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ヤマニンシュクル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤマニンシュクル
2005年エリザベス女王杯パドック
欧字表記 Yamanin Sucre
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2001年4月1日(23歳)
抹消日 2006年11月18日[1]
トウカイテイオー
ヤマニンジュエリー
母の父 Nijinsky II
生国 日本の旗 日本北海道静内町
生産者 ヤマニンベン牧場
馬主 土井肇
調教師 浅見秀一栗東
競走成績
タイトル JRA賞最優秀2歳牝馬(2003年)
生涯成績 19戦4勝
獲得賞金 2億6962万8000円
勝ち鞍
GI 阪神JF 2003年
GIII 中山牝馬S 2006年
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ヤマニンシュクル日本競走馬繁殖牝馬2003年阪神ジュベナイルフィリーズに優勝し、同年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞している。馬名の由来は冠名のヤマニン + フランス語で砂糖を意味するシュクル(sucre)より。

戦績

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2003年夏の函館でのデビュー戦を勝利し、札幌でのクローバー賞で2着に入線した。その後コスモス賞を優勝し、オープンクラスに昇級した。続く札幌2歳ステークスでも3着に入る活躍を見せた。この札幌2歳S以降は、引退まで全て重賞に出走している。

暮れの阪神ジュベナイルフィリーズでは6番人気に甘んじたが、ゴール前で逃げるヤマニンアルシオンを捉え、後のGI優勝馬スイープトウショウらを抑えて勝利した。年が明けてから、2003年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞している。

2004年の3歳時は、チューリップ賞3着からスタートし、牝馬クラシック路線で安定した活躍を見せた。桜花賞3着、優駿牝馬5着、クイーンステークス3着、秋華賞2着と、僅差ながら勝ちきれない競馬が続き、この年は未勝利に終わっている。その後屈腱炎を患って休養に入る。

2005年は、1年1ヶ月振りの出走となったエリザベス女王杯で4着と存在感をアピール。しかし次走鳴尾記念では、久しぶりの牡馬相手のレースとなり、デビュー以来初めて掲示板を外す7着に敗れた。

2006年は年明けの京都牝馬ステークスで復活を予感させる4着の好走でスタート。続く中山牝馬ステークスで、デビュー以来初の1番人気に推され、人気に応える形で2年4ヶ月ぶりの勝利を収めた。以降も夏のクイーンステークスで2着に入るなど牝馬路線で健闘を続けた。

前年の雪辱を期して出走したエリザベス女王杯では、最後の直線に入って追い出そうとしたところで、強引に突っ込んできた本田優騎乗のカワカミプリンセスに進路を妨害され、初の二桁着順となる12位入線の、11着に終わった。カワカミプリンセスは1位に入線したが、本馬を妨害したことで12着に降着になっている。

一方本馬は、ゴール後に鞍上の四位洋文が下馬して診断を受けることになった。その後、進路を妨害された際に、体勢を崩したことで、右前浅屈腱不全断裂を発症したと診断された[2]。引退後は北海道の錦岡牧場にて繁殖牝馬として繋養される。優秀な牝系もさることながら、トウカイテイオーの血を持つ名馬の誕生も期待されていたが、これといった活躍馬は出ず、2020年をもって繁殖牝馬を引退。2021年から引退名馬繋養展示事業の対象馬となっている。

競走成績

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以下の内容はnetkeiba.comの情報[3]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2003.07.19 函館 2歳新馬 芝1800m(良) 10 8 10 003.70(2人) 01着 R1:57.5(37.7) -0.3 0四位洋文 54 (スペシャルバッハ) 464
0000.08.30 札幌 クローバー賞 OP 芝1500m(良) 11 6 7 005.90(3人) 02着 R1:30.4(35.3) -0.4 0四位洋文 54 キョウワスプレンダ 454
0000.09.13 札幌 コスモス賞 OP 芝1800m(稍) 10 8 10 003.20(2人) 01着 R1:51.8(35.9) -0.3 0北村宏司 54 (モエレエスポワール) 466
0000.10.04 札幌 札幌2歳S GIII 芝1800m(稍) 14 6 9 007.70(2人) 03着 R1:54.4(35.2) -0.3 0四位洋文 54 モエレエスポワール 470
0000.12.07 阪神 阪神JF GI 芝1600m(良) 18 8 16 014.80(6人) 01着 R1:35.9(34.5) -0.0 0四位洋文 54 (ヤマニンアルシオン) 478
2004.03.06 阪神 チューリップ賞 GIII 芝1600m(良) 15 8 15 004.40(2人) 03着 R1:34.7(34.9) -0.3 0四位洋文 54 スイープトウショウ 478
0000.04.11 阪神 桜花賞 GI 芝1600m(良) 18 3 6 008.10(4人) 03着 R1:34.3(34.6) -0.7 0四位洋文 55 ダンスインザムード 472
0000.05.23 東京 優駿牝馬 GI 芝2400m(稍) 18 4 7 009.50(2人) 05着 R2:28.1(34.9) -0.9 0四位洋文 55 ダイワエルシエーロ 466
0000.08.15 札幌 クイーンS GIII 芝1800m(良) 13 6 9 006.70(3人) 03着 R1:47.8(35.3) -0.3 0四位洋文 52 オースミハルカ 468
0000.10.17 京都 秋華賞 GI 芝2000m(良) 18 8 16 014.80(5人) 02着 R1:58.5(34.6) -0.1 0四位洋文 55 スイープトウショウ 472
2005.11.13 京都 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(良) 18 7 14 037.20(8人) 04着 R2:13.1(33.9) -0.6 0四位洋文 56 スイープトウショウ 488
0000.12.11 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 13 8 13 004.50(3人) 07着 R2:02.4(35.6) -0.8 0小牧太 55 メジロマントル 488
2006.01.29 京都 京都牝馬S GIII 芝1600m(良) 16 5 10 004.90(2人) 04着 R1:33.6(34.0) -0.1 0四位洋文 56 マイネサマンサ 490
0000.03.12 中山 中山牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 5 10 004.10(1人) 01着 R1:47.8(34.5) -0.2 0四位洋文 56 ディアデラノビア 490
0000.05.14 東京 ヴィクトリアマイル GI 芝1600m(稍) 18 5 10 013.30(5人) 07着 R1:34.8(34.0) -0.8 0四位洋文 55 ダンスインザムード 502
0000.06.18 京都 マーメイドS GIII 芝2000m(良) 14 8 14 003.00(1人) 08着 R2:01.6(34.8) -0.5 0四位洋文 57 ソリッドプラチナム 494
0000.08.13 札幌 クイーンS GIII 芝1800m(良) 14 3 4 004.50(2人) 02着 R1:47.0(35.9) -0.3 0四位洋文 55 デアリングハート 498
0000.10.15 東京 府中牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 2 4 006.60(3人) 07着 R1:48.1(33.8) -0.6 0四位洋文 55 デアリングハート 498
0000.11.12 京都 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(良) 15 1 2 036.0(10人) 11着 R2:12.8(35.7) -1.2 0四位洋文 56 フサイチパンドラ 502

