コンテンツにスキップ

トマス・バーネット・スワン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

トマス・バーネット・スワン(Thomas Burnett Swann、1928年10月12日 - 1976年5月5日)は、アメリカ合衆国の作家[1][2]

経歴

[編集]

1928年、フロリダに生まれる[1]。子供の頃からエドガー・ライス・バロウズの作品を愛読し、その後『ウィアード・テイルズ』や『プラネット・ストーリーズ英語版』などを読んでいたという[1]朝鮮戦争では海軍に従軍[1]デューク大学で文学士号、テネシー大学で文学修士号、フロリダ大学で哲学博士号を取得する[1]。大学で英文学を教えていたが、1960年代に教職を辞して小説家専業となる[1]

最初の単行本は詩の本で、従軍時代に書かれた[1]。他にアーネスト・ドウスンA・A・ミルンの研究書なども執筆[1]。小説は1950年代後半から書き始め、1962年からはイギリスの『サイエンス・ファンタジイ英語版』誌を中心に活動した[1]。1966年に『ファンタジイ&サイエンス・フィクション』誌に発表した「薔薇の荘園」(The Manor of rodes)がヒューゴー賞中編部門にノミネート、また同年に刊行された最初の長編である『ミノタウロスの森』(Day of the Minotaur)がヒューゴー賞の長編部門にノミネートされた[1]

1976年、のためフロリダで死去[1]。47歳没。

作品

[編集]
  • Day of the Minotaur (1966) 『ミノタウロスの森』
  • The Weirwoods (1967)
  • Moondust (1968)
  • The Dolphin and the Deep (1968)
  • Where Is the Bird of Fire? (1970)
  • The Forest of Forever (1971) 『幻獣の森』
  • The Goat Without Horns (1971)
  • Wolfwinter (1972)
  • Green Phoenix (1972)
  • How Are the Mighty Fallen (1974)
  • The Not-World (1975)
  • The Minikins of Yam (1976)
  • Lady of the Bees (1976)
  • Tournament of Thorns (1976)
  • The Gods Abide (1976)
  • Will-o-the-Wisp (1976)
  • Queens Walk in the Dusk (1977)
  • Cry Silver Bells (1977)

日本語翻訳書

[編集]
  • 『薔薇の荘園』風見潤訳、早川書房〈ハヤカワ文庫SF〉、1977年11月、カバー:萩尾望都ISBN 4150102678
    • 「火の鳥はどこに」「ヴァシチ」「薔薇の荘園」を収録。
  • 『ミノタウロスの森』風見潤訳、早川書房〈ハヤカワ文庫FT〉、1992年9月、カバー:竹宮惠子ISBN 4150201692
  • 『幻獣の森』風見潤訳、早川書房〈ハヤカワ文庫FT〉、1994年9月、カバー:竹宮惠子、ISBN 4150201986

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k 風見潤「訳者あとがき」『ミノタウロスの森』早川書房〈ハヤカワ文庫FT〉、1992年9月、251-255頁
  2. ^ トマス・バーネット スワン」『日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)』https://kotobank.jp/word/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%20%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3コトバンクより2022年4月17日閲覧 

外部リンク

[編集]