泰寧衛とは、14世紀から16世紀にかけてモンゴリア東南部で活動した遊牧部族で、朶顔衛・福余衛とともにウリヤンハイ三衛を構成した。モンゴル側からは「王(ong)の部衆」を意味するオンリュート(Ongliγud)と呼ばれており、テムゲ・オッチギンを始祖とするオッチギン・ウルスの後裔であった。 元末明初期には三衛の代表的存在であったが、後にその座を朶顔衛に取って代わられた。ダヤン・ハーンによるモンゴリア再統一後、ハルハ部などに吸収・解体された。