コンテンツにスキップ

オートマチック・フォー・ザ・ピープル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』
R.E.M.スタジオ・アルバム
リリース
録音 1992年
ニューヨーク州ベアズヴィル ベアズヴィル・スタジオ
フロリダ州マイアミ クライテリア・レコーディング・スタジオ
ジョージア州アセンズ ジョン・キーン・スタジオ
ルイジアナ州ニューオーリンズ キングスウェイ・スタジオ
ジョージア州アトランタ ボスタウン・レコーディング・スタジオ
ジャンル オルタナティヴ・ロック
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
プロデュース スコット・リット、R.E.M.
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(イギリス[1]、ニュージーランド[2]
  • 2位(アメリカ[3]、オーストラリア[4]、オランダ[5]、ドイツ[6]
  • 3位(オーストリア[7]、スイス[8]
  • 4位(ノルウェー[9]
  • 7位(スウェーデン[10]
  • 27位(日本[11]
  • R.E.M. アルバム 年表
    ザ・ベスト・オブ・R.E.M.
    (1991年)
    オートマチック・フォー・ザ・ピープル
    (1992年)
    The Automatic Box
    (1993年)
    ミュージックビデオ
    「Drive」 - YouTube
    「The Sidewinder Sleeps Tonite」 - YouTube
    「Everybody Hurts」 - YouTube
    「Man On The Moon」 - YouTube
    「Nightswimming」 - YouTube
    「Find The River」 - YouTube
    テンプレートを表示

    オートマチック・フォー・ザ・ピープル』(Automatic for the People)は、アメリカ合衆国オルタナティヴ・ロックバンドR.E.M.1992年に発表した8作目のスタジオ・アルバム

    背景

    [編集]

    前スタジオ・アルバム『アウト・オブ・タイム』のポップ路線とはうって変わって、本作は主にフォークソングが中心となった[12]。元レッド・ツェッペリンジョン・ポール・ジョーンズが4曲でオーケストラアレンジを担当している[13]

    アルバム・タイトルは、バンドの地元であるジョージア州アセンズのレストランWeaver D's Delicious Fine Foods(2013年閉店)が掲げていたスローガンから取られた[14]

    本作からの第1弾シングルとなった「ドライヴ」では、デヴィッド・エセックス英語版の楽曲「Rock On」の歌詞が引用されており、マイケル・スタイプは「パンクの時代が来る前に、僕が共感できた曲が少しあった。"Rock On"はその一つだ。"Drive"はそのオマージュなのさ」と語っている[15]。「イグノーランド」は1992年アメリカ合衆国大統領選挙に向けて作られた曲で、ピーター・バックは「レーガン政権時代に対する辛辣な歌」と説明している[16]

    反響

    [編集]

    バンドの母国アメリカではBillboard 200で2位に達し[3]、1992年12月にはRIAAによってダブル・プラチナに認定されて、1995年2月には4×プラチナに認定された[17]。また、本作からのシングルのうち3作は全米トップ40ヒットとなり、「ドライヴ」はBillboard Hot 100で28位、「マン・オン・ザ・ムーン」は30位、「エヴリバディ・ハーツ」は29位に達した[3]

    全英アルバムチャートでは、前スタジオ・アルバム『アウト・オブ・タイム』(1991年)に続く2度目の1位獲得を果たした[1]。ニュージーランドのアルバム・チャートでは自身初の1位を獲得[2]

    評価

    [編集]

    1994年、本作は第36回グラミー賞で最優秀アルバム賞にノミネートされた[18]

    ローリング・ストーン』誌が選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500では96位にランク・イン[19]。また、同誌が選出した「1990年代のベスト・アルバム100」では18位となった[20]ピッチフォーク・メディアのスタッフが2003年に選出した「1990年代のトップ100アルバム」では43位にランク・イン[21]

    音楽評論家のStephen Thomas Erlewineは、オールミュージックにおいて5点満点を付け、「『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』ほどR.E.M.が情緒的に率直であったことも、豊かで時代を超えた音楽を創造したこともなく、聴きやすいレコードではないが、彼らの全作品において最も価値がある」と評している[12]

    またニルヴァーナカート・コバーンが自殺する直前に聞いていたとされるレコードとしても知られる。

    収録曲

    [編集]

    全曲ともメンバー4人の共作。

    1. ドライヴ - "Drive" - 4:30
    2. トライ・ノット・トゥ・ブリーズ - "Try Not to Breathe" - 3:49
    3. サイドワインダー・スリープス・トゥナイト - "The Sidewinder Sleeps Tonite" - 4:06
    4. エヴリバディ・ハーツ - "Everybody Hurts" - 5:17
    5. ニュー・オリンズ・インストゥルメンタル No.1 - "New Orleans Instrumental No. 1" - 2:12
    6. スウィートネス・フォローズ - "Sweetness Follows" - 4:19
    7. モンティ・ガット・ア・ロウ・ディール - "Monty Got a Raw Deal" - 3:16
    8. イグノーランド - "Ignoreland" - 4:24
    9. スター・ミー・キトゥン - "Star Me Kitten" - 3:15
    10. マン・オン・ザ・ムーン - "Man on the Moon" - 5:12
    11. ナイトスウィミング - "Nightswimming" - 4:16
    12. ファインド・ザ・リヴァー - "Find the River" - 3:49

    参加ミュージシャン

    [編集]

    アディショナル・ミュージシャン

    オーケストラ

    脚注

    [編集]

    外部リンク

    [編集]