クレイモア
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クレイモア(英: Claymore)は、スコットランド人が使用した剣。
クレイモアの語源はスコットランド・ゲール語の「大きな剣」を意味する"claidheamh mór(クラゼヴォ・モル、現代スコットランド・ゲール語ではクライァヴ・モール)"から来ている[1]。
概要
[編集]このクレイモアの名で呼ばれる剣は2種が存在する。
1つのクレイモアは、15世紀から17世紀にかけて使用されていた両手持ちの大剣のこと。スコットランド高地人(ハイランダー)が氏族(クラン)間抗争やイングランドとの戦争で使用した。当時のヨーロッパにおける両手用剣としては小ぶりで、素早い剣の動きが恐れられた。
1メートルほどの刀身を持ち、鍔は刃に向かって傾斜した形で左右に大きく張り出しており、先端には飾りの輪が複数ついている。飾輪は主に四葉の形をしており、見た目上の大きな特徴ともなっている。
もう1つのクレイモアは、18世紀より使われだした篭柄(basket hilt)の片手用刀剣である。いわゆるブロードソードの一種で、バスケットヒルテッド・ソード(Basket-hilted Sword)、バックソード(BackSword)とも呼ばれ、サーベルに近いものである。スコットランド人部隊で好んで用いられ、第二次世界大戦でも用いられた。
ロシア帝国の騎兵部隊でも同様の様式のものが用いられており、ロシア語ではパラーシュ(палаш、ローマ文字:Palash)と呼ばれる。
→詳細は「en:Basket-hilted_sword」および「ru:палаш」を参照