繁殖成績

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※産駒の戦績は2024年10月8日現在

馬名 誕生年 毛色 馬主 厩舎 戦績
1 ヤマニンシャム 2008年 青鹿毛 ディープインパクト 土井睦秋 川崎山崎尋美[4] 1戦0勝(引退)
2 ヤマニンブリス 2009年 黒鹿毛 アドマイヤムーン 土井睦秋
→土井久美子
栗東・浅見秀一
笠松・森山英雄
64戦5勝(引退)
3 ヤマニンエスプーマ 2010年 鹿毛 土井肇 栗東・浅見秀一 1戦0勝(引退)
4 ヤマニンルポ 2011年 鹿毛 スペシャルウィーク 15戦1勝(引退)
5 ヤマニンナジャーハ 2012年 黒鹿毛 ディープインパクト 22戦1勝(引退・繁殖)
6 ヤマニンブラズーカ 2013年 鹿毛 土井肇
→土井久美子
栗東・浅見秀一
北海道・安田武広
15戦0勝(引退)
(不受胎) 2014年 ディープブリランテ
7 ヤマニンシュクルの2015 2015年 鹿毛 キングズベスト (未出走)
8 ヤマニンスリジエ 2016年 鹿毛 土井肇 栗東・浅見秀一 2戦0勝(引退)
(流産) 2017年 ジャスタウェイ
9 ヤマニンジャベリン 2018年 黒鹿毛 フェノーメノ 土井肇
→土井久美子
栗東・浅見秀一
大井・渡部則夫
69戦0勝(現役)
10 ヤマニンフルリール 2019年 鹿毛 ダイワメジャー 栗東・浅見秀一
→栗東・中村直也
園田・松平幸秀
37戦1勝(引退)
11 ヤマニンティンク 2020年 鹿毛 イスラボニータ 土井肇
→土井久美子
栗東・四位洋文
水沢・伊藤和
3戦0勝(引退)
(不受胎) 2021年 ジャスタウェイ

出典:JBIS-Search


血統表

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ヤマニンシュクル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 パーソロン系
[§ 2]

トウカイテイオー 1988
鹿毛 北海道新冠町
父の父
シンボリルドルフ 1981
鹿毛 北海道門別町
*パーソロン
Pertholon
Milesian
Paleo
スイートルナ スピードシンボリ
*ダンスタイム Dance Time
父の母
トウカイナチュラル 1982
鹿毛 北海道浦河町
*ナイスダンサー
Nice Dancer
Northern Dancer
Nice Princess
トウカイミドリ *ファバージ Faberge
トウカイクイン

ヤマニンジュエリー 1991
鹿毛 北海道静内町
Nijinsky II 1967
鹿毛 カナダ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Flaming Page Bull Page
Flaring Top
母の母
*ティファニーラス
Tiffany Lass 1983
黒鹿毛 アメリカ
Bold Forbes Irish Castle
Comely Nell
Sally Stark Graustark
Sally Ship F-No.3-c
母系(F-No.) 3号族(FN:3-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×3=18.75% [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ ヤマニンシュクル 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com ヤマニンシュクル 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  3. ^ JBISサーチ ヤマニンシュクル 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  4. ^ netkeiba.com ヤマニンシュクル 5代血統表2017年8月31日閲覧。

脚注

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  1. ^ 競走能力喪失のヤマニンシュクル、引退 繁殖入り”. ラジオNIKKEI. 2022年4月16日閲覧。
  2. ^ ヤマニンシュクル号の故障について”. 日本中央競馬会 (2006年11月15日). 2006年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月12日閲覧。
  3. ^ ヤマニンシュクル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年5月1日閲覧。
  4. ^ 5月20日川崎能力&調教試験 - 南関東4競馬公式サイト内『南関魂 高橋美佳子の南関東競馬ブログ』 2011年6月1日閲覧

外部リンク

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