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ロンドングランプリ

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ロンドングランプリ
開催地 ロンドン
開催時期 7月, 8月
種類 トラック, フィールド
公式サイト London Grand Prix

ロンドングランプリ (London Grand Prix) は、イギリスロンドンで毎年開催される陸上競技大会。2010年以降ダイヤモンドリーグを構成する1大会である。近年の開催時期は7月または8月で、例年2日間にわたって競技が実施される。2012年までクリスタルパレス英語版を会場として行われた。2013年ロンドンオリンピックのアニバーサリーゲームズとして開催され、クイーン・エリザベス・オリンピックパークオリンピック・スタジアムが熱戦の舞台となった。1マイルレースのエムスリー・カー・マイルは1953年創設。日本ではロンドン国際、ダイヤモンドリーグ・ロンドン大会、DLロンドンなどとも表記される。

歴史

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1985年からIAAFグランプリ、2003年からIAAFスーパーグランプリとして開催された。1マイルレースのエムスリー・カー・マイル (Emsley Carr Mile) は別大会だったが2008年から1レースに組み込まれている。2010年のIAAFダイヤモンドリーグ創設と同時に構成する1大会となった。2013年大会は英国大手小売業のセインズブリーズ英語版がパートナー契約を結び、ロンドンオリンピック1周年記念大会としてセインズブリーズアニバーサリーズゲームズ (Sainsbury's Anniversary Games) と銘打って開催された。

過去の大会で男子棒高跳のセルゲイ・ブブカらが世界新記録を樹立した。女子棒高跳のエレーナ・イシンバエワは2004年大会と2005年大会で世界記録を更新、2005年7月22日に女性で史上初めて5m00を成功した[1][2]。また1986年大会男子5000mで瀬古利彦が13分24秒29、1988年大会では米重修一が13分22秒97の日本新記録を樹立した[3]

過去にロータリーウォッチズゲームズ (Rotary Watches International Games, 不詳 - 1979年) 、プジョータルボットゲームズ (Peugeot Talbot Games, 1980年 - 1988年[4]) 、ロイヤルメールパーセルス・ゲームズ (Royal Mail Parcels Games, 1989年 - 1991年[5]) 、IAAFグランプリファイナル (1993年) 、TSBゲームズ・ロンドングランプリ (TSB Games London Grand Prix, 1994年[6]) 、KPゲームズロンドングランプリ (KP Games London Grand Prix, 1995年 - 1996年[7]) 、CGU英国グランプリ (CGU British Grand Prix, 1999年 - 2001年[8][9]) 、ノルウィッチユニオン英国グランプリ (Norwich Union British Grand Prix, 2002年 - 2003年) 、ノルウィッチユニオンロンドングランプリ (Norwich Union London Grand Prix, 2005年 - 2006年) 、ノルウィッチユニオンスーパーグランプリ (Norwich Union Super Grand Prix, 2007年) の名で開催された[10][11]。2008年から英国大手保険会社アビバ がパートナーとなり、2012年までアヴィヴァロンドングランプリ (Aviva London Grand Prix) として行われた[12]

2013年1月24日、同年の大会開催会場をクリスタルパレスからオリンピック・スタジアムへ移転することが発表された。ロンドンオリンピックの実施会場を管理するロンドンレガシーデベロップメントコーポレーション英語版は、オリンピック開催1周年に合わせた陸上競技会開催に関心を示していた[13]。同年はアニバーサリーズゲームズとして3日間の日程で大会が開催された。2014年の開催地は英国陸上競技連盟英語版委員長のエド・ワーナー (Ed Warner) によればクリスタルパレス英語版への回帰が除外され、コモンウェルスゲームズの陸上競技開催会場であるハムデン・パークか、ホース・ガーズ・パレードに一時的な設備を敷設するかが議論されたとされる[14]。2015年はオリンピックスタジアムで開催された。

