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国道57号

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一般国道
国道57号標識
国道57号
地図
総延長 295.9 km
実延長 203.8 km
現道 183.2 km
海上区間 40.2 km
制定年 1963年
(二級国道として1953年
起点 大分県大分市
大道入口交差点(北緯33度14分13.24秒 東経131度36分8.62秒
主な
経由都市
大分県豊後大野市竹田市
熊本県阿蘇市熊本市宇土市宇城市
長崎県島原市雲仙市諫早市
終点 長崎県長崎市
江戸町交差点(北緯32度44分42.60秒 東経129度52分26.87秒
接続する
主な道路
記法
国道10号標識 国道10号
E10 東九州自動車道
中九州横断道路
E3 九州自動車道
国道3号標識 国道3号
国道34号標識 国道34号
E34 長崎自動車道
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
国道57号 終点
長崎県長崎市 江戸町交差点
国道34号国道202号との重複

国道57号(こくどう57ごう)は、大分県大分市から豊後大野市・竹田市熊本県阿蘇市熊本市長崎県島原市諫早市を経由して長崎市へ通じる一般国道である[1]

概要

九州の中部を東西に横断し、県庁所在地である大分市、熊本市、長崎市を連絡する一般国道の路線である。旧・二級国道214号・215号・216号の3路線が統合されて指定された国道という経緯を持つ[2]。大分県豊後大野市犬飼町から単独区間となり、熊本市まではJR豊肥本線とほぼ並走しながら九州中央部を東西に横断し、国道3号へ合流する。宇土市から宇城市までは宇土半島の北側を走る。三角港(宇城市三角町)から島原港(長崎県島原市)の区間は、島原湾を渡る海上区間で、かつては三角島原フェリーが運行されていたが、業績悪化により2006年に廃止され、これにより三角港 - 島原港間を直接結ぶ航路はなくなっている[3]。島原市からは島原半島を横断し、諫早市で国道34号に合流して長崎市に至る。

大分市から大分市上戸次の間および諫早市から長崎市の間はそれぞれ国道10号、国道34号との重複区間となる。

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

  • 総延長 : 295.9 km(長崎県 97.1 km、熊本県 107.5 km、熊本市 22.8 km、大分県 68.5 km)重用延長、海上区間を含む。[4][注釈 6]
  • 重用延長 : 51.9 km(長崎県 22.0 km、熊本県 1.3 km、熊本市 7.1 km、大分県 21.5 km)[4][注釈 6]
  • 未供用延長 : 40.2 km(長崎県 14.0 km、熊本県 26.2 km、熊本市 - km、大分県 - km)[4][注釈 6]
    • 未供用延長のうち海上区間 : 40.2 km(長崎県 14.0 km、熊本県 26.2 km、熊本市 - km、大分県 - km)[4][注釈 6]
  • 実延長 : 203.8 km(長崎県 61.2 km、熊本県 80.0 km、熊本市 15.7 km、大分県 46.9 km)[4][注釈 6]
    • 現道 : 183.2 km(長崎県 61.2 km、熊本県 80.0 km、熊本市 15.7 km、大分県 26.3 km)[4][注釈 6]
    • 旧道 : なし[4][注釈 6]
    • 新道 : 20.6 km(長崎県 - km、熊本県 - km、熊本市 - km、大分県 20.6 km)[4][注釈 6]
  • 指定区間 : 大分市中央町4丁目10番 - 宇城市三角町三角浦字首入1159番43、島原市湊町4番 - 長崎市江戸町2番2(陸上区間の全線)
  • 海上区間 : 熊本県宇城市三角町三角浦(三角駅前) - 長崎県島原市湊町(島原外港交差点)
    ※概要にある通り、この区間にはかつて三角島原フェリーが運航されていた。

歴史

1953年(昭和28年)5月18日に二級国道として、国道214号(島原 - 諫早)、国道215号(島原 - 宇土)、国道216号(熊本 - 大分)が指定されたが、1962年(昭和37年)5月1日より以上の3路線を併せ、一級国道57号とした[2]。この経緯から現在も国道214号・215号・216号は欠番となっている[3]

