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2013年10月18日 (金) 11:51時点における版

{{subst:Infobox 湖|名称=オンネトー|画像=オンネトー|所在地=北海道十勝総合振興局)|面積=0.23|周囲長=2.5|最大水深=9.8|平均水深=3.0|貯水量=0.0007|標高=623|成因=火山による堰止湖|淡汽=淡水|湖沼型=酸栄養湖|透明度=7.1}}

エゾマツ等の針葉樹主体の原生林に囲まれた様子が分かる(1977年撮影)。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

オンネトーは、北海道足寄郡足寄町東部・阿寒国立公園内にあるである。名前はアイヌ語で「年老いた沼」あるいは「大きな沼」の意味である。

地理

阿寒国立公園内に位置する。雌阿寒岳の噴火により西麓の螺湾川の流れが止められてできた堰止湖で、湖水は酸性魚類は棲めないが、エゾサンショウウオザリガニが棲息する。湖面は刻々と色を変えることから五色沼の別名もある。波のない時は雌阿寒岳阿寒富士を映し出す。阿寒湖から近い湖沼だが、流出河川の螺湾川は西方の十勝方面へと流れる。

観光・利用

オコタンペ湖東雲湖とともに北海道三大秘湖の一つとされているが、湖畔には散策路が設けられ、国設野営場もあるなど、他の2つと比べると周辺の整備は進んでいる。オンネトー野営場と雌阿寒温泉は、雌阿寒岳の登山口となっている。北東に約2km進んだ雌阿寒温泉には、国民宿舎ユースホステル民宿がある。

オンネトー湯の滝

オンネトー湯の滝(オンネトーゆのたき)は、オンネトー湖の南東方向にある2つのである。天然記念物日本の地質百選の1つである。

雌阿寒岳からの温泉水(水温43度、pH6、Mn2+を3.05ppm含む)が湧き出て、直後に安山岩溶岩の崖を流れ落ちる滝である。かつては滝上の池で入浴ができたが、ここに生息する微生物によって酸化マンガンを生成する現象が発見され、保護のため入浴禁止となった。そのため無料の露天風呂が別に作られたが、それも入浴禁止となっている。熱帯魚を持ち込んだ者がおり、それが繁殖し生態系を乱すという問題も起き、駆除中である。

歴史

北側にある湯の滝、黒っぽいものが酸化マンガン

1953年頃、辺りにはマンガン鉱山があった。北海道大学の針谷教授が、形成中の鉱床であることに気づいた。1989年に学術調査が行われ、温泉水から微生物(糸状藻類とマンガン酸化細菌)がマンガン鉱物を生成する「生きている鉱床」であること、それは陸上においては「世界唯一の場所」であることが分かった。

1992年には、万国地質学会議の出席者らによる視察、1995年には、日独共同研究講演会が行われた。翌年、滝の近くに小屋などが設置される。

2000年9月6日には「オンネトー湯の滝マンガン酸化物生成地」として国から天然記念物の指定(文部省告示 第144号)を受けた。そのため滝の黒い岩石には触れてはいけなくなった[1]

現象

マンガン酸化物が沈殿するための3条件がある。

  • Mn2+の濃度が高いこと
  • 原水が無菌的であること
  • 有機物の提供があること

湧き出る温泉水が上2つの条件を満たし、残りの条件は、崖にある糸状藻類が、マンガン酸化バクテリアに有機物を供給することで満たしていると考えられる[2]

交通アクセス

足寄市街地から東へ約50km。国道241号北海道道949号オンネトー線を経由する。夏期は阿寒湖畔からバス(所要時間30分)が運行されている。

オンネトーの滝へは、オントネー湖の南にある駐車場からの遊歩道(湯の滝コース、1.4Km)を歩くとあり、滝と共に小屋・トイレもある。なお、ヒグマの出没地域であり、注意・対策が必要である。

脚注

  1. ^ 現地の紹介看板より。
  2. ^ 竹松伸『マンガン団塊-その生成機構と役割』恒星社厚生閣 p95,96

関連項目

外部リンク

  • 足寄町役場
  • オンネトー・阿寒湖の紅葉の風景(日本の写真集 デジタル楽しみ村)(2008年10月17日時点のアーカイブ
  • 国指定文化財 データベース(文化庁)