エムスリー・カー・マイル

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エムスリー・カー・マイルはニュース・オブ・ザ・ワールドの編集者を50年以上務め数々のスポーツ大会を後援したエムスリー・カー英語版卿を記念し、その息子であるウィリアム・カー卿によって1953年に創設された男子1マイルレース。英国で最初に1マイル4分切りが達成されることを願って創設された。1953年のエリザベス2世戴冠式に用いられた聖書と同一の赤いモロッコ革英語版で装丁された本に優勝者のサインと記録を記入する[15][16]。1953年にホワイトシティ・スタジアムで第1回大会が行われ、ゴードン・ピリーが第1回の優勝者に輝いた。しかし史上初の4分切りはこの大会では生まれず、ロジャー・バニスターが1954年にオックスフォードの競技会で達成した。大会はその後も続けて開催された。1956年の大会でデレク・イボットソン英語版が初めて4分切りを達成、後にセバスチャン・コースティーブ・オベットヒシャム・エルゲルージなど多くの優れたランナーたちが優勝した[17]

2013年

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ウサイン・ボルトはロケット型自動車に乗って場内を周回し観客を沸かせた[18]

2013年、大会はロンドンオリンピック1周年記念のセインズブリーズアニバーサリーズゲームズとして行われ、7月26日から28日まで3日間の日程でオリンピック・スタジアムを会場に行われた。26日・27日の両日はダイヤモンドリーグ、28日は障害者陸上競技の各種目が実施された[19]。26日・27日ともに60,000人の観客がスタジアムを訪れた[20][21]。女子100m決勝ではブレッシング・オカグバレが10秒79のアフリカ新記録を樹立して優勝した[22]。その他2013年大会では男子4×100mリレーのレーサーズトラッククラブ (37秒75) 、男子3000mSCのブリミン・キプルト (8分06秒86) 、女子100mのシェリー=アン・フレーザー=プライス (10秒77・予選) 、女子800mのブレンダ・マルティネス (1分58秒19) 、女子砲丸投のバレリー・アダムス (20m90) が大会新記録を樹立した[23]。26日の男子走高跳で優勝を決めたボーダン・ボンダレンコハビエル・ソトマヨル世界記録を更新する2m47に挑戦した[24]。27日に行われた男子棒高跳のルノー・ラビレニは大会新記録となる6m02で優勝を決めた後、セルゲイ・ブブカの世界記録を超える6m16に挑んだ[25]

世界記録

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年月日 選手 種目 記録
1984年7月13日 ソビエト連邦の旗 セルゲイ・ブブカ 棒高跳 5m90
1986年7月11日 ルーマニアの旗 マリチカ・プイカ 2000m 5分28秒69
2004年7月30日 ロシアの旗 エレーナ・イシンバエワ 棒高跳 4m90
2005年7月22日 ロシアの旗 エレーナ・イシンバエワ 棒高跳 5m00
2016年7月22日 アメリカ合衆国の旗 ケンドラ・ハリソン 100mハードル 12秒20
[26]

大会記録

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男子

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種目 記録 選手 国籍 年月日 映像
100m 9.78 (-0.4) タイソン・ゲイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2010年8月13日 [27]
200m 19.47 (+1.6) ノア・ライルズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2023年7月23日
400m 43.74 マシュー・ハドソン・スミス英語版 イギリスの旗 イギリス 2024年7月20日
800m 1:42.05 Emmanuel Kipkurui Korir  ケニア 2018年7月22日
1000m 2:14.51 アブディ・ビレ ソマリアの旗 ソマリア 1989年7月14日 [28]
1マイル 3:45.96 ヒシャム・エルゲルージ モロッコの旗 モロッコ 2000年8月5日 [29]
3000m 7:29.7 ハイレ・ゲブレセラシエ エチオピアの旗 エチオピア 1999年8月7日 [30]
10000m 27:20.38 アロイス・ニジガマ ブルンジの旗 ブルンジ 1995年7月7日 [28]
110mハードル 12.93 (+0.6) アリエス・メリット アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2012年7月13日 [31]
400mハードル 47.13 カールステン・ウォーホーム  ノルウェー 2019年7月20日
3000mSC 8:06.86 ブリミン・キプルト  ケニア 2013年7月27日 [32]
走高跳 2m41 ハビエル・ソトマヨル  キューバ 1994年7月15日 [33]
棒高跳 6m03 ルノー・ラビレニ フランスの旗 フランス 2015年7月25日
走幅跳 8m58 (+0.2) ルヴォ・マニョンガ 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 2018年7月22日
三段跳 17m78 (+0.6) クリスチャン・テイラー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2016年7月22日
砲丸投 22m43 リース・ホッファ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2007年8月3日 [28]
円盤投 67m82 ゲルド・カンテル  エストニア 2010年8月14日 [34]
ハンマー投 85m60 ユーリ・セディフ ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦 1984年7月13日 [28]
やり投 90m81 スティーブ・バックリー イギリスの旗 イギリス 2001年7月22日 [28]
4×100mリレー 37.61 チジンドゥ・ウジャー
ツァーネル・ヒューズ
アダム・ジェミリ
ネサニエル・ミッチェル・ブレーク
イギリスの旗 イギリス 2018年7月22日

