コンテンツにスキップ

オレゴン州の経済

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オレゴン州の経済
統計
1人あたりの
GDP
$45,049 (2016)[1]
貧困線
以下人口
15.5% (2008-2012) [2]
ジニ係数0.4586[3]
労働力人口1,972,700 (8/2014) [4]
失業3.4% (5/2017) [5]
財政状況
歳入$7,475.135 million[6]
歳出$5,889 million[7]

オレゴン州の経済(オレゴンしゅうのけいざい、英語: Economy of the U.S. state of Oregon)では、オレゴン州経済について述べる。

オレゴン州の経済は様々なセクターから成り立つが、1990年代から2000年代にかけて、オレゴン州では自然資源に依存した経済から製造業サービス業ハイテク産業への転換が図られている[8]

1980年代はオレゴン州の主要産業である農林水産業に対して受難の10年間であった。連邦政府による経済多様化政策により、ポートランド周辺3郡に拠点を置くハイテク産業は成長したが、逆に地方の衰退も生まれた。

2008年における域内総生産は1,616億米ドルで、全米26位であった。一人当たり収入は38,801ドルである[9]。2015年7月時点での失業率は5.9%、全米37位である[10]

歴史

[編集]
オレゴン州における林業の風景

オレゴン州で最初に発生した産業は毛皮取引であった。1840年代はじめ、入植者たちは先住民を排斥し、農場を開発した。沿岸地域に比べてウィラメットバレー周辺地域、特にポートランドは急速に発展した。

1861年から62年にかけて、ベーカー郡グラント郡などの東部地域では金が発見され、小麦の積替え地点としても発展を続けた。また、鉄道も開通し、ポートランドは州内の経済拠点としての地位を確立した[11]。さらに数十年後、林業や漁業従事者たちは金の採掘に従事するようになった[12]

第一次世界大戦に際し、ポートランドを中心とした積み替え業、材木輸送は急速に発展した。1930年代にはニューディール政策が実施され、民間資源保存局(CCC)や公共事業促進局(WPA)によってフッド山開発や水力発電ダムの建設が行われた[11]1933年から37年にかけて建設されたボンネビル・ダムは地域に低価格の電力を供給し、オールバニにはアルミ工場が立地するようになった。エネルギー産業、食品加工業、林業はオレゴン西部の発展に貢献した。

第二次世界大戦に際しては造船需要が急増し、造船業と林業が州経済を支えた[11]

輸出

[編集]

2009年時点で194億ドルの製造品が海外へ輸出されており、これは製造業全体の20%を占める[13]

2009年における主な輸出先は以下の通り[13]

  • カナダ(28億ドル)
  • 中国(25億ドル)
  • 日本(20億ドル)
  • マレーシア(20億ドル)
  • 韓国(13億ドル)

また、輸出額が多い製品は以下の通り[13]

  • コンピューター、電子部品(68億ドル)
  • 機械製品(11億ドル)

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Per Capita Personal Income in Oregon. (22 March 2018). http://research.stlouisfed.org/fred2/series/ORPCPI 18 April 2018閲覧。. 
  2. ^ Archived copy”. 2016年2月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月27日閲覧。
  3. ^ U.S. Census website”. United States Census Bureau. 2016年8月18日閲覧。
  4. ^ http://research.stlouisfed.org/fred2/data/ORLFN.txt
  5. ^ Oregon jobless rate hits another all-time low: 3.7 percent”. oregonlive.com. 18 April 2018閲覧。
  6. ^ https://www.census.gov/govs/statetax/1038orstax.html
  7. ^ Archived copy”. 2011年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月10日閲覧。
  8. ^ Oregon's Economy: Overview”. Oregon State Archives. 2009年3月11日閲覧。
  9. ^ "Gross domestic product by state." Archived 2010-07-07 at the Wayback Machine. Bureau of Economic Analysis.
  10. ^ "Unemployment Rates for States." BLS.gov
  11. ^ a b c Culture: History and Economy”. Welcome to Oregon. 2020年5月5日閲覧。
  12. ^ World war I and the Oregon Experience: the Oregon economy”. Oregon State Archives. 2009年3月11日閲覧。
  13. ^ a b c Office of the United States Trade Representative (February 2010). “Oregon”. Executive Office of the President of the United States. 2010年7月25日閲覧。