GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units; GPUによる汎用計算)とは、GPUの演算資源を画像処理以外の目的に応用する技術のことである。 元来GPUはリアルタイム画像処理向けのデータ並列計算とパイプライン処理に特化した命令発行形態を持ち、またGPUとメインメモリ間の帯域幅は通例狭いことが多いものの、GPUと直結されるVRAM間には十分広い帯域幅を備えていることから、補助的なベクトル計算機の一種とも言える。GPGPUは、GPUが持つこの特性を活かした汎用的なストリーム・プロセッシングの一形態である。カスタムCPUを主体としたスーパーコンピュータと比較して欠点はあるものの、GPUを主体として計算機システムを構成した場合、専用設計のスーパーコンピュータと比較して導入・運用のコストが圧倒的に安くなることから、HPCの分野で注目される応用技術でもある。