女子

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種目 記録 選手 国籍 年月日 映像
100m 10.77 (+0.7) シェリー=アン・フレーザー=プライス ジャマイカの旗 ジャマイカ 2013年7月27日 [35]
200m 22.10 (-0.3) エレイン・トンプソン ジャマイカの旗 ジャマイカ 2015年7月25日 [36]
400m 49.05 サーニャ・リチャーズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2006年7月28日 [37]
800m 1:58.19 ブレンダ・マルティネス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2013年7月26日 [38]
1500m 3:57.49 ローラ・ミュラー ドイツの旗 ドイツ 2016年7月22日
3000m 8:21.64 ソニア・オサリバン アイルランドの旗 アイルランド 1994年7月15日 [39]
5000m 14:33.65 ベルハネ・アデレ
ティルネシュ・ディババ
エチオピアの旗 エチオピア
2002年8月23日
2009年7月25日
[28]
100mハードル 12.20 (+0.3) ケンドラ・ハリソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2016年7月22日
400mハードル 51.30 フェムケ・ボル オランダの旗 オランダ 2024年7月20日
3000mSC 9:10.64 Hiwot Ayalew エチオピアの旗 エチオピア 2014年7月12日 [40]
走高跳 2m05 カイサ・ベリークヴィスト  スウェーデン 2006年7月28日 [28]
棒高跳 5m00 エレーナ・イシンバエワ ロシアの旗 ロシア 2005年7月22日 [41]
走幅跳 7m01 (+0.8) ティアナ・バートレッタ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2017年7月9日
三段跳 15m27 (+1.2) ヤミレ・アルダマ スーダンの旗 スーダン 2003年8月8日 [42]
砲丸投 20m90 バレリー・アダムス ニュージーランドの旗 ニュージーランド 2013年7月27日 [43]
円盤投 69m94 サンドラ・ペルコヴィッチ クロアチアの旗 クロアチア 2016年7月23日
やり投 68m26 バルボラ・シュポタコバ  チェコ 2017年7月9日
4×100mリレー 41.81 イギリスチームA イギリスの旗 イギリス 2016年7月22日