1964年(昭和39年)の法令改正により一級、二級の別はなくなり、1965年(昭和40年)から「一般国道」としている。

  • 1953年(昭和28年)5月18日 :二級国道214号島原諌早線(長崎県島原市 - 長崎県諫早市)、二級国道215号島原宇土線(長崎県島原市 - 熊本県宇土郡宇土町(現: 宇土市))、二級国道216号熊本大分線(熊本県熊本市 - 大分県大分市)が指定された。
  • 1957年(昭和32年)6月5日 :214号、長崎県南高来郡小浜町小浜温泉 - 小浜町雲仙温泉(現: 雲仙市)間、日本道路公団運営の雲仙道路(有料道路)として開通。
  • 1960年(昭和35年)8月31日 :214号、島原市 - 小浜町雲仙温泉(現: 雲仙市)、日本道路公団運営の島原道路(有料道路)として開通。
  • 1963年(昭和38年)4月1日 :214号・215号・216号、一級国道57号(大分県大分市 - 長崎県長崎市)に統合・昇格。214号・215号・216号は欠番に。
  • 1965年(昭和40年)4月1日 :一級国道57号、一般国道に指定替え。
  • 1973年(昭和48年)4月1日 :雲仙道路・島原道路、日本道路公団から国に移管、無料化。
  • 1991年(平成3年)6月3日 :当時噴火していた雲仙岳火砕流が島原市の水無川に架かっていた水無川橋に襲来。「定点」と呼ばれたこの橋付近で52名の死傷者がでる。橋はのちに土石流で消失。
  • 1999年(平成11年)3月16日 :消失した水無川橋に代わり、水無大橋が開通。
  • 2006年(平成18年)8月29日:島原湾海上航路の三角島原フェリー(三角港 - 島原港)が、業績悪化により廃止[3]
  • 2016年(平成28年)
    • 4月1日:国道57号のうち、中九州横断道路自動車専用道路)開通後の平行する旧道部の、豊後大野市犬飼町下津尾(下津尾交差点)から同市朝地町下野(朝地IC)区間を大分県道57号竹田犬飼線に降格する形で指定替え[5]。これにより、この区間の国道57号は自動車以外では通行不可となる。
    • 4月16日:未明に熊本地方を震源とするマグニチュード7.3の熊本地震の本震が発生。これにより生じた熊本県南阿蘇村の国道325号(阿蘇大橋)との交差点付近一帯の大規模な土砂崩れにより通行止め[6]
    • 6月14日:通行止めとなっている阿蘇大橋地区(国道325号との交差点一帯)の復旧を現在位置の北側、熊本県道339号北外輪山大津線の周辺に道路を新設して復旧することを決定[7]
    • 7月6日:北側復旧ルートを決定[8]
    • 11月2日:北側復旧ルートの工事に着手[9]
  • 2019年(平成31年)
    • 1月19日:中九州横断道路の朝地IC - 竹田IC間 開通[10]。竹田市会々(竹田ICから会々七里交差点)間の大分県道47号竹田直入線が国道57号(大分県道47号竹田直入線重複)に昇格する形で指定替え。
    • 4月1日:国道57号のうち、中九州横断道路開通後の平行する旧道部の、豊後大野市朝地町下野(朝地IC)から同市朝地町朝地(朝地交差点)区間を大分県道57号竹田犬飼線に降格、同市朝地町朝地(朝地交差点)区間から竹田市会々(会々七里交差点)区間を国道442号(大分県道57号竹田犬飼線重複)に変更する形で指定替え[11]。これにより、この区間の国道57号は自動車以外では通行不可となる。

路線状況

別名

  • 豊後街道
  • 天草街道
  • 島原街道
  • 雲仙道路・島原道路 (長崎県雲仙市-島原市)- 1957年から1973年3月31日まで、この区間は有料道路だった。島原半島北部を走る島原道路(がまだすロード)とは異なる。

