らくやんカード
らくやんカードとは、阪神電気鉄道(阪神電鉄)が発行していた磁気プリペイドカード。カード裏面など一部で、「ラクヤンカード」と、カタカナ表記も用いられている。
概要
[編集]ストアードフェアシステムの「スルッとKANSAI」に対応。1996年3月20日より発売開始[1]。商品名称の「らくやん」は、関西弁の「楽やん」にちなむ。
阪神では、1988年3月26日より「ハープカード」[注 1]という、自社の自動券売機にて乗車券に引き換える方式のプリペイドカードを発売開始したが、ハープカードはスルッとKANSAIに対応した「らくやんカード」に引き継ぐ形で、1996年3月19日をもって発売を終了した[2](自動券売機及び精算機での利用は2010年3月頃に終了)。なお、残高のあるハープカードについては、2024年9月30日22時をもって払い戻しを停止する。
カードの絵柄は沿線の風景の写真のほか、阪神タイガースの選手のサイン入り写真や球団旗などを用いている。
「らくやんカード」を含むスルッとKANSAI対応共通磁気カードが加盟全社局において2017年3月31日限りで発売終了し、2018年1月31日限りで券売機等での取扱終了となることに伴い、「らくやんカード」も2017年3月31日限りで発売を終了した[3]。
2017年4月1日より2019年2月28日までは、「らくやんカード」の代替として、阪神と阪急電鉄・能勢電鉄・北大阪急行電鉄の4社で利用できる「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」を発売した[4]。関西のほとんどの各社局での「らくやんカード」の取り扱いが2018年1月31日限りで終了した中、この4社では(神戸高速線を含む)2019年9月30日までは引き続き自動改札機で使用できる状態を継続していた。しかし、阪神電気鉄道では、グループ会社の阪急電鉄などとともに、JR西日本のプリペイド式ICカード乗車券である「ICOCA」の導入を決め、2019年10月1日以降は「レールウェイカード」などとともに自動改札機での使用が不可となった[5]。なお、阪神電気鉄道では2022年9月30日をもって自動券売機や自動精算機での使用も終了した。
2018年2月1日以降、利用予定のないらくやんカード所持者に対し、未使用残額の払い戻しを2024年9月30日までの予定で行っている。
なお、阪神電気鉄道では、2022年12月末〜2023年1月に試験的に運転された臨時有料座席定員制列車に「らくやんライナー」の名称を付けている[6]。当列車では「らくやんカード」のロゴをモチーフにした副票が先頭車の前面窓に掲示された[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「ハープ」の名称の由来は、Hanshin Electric Railway Prepaid の各頭文字をつなげたもの。
出典
[編集]- ^ 年譜 (平成〜), 阪神電気鉄道
- ^ 年譜 (昭和後期), 阪神電気鉄道
- ^ 『阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄の4社におけるスルッとKANSAI対応カードの取扱いについて』(PDF)(プレスリリース)阪神電気鉄道、2016年7月1日。オリジナルの2016年7月2日時点におけるアーカイブ 。2016年7月2日閲覧。
- ^ 『スルッとKANSAI対応共通磁気カードの発売終了に伴い阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄4社共通の磁気カード「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」を2017年4月1日より発売します』(プレスリリース)阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄、2016年12月27日 。
- ^ 『「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」の発売終了、改札機での 利用終了と払戻しおよび「ハープカード」の払戻しについて』(PDF)(プレスリリース)阪神電気鉄道、2019年1月24日 。2019年2月3日閲覧。
- ^ 【期間限定】夜間有料臨時列車(らくやんライナー)の運行について 〜確実に着席できる定員制で運行し、ゆったりご利用いただけます〜、阪神電気鉄道、2022年12月1日。
- ^ 200円追加で“必ず座れる” 阪神電鉄が定員制有料列車「らくやんライナー」 期間限定で運行、ABCニュース (朝日放送テレビ)、2022年12月23日。(動画0:08〜0:16など)