脚注・出典

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  1. ^ Sarah Holt (2005-07-24). Raising the bar BBC SPORT. 2013年9月30日閲覧 イシンバエワは2005年の大会で4m96を成功し世界記録を更新した後、5m00をクリアした。
  2. ^ ISINBAYEVA LEAPS 5M IN LONDON! - FLASH QUOTES IAAF (2005-07-22). 2013年9月30日閲覧
  3. ^ 『日本陸上競技連盟八十年史』 (2005) p.43.
  4. ^ COMPILATION NOTES GBRathletics. Retrieved on 2013-03-08.
  5. ^ Astute Pascoe strikes corporate gold The Herald (1989-07-15). Retrieved on 2013-03-11.
  6. ^ Rowbottom, Mike(1994-07-15). Athletics: Christie and Gunnell turn their attention to the track: British trio are given the 'yellow card' by the IAAF but are free to run in tonight's London Grand Prix at Crystal Palace The Independent. Retrieved on 2013-03-11.
  7. ^ Edwards heads British success The Herald (1995-07-08). Retrieved on 2013-03-11.
  8. ^ Turnbull, Simon (1999-07-18). Athletics: Palace doubt for mile master The Independent. Retrieved on 2013-03-11.
  9. ^ IAAF News - No 44 IAAF (2000-04). Retrieved on 2013-03-11.
  10. ^ Norwich Union London Grand Prix Euromeetings.org Retrieved on 2013-03-08.
  11. ^ Thomas S. Hurst. Los Grandes Atletas Europeos "Great European Athletes" RFEA. Retrieved on 2013-03-11.
  12. ^ Simon Hart (2013-04-15). Sainsbury's announced as sponsor of Anniversary Games at Olympic Stadium after agreeing deal with UK Athletics Telegraph. 2013年9月30日閲覧
  13. ^ Olympic Stadium to host Diamond League meeting”. BBC News. 7 February 2013閲覧。
  14. ^ Simon Hart (2013-07-28). Athletics could return to the Olympic Stadium in 2015 due to a gap in its rebuilding schedule Telegraph. 2013年9月25日閲覧
  15. ^ Simon Turnbull (2013-07-28). Young British milers start to build on the Olympic legacy Independent. 2013年9月25日閲覧
  16. ^ Duncan Mackay (2003-08-07). Miling milestone brings out the stars Guardian. 2013年9月30日閲覧
  17. ^ Powell, David (2003-08-07). Emsley Carr Mile stands test of time. The Times. Retrieved on 2009-07-31.
  18. ^ Owen Gibson (2013-07-26). Anniversary Games: Memories flood back on return to Olympic Stadium Guardian. 2013年10月1日閲覧
  19. ^ 28 July Draft Timetable British Athletics. 2013年9月25日閲覧
  20. ^ Aimee Lewis (2013-07-26). Usain Bolt wins at Anniversary Games at Olympic Stadium BBC Sport. 2013年9月25日閲覧
  21. ^ Aimee Lewis (2013-07-27). Anniversary Games: Christine Ohuruogu storms to 400m victory BBC Sport. 2013年9月25日閲覧
  22. ^ Anniversary Games: Blessing Okagbare beats Fraser-Pryce BBC Sport (2013-07-27). 2013年9月25日閲覧
  23. ^ IAAF DIAMOND LEAGUE 2013 London (GBR) Result Diamond League London. 2013年9月25日閲覧
  24. ^ Bondarenko aims for the world record as Hejnova sparkles again Europian Athletics (2013-07-27). 2013年9月25日閲覧
  25. ^ Matthew Brown (2013-07-27). LAVILLENIE FLIES INTO THE SKY IN LONDON WITH 6.02M LEAP – IAAF DIAMOND LEAGUE IAAF. 2013年9月25日閲覧
  26. ^ WORLD RECORDS SET IN BRITAIN GBR Athletics. 2013年9月30日閲覧
  27. ^ Results 100mA (men) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  28. ^ a b c d e f g SAMSUNG DIAMOND LEAGUE MEETINGS 2012 IAAF. 2013年9月30日閲覧
  29. ^ Results Emsley Carr Mile Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  30. ^ Results 3000m (men) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  31. ^ 110 Metres Hurdles Results”. IAAF (13 July 2012). 15 July 2012閲覧。
  32. ^ 3000 m steeplechase Men: Results” (PDF). Samsung Diamond League. Omega Timing (27 July 2013). 27 July 2013閲覧。
  33. ^ Results High Jump (men) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  34. ^ Results Discus Throw (men) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  35. ^ 100 m Women Heat 1 Results” (PDF). Samsung Diamond League. Omega Timing (27 July 2013). 27 July 2013閲覧。
  36. ^ Results 200m (women) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  37. ^ Results 400m (women) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  38. ^ 800 m Women: Results” (PDF). Samsung Diamond League. Omega Timing (2013年7月26日). 2013年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月26日閲覧。
  39. ^ Results 3000m (women) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  40. ^ Matthew Brown (12 July 2014). “Rudisha delivers in Glasgow, Ayalew leads the world over the barriers - IAAF Diamond Leaguee”. IAAF. http://www.iaaf.org/news/report/rudisha-ayalew-glasgow-iaaf-diamond-league 13 July 2014閲覧。 
  41. ^ Results Pole Vault (women) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  42. ^ Results Triple Jump (women) Diamond League London. 2013年9月30日閲覧
  43. ^ Shot put Women: Results” (PDF). Samsung Diamond League. Omega Timing (27 July 2013). 27 July 2013閲覧。

外部リンク

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