バイパス

重複区間

  • 大分県
    • 国道10号 : 大分市(大道入口交差点) - 豊後大野市(犬飼バイパス分岐)
    • 国道210号 : 大分市(府内大橋北交差点 - 宮崎交差点)
    • 国道442号 : 竹田市(会々七里交差点 - 会々平交差点)
  • 熊本県
    • 国道265号 : 阿蘇市一の宮町坂梨(坂梨交差点) - 阿蘇市黒川(内牧温泉入口交差点)
    • 国道325号 : 阿蘇郡南阿蘇村(阿蘇大橋交差点) - 菊池郡大津町(室交差点)
    • 国道3号国道218号国道219号重複) : 熊本市南区(近見町交差点) - 宇土市(松原交差点)
    • 国道266号 : 宇城市三角町三角浦(五橋入口交差点 - 三角港)
  • 長崎県
    • 国道251号 : 島原市湊町(島原外港交差点) - 島原市親和町(雲仙東登山口交差点)
    • 国道389号 : 雲仙市小浜町雲仙 - 雲仙市小浜町南木指
    • 国道251号 : 雲仙市小浜町マリーナ(雲仙西登山口交差点) - 雲仙市愛野町乙(愛野展望台前交差点)
    • 国道251号 : 雲仙市愛野町(愛野交差点) - 諫早市
    • 国道207号 : 諫早市小船越町(小船越町交差点) - 諫早市多良見町化屋(喜々津駅東口交差点)
    • 国道34号 : 諫早市小船越町(小船越トンネル交差点) - 長崎市(江戸町交差点)
    • 国道251号 : 長崎市矢上町(矢上町交差点) - 長崎市江戸町(江戸町交差点)

事前通行規制区間

  • 熊本県阿蘇市波野小地野 - 熊本県阿蘇市一の宮町坂梨(延長4.6 km):連続雨量が140 mmに達した場合通行止
  • 長崎県南島原市深江町甲字硲 - 長崎県雲仙市小浜町雲仙字宝原(延長8.2 km):連続雨量が250 mmに達した場合通行止
  • 長崎県雲仙市小浜町雲仙字札原 - 長崎県雲仙市小浜町南木指字流合(延長4.0 km):連続雨量が250 mmに達した場合通行止

道路施設

橋梁・トンネル

  • 平トンネル(大分県竹田市)
  • 江津斉藤橋(加勢川、熊本市東区)

道の駅

地理

通過する自治体

交差する道路

(右の表示を押す)

主な峠

周辺の施設

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ a b 2005年3月31日、大野郡5町2村(三重町、清川村、緒方町、朝地町、大野町、千歳村、犬飼町)が合併し、豊後大野市となる。
  3. ^ a b 2005年2月11日、阿蘇町・一の宮町・波野村が新設合併・市制施行して、阿蘇市となる。
  4. ^ 2005年1月15日、宇土郡三角町・不知火町、下益城郡松橋町・小川町・豊野町が新設合併し、宇城市となる。
  5. ^ a b 2005年10月11日、国見町・瑞穂町・吾妻町・愛野町・千々石町・小浜町・南串山町が新設合併し、雲仙市が発足。
  6. ^ a b c d e f g h 2018年4月1日現在
  7. ^ 小船越交差点 - 小船越トンネル交差点もかつて国道34号と重複していた。

出典

  1. ^ a b 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2008年12月21日閲覧。 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "s40"が異なる内容で複数回定義されています
  2. ^ a b 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年10月20日、99-100頁。ISBN 978-4-06-288282-8 
  3. ^ a b c 松波成行「国道57号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、86頁、ISBN 978-4-86320-025-8 
  4. ^ a b c d e f g h 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (PDF). 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 5. 2017年5月6日閲覧。
  5. ^ "国道57号一部区間の道路管理者の変更について(記者発表資料)" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局 佐伯河川国道事務所. 30 March 2016. 2016年4月11日閲覧
  6. ^ "平成28年熊本地震に関する九州地方整備局の取り組み(第15報)" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局. 16 April 2016. 2016年11月11日閲覧
  7. ^ "国道57号阿蘇大橋地区の北側復旧ルートを整備〜道路災害復旧事業として必要な調査を実施〜" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局. 14 June 2016. 2016年11月11日閲覧
  8. ^ "国道57号北側復旧ルートの決定" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局. 6 July 2016. 2016年11月11日閲覧
  9. ^ "国道57号北側復旧ルートの工事着手について〜工事用道路等の工事に着手します〜" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局 熊本河川国道事務所. 1 November 2016. 2016年11月11日閲覧
  10. ^ 中九州横断道路 国道57号 大野竹田道路(朝地IC〜竹田IC間) 平成31年1月19日(土)に開通します” (PDF). 国土交通省九州地方整備局 佐伯河川国道事務所 (2018年12月4日). 2019年5月8日閲覧。
  11. ^ "4月1日より国道57号の一部区間の路線の管理者と名称が変わります(記者発表資料)" (PDF) (Press release). 国土交通省 九州地方整備局 佐伯河川国道事務所. 26 March 2019. 2019年5月8日閲覧

関連項目

外部リンク