女性映画(じょせいえいが、英語: woman's film)は、映画ジャンルのひとつである。女性のナラティヴで女性の主人公を有し、女性客にアピールするよう作られたものを指す。女性映画は通常、家庭生活や家族、母親としての生き方、自己犠牲、ロマンスをめぐる問題など「女性の関心事」とされるものを描く。こうした映画はサイレント映画の時代から1950年代、あるいは1960年代初め頃までしばしば作られていたが、最も人気があったのは1930年代から1940年代頃であり、第二次世界大戦の時期に絶頂期を迎えた。ハリウッドは20世紀後半になっても伝統的な女性映画の要素を持つ映画を作り続けていたが、アメリカにおいて"woman's film"という単語自体は1960年代頃からそれほど使われなくなっていった。 ジョージ・キューカー、ダグラス・サーク、マックス・オフュルス、ジョセフ・フォン・スタンバーグなどの映画監督の作品が女性映画のジャンルに含まれる作品としてしばしばあげられる。ジョーン・クロフォード、ベティ・デイヴィス、バーバラ・スタンウィックなどがこのジャンルで最も活躍したハリウッドスターであった。 女性映画はおおむね男性の脚本家や映画監督により女性向けに作られた映画であり、とは異なる。