばない視聴者にも現場の熱気や活動の華やかさが伝わる回で、音楽ラジオのとても初々しい側面をあらたに発見できた。と思いながら村上龍のラジオから流れてくるRCサクセションの話のエッセイやビギーのアルバムのチックのグッドタイムをサンプリングしたラッパーズデライトの曲の流れているところでひたすらビギーの両親が夫婦喧嘩している音源や足にさわった女のハナ肇の演技を観ていて「ハナ肇京マチ子を付け回す感じ 全盛期のぱつんぱつんに太って脂がのっていたryu's barをやっていた頃の村上龍の顔つきなんだよなぁ〜と思いながら観たり していた。おそらく村上春樹が未だにラジオ番組をやっている事もこの世代 特有のこだわりなのだろう。
つまり、OMSBの両親がTSUTAYAで借りてきたjuiceを観ていた。みたいな話に衝撃を受けたと同時に、ECDが生前よく紹介していた若松孝二映画の新宿mad観た時にチーマーと細野晴臣の顔のミックスみたいな若者がワーワー喋っているのにびっくりしたのだ。僕にとって、過去の人々のデータはわかりやすいが自分より若い世代の語る過去の記憶は、自分にとっても過去の思い出でありながら、そうした過去の思い出に触発されて作られた現在のアーティストの作品は僕にとってはとてもフレッシュで、ある種 老人には戸惑いを伴った即座に判別や条件反射で反応できない作品になっている。そういった反応できない世界がふいに違う空間から飛び込んでくる事が村上龍やキクチタケオ少年が初めて米軍基地の存在を認識した瞬間の気持ち。でありrockなのかな?と思ったりした。

あとは自宅の映画鑑賞がつまらなくてしんどいのは最初 画面サイズとか映画館までの移動距離など空間移動などの最もフィジカルな部分が抜け落ちている問題だからなのか?と思ったけど、考えてみると自宅で黙々とお気に入りのカセットテープを作っている。みたいな根暗でインドアな事を、いったん外に出かけて観客の前でもう一度インドア的なスタイルでやる事で全く正反対の華やかな音楽フェスみたいな行為に広がっていっている事の不思議さもあるな。と思ったりした。デユッフデユッフデユッフ。にしおかスミコの地面師だよー。juiceの2pac役にエドはるみのキャスティングをする事で、パンドラの箱のルイーズブルックスに近づいていく事で、ブレードランナーとjuiceをマッシュアップさせたようなコントになっていくし、トニとスパイクリーのclockersを電車縛りでマッシュアップさせると、拳銃貸します。の雰囲気に似てくる。みたいな連続連想ミニコント。みたいなサンプリングDJみたいな発想に対して、mcラッパーとしてのマルセ太郎。みたいな線も考えてみると、映画のパロディのミニコントに対してマルセ太郎ナダルみたいなアクの強い顔の講談師や古舘さんみたいなスポーツ実況アナウンサーみたいな映画解説者を入れる事で、また新しい形の映画解説エンタメを何本か作成して、さらに、それを批評する映画解説探偵ーこれは、ふかわりょう とか アンタッチャブルで良いのかな?で、チャンドラーの探偵映画 みたいにしたやつの間に、昔のフィルムノワールにありがちなヒロインがバーの歌姫。みたいな感じでラッパーがラジオDJをやる感じで、hip hopのアルバムにしていく。みたいに、どんどん頭のの中でマッシュアップしていけるな。と思ったが、

しかし これをほぼ一人で全部やっているのがロバート秋山であった。ナインティナインロバート秋山の回を聴いていた時 この支離滅裂なマッシュアップが最終的に何処に向かうのか?と思っていたら、天才子役の子泣き爺い。みたいな感じになって とても驚いた。