シリア戦争は、紀元前3世紀から紀元前2世紀頃に、コイレ・シリアを巡ってセレウコス朝シリアとプトレマイオス朝エジプトの間で争われた一連の戦争のことである。6回にわたって繰り広げられた。この戦争によって両国の資源と兵力は消耗し、ローマとパルティアによって征服される一因となった。旧約聖書の『ダニエル書』でダニエルの幻想中の一つとして描写された「南の王」と「北の王」間の抗争は、まさにプトレマイオス朝とセレウコス朝のシリア戦争を意味したものだ。