『唐物語』(からものがたり、からもののかたり)は、中国の故事を翻案し歌物語の形式にした説話集。作者は藤原成範である蓋然性が高く、成立は12世紀後半と推定される。 それぞれに異なる人物を主人公とする27の短い物語を集成したものである。『蒙求』『白氏文集』などを主要な出典とし、多くは有名な故事を題材としている。「唐」(から)は中国を意味し、唐代以前の故事が多い。文章は『源氏物語』や和歌の影響の強い優雅な和文体で、また内容的にも原拠と目される作品とはかなりの違いが見られる。 各作品の原拠についての研究は、江戸時代文化6年(1809年)の清水浜臣の『唐物語提要』を初めとして現代までいくつもの研究が報告されている。しかし、張文成(「遊仙窟」の作者、張鷟(中国語版))が則天皇后の愛人であったという第9話と、結婚を拒否して山中に逃れた娘が犬と交わるという第27話は、中国の原拠が不明のため、古来大きな研究課題となっている。

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  • 『唐物語』(からものがたり、からもののかたり)は、中国の故事を翻案し歌物語の形式にした説話集。作者は藤原成範である蓋然性が高く、成立は12世紀後半と推定される。 それぞれに異なる人物を主人公とする27の短い物語を集成したものである。『蒙求』『白氏文集』などを主要な出典とし、多くは有名な故事を題材としている。「唐」(から)は中国を意味し、唐代以前の故事が多い。文章は『源氏物語』や和歌の影響の強い優雅な和文体で、また内容的にも原拠と目される作品とはかなりの違いが見られる。 各作品の原拠についての研究は、江戸時代文化6年(1809年)の清水浜臣の『唐物語提要』を初めとして現代までいくつもの研究が報告されている。しかし、張文成(「遊仙窟」の作者、張鷟(中国語版))が則天皇后の愛人であったという第9話と、結婚を拒否して山中に逃れた娘が犬と交わるという第27話は、中国の原拠が不明のため、古来大きな研究課題となっている。 (ja)
  • 『唐物語』(からものがたり、からもののかたり)は、中国の故事を翻案し歌物語の形式にした説話集。作者は藤原成範である蓋然性が高く、成立は12世紀後半と推定される。 それぞれに異なる人物を主人公とする27の短い物語を集成したものである。『蒙求』『白氏文集』などを主要な出典とし、多くは有名な故事を題材としている。「唐」(から)は中国を意味し、唐代以前の故事が多い。文章は『源氏物語』や和歌の影響の強い優雅な和文体で、また内容的にも原拠と目される作品とはかなりの違いが見られる。 各作品の原拠についての研究は、江戸時代文化6年(1809年)の清水浜臣の『唐物語提要』を初めとして現代までいくつもの研究が報告されている。しかし、張文成(「遊仙窟」の作者、張鷟(中国語版))が則天皇后の愛人であったという第9話と、結婚を拒否して山中に逃れた娘が犬と交わるという第27話は、中国の原拠が不明のため、古来大きな研究課題となっている。 (ja)
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  • 『唐物語』(からものがたり、からもののかたり)は、中国の故事を翻案し歌物語の形式にした説話集。作者は藤原成範である蓋然性が高く、成立は12世紀後半と推定される。 それぞれに異なる人物を主人公とする27の短い物語を集成したものである。『蒙求』『白氏文集』などを主要な出典とし、多くは有名な故事を題材としている。「唐」(から)は中国を意味し、唐代以前の故事が多い。文章は『源氏物語』や和歌の影響の強い優雅な和文体で、また内容的にも原拠と目される作品とはかなりの違いが見られる。 各作品の原拠についての研究は、江戸時代文化6年(1809年)の清水浜臣の『唐物語提要』を初めとして現代までいくつもの研究が報告されている。しかし、張文成(「遊仙窟」の作者、張鷟(中国語版))が則天皇后の愛人であったという第9話と、結婚を拒否して山中に逃れた娘が犬と交わるという第27話は、中国の原拠が不明のため、古来大きな研究課題となっている。 (ja)
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  • 唐物語 (ja)
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