アグスタ A119 コアラ
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アグスタ A119 コアラは、アグスタが民間機市場向けに開発した単発エンジンの8人乗りの多目的ヘリコプターである。 2000年にアグスタがウェストランド・ヘリコプターと合併しアグスタウェストランドとなると名称をAW119に変更した。
開発
[編集]双発式に比べて運行経費を抑える目的で単発式として開発された[1]。 A119は、設計が始められた当初1970年代に開発されたアグスタ A109の胴体を伸ばして11人乗りとする方針だったが製造されなかった[2]。 1994年にアグスタが金融上、回復できるまで航空機の生産は中断されたと想像される[3]。
翌1995年、2機の試作機が飛行した。最初の一機は静的試験に供され、2機目は1995年6月のパリ航空ショーにて公開された。耐空証明は1997年取得した。しかし、性能を上げる為にチュルボメカ アリエル 2KIからプラット・アンド・ホイットニーPT6Bに換装した。
設計
[編集]設計はアグスタの秀作であるA109を踏襲しているが、単発式になり降着装置がA109の格納式の車輪からスキッド式になり、客室が広くなり、座席は3席に拡張している。
展示飛行の為に注目されるように黄色と赤色に塗装された2機の試作機が使用された。
種類
[編集]- A119 - 原型機 (AW119アグスタウエストランドに吸収後)
- AW119 Ke - 回転翼を再設計、燃費向上[4]
運行者
[編集]主な運行者[5]
- TexAir Helicopters - 7機
- ニューヨーク市警察 - 4機
- Tri-State CareFlight - 4機
- Phoenix Police Department - 3機
- メキシコメヒコ州政府
- フィンランド国境警備隊
- アメリカ海軍
- イスラエル航空宇宙軍 - 2019年2月、老朽化したOH-58の代替として7機のAW119Kx練習ヘリコプターを調達した[6]。
- 大韓民国警察庁
- ブラジル
- アルジェリア空軍
- Westpac Life Saver Rescue Helicopter Service
日本国内での運用者
[編集]日本国内では、大阪の企業が人員輸送用として1機運行している。
登場作品
[編集]テレビアニメ
[編集]小原家の自家用ヘリとして登場。
脚注
[編集]- ^ “airliners.net”. 2007年5月20日閲覧。
- ^ Taylor, Michael J. H. (1989). Jane's Encyclopedia of Aviation. London: Studio Editions. pp. 41
- ^ Simpson, R. W. (1998). Airlife's Helicopters and Rotorcraft. Ramsbury: Airlife Publishing. pp. 33
- ^ “AgustaWestland AW119Ke sales brochure”. 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月20日閲覧。
- ^ Gualdoni, Damiano. “Damiano Gualdoni Aviation Enthusiast's Website”. 2007年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月20日閲覧。
- ^ Gareth Jennings (2019年2月18日). “Israel acquires AW119Kx training helicopter”. janes.com. 2024年11月30日閲覧。