嘉門安雄
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人物情報 | |
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生誕 |
1913年12月1日 日本 石川県 |
死没 |
2007年1月5日 (93歳没) 日本 東京都 |
出身校 | 東京帝国大学 |
学問 | |
研究分野 | 美術(西洋美術史) |
研究機関 | 国立西洋美術館、ブリヂストン美術館 |
嘉門 安雄(かもん やすお、1913年12月1日 - 2007年1月5日)は、日本の西洋美術研究者、美術評論家。ブリヂストン美術館館長、東京都現代美術館長、全国美術館会議議長を務めた。
略歴
[編集]1913年、石川県生まれ[1]。1937年、東京帝国大学文学部美術史学科を卒業。西洋美術史を専攻し、児島喜久雄の助手を務めた。
1947年より東京国立博物館で勤務。表慶館で開催されたマチス展、ブラック展、ルオー展などを担当した。1959年に国立西洋美術館が開館したことに伴い、異動。事業課長としてコレクションの収集、各種の展覧会開催に関わった。1964年には、第32回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展のコミッショナーを務めた[2]。一方で1956年からブリヂストン美術館の運営委員を務めており、1966年からはブリヂストン美術館に勤務。1976年から1995年まで館長を務めた。東京都現代美術館の設立準備のための諮問委員会委員となり、同館が設立されると1994年から2000年まで東京都現代美術館館長を務めた。退任後の2000年4月より同館名誉館長。
また、団体では全国美術館会議議長、第5代会長も務めた[3]。2007年、肺炎のため死去[4]。
受賞
[編集]- 1989年:東京都文化賞受賞。
著作
[編集]- 著書
- 『ナチスの美術機構』(アルス、ナチス叢書) 1941
- 『レムブラント』(侑秀書房) 1947
- 『西洋の名画』(筑摩書房、中学生全集) 1950
- 『世界美術物語』(偕成社、図説文庫) 1955
- 『北欧の美神』(角川新書) 1959
- 『美術を見る眼』(日本経済新聞社、日経新書)1964
- 『ゴッホ 炎の人、太陽の画家』(旺文社文庫) 1967
- 『ヴィーナスの汗 外国美術展の舞台裏』(文藝春秋) 1968
- 『レンブラント』(中央公論美術出版) 1968
- 『安井曽太郎』(日本経済新聞社) 1979
- 『巨匠の横顔 モネからピカソ』(日本経済新聞社) 1981
- 『ゴッホの生涯』(美術公論社) 1982、のち学陽書房人物文庫
- 『北方の画家 大地の祈り』(美術公論社) 1982
- 『ゴッホとロートレック』(朝日選書) 1986.5
- 共編著
- 『マネ』(石井柏亭共著、鶴亀屋) 1942
- 『美術カード』全12(奥平英雄, 松下隆章共編、美術出版社) 1952 - 1953
- 『絵の歴史 西洋 1 太古 - ルネサンス』(美術出版社) 1952
- 『レンブラント』(講談社版アート・ブックス) 1955
- 『レオナルド』(講談社版アート・ブックス) 1955
- 『リューベンス』(講談社版アート・ブックス) 1955
- 『絵画の見方』(河出新書) 1955
- 『北方ルネッサンス』<原色版美術ライブラリー9>(みすず書房) 1956
- 『北方バロック』<原色版美術ライブラリー10>(みすず書房) 1956
- 『西洋美術史要説』(吉川弘文館) 1958
- 『西洋美術史』(美術出版社) 1961
- 『オランダ・フランドル美術』<世界美術大系19>(講談社) 1962
- 『岸田劉生』<講談社版日本近代絵画全集5>(講談社)1962
- 『安井曽太郎』<講談社版日本近代絵画全集6>(講談社) 1962
- 『世界の美術』全9巻(河北倫明・町田甲一共編、講談社) 1963 - 1965
- 『世界美術全集33 西洋9(近世第1)』(角川書店) 1963
- 『美術と音楽』(野呂信次郎共編、講談社、少年少女学習百科全集7) 1963
- 『ロートレック / ムンク』(学習研究社、世界の名画7) 1965
- 『ルーヴル美術館』(集英社、カラーコンパクト) 1965
- 『パリ国立近代美術館』(ベルナール・ドリヴァル共編著、講談社、世界の美術館24) 1966
- 『ダ・ヴィンチ / ラファエロ』<世界美術全集1>(河出書房新社) 1967
- 『ロンドン国立絵画館』<世界の美術館17>(講談社) 1969
- 『ペーター・パウル・ルーベンス』<ファブリ世界名画集13>(平凡社) 1969
- 『ロマンティスムの時代』<大系世界の美術18 近代美術1>(学習研究社) 1971
- 『モディリアーニ / ユトリロ』<現代世界美術全集16>(集英社) 1971
- 『青木繁 / 藤島武二』<現代日本美術全集7>(河北倫明共編, 集英社) 1972
- 『北方ルネサンス』<大系世界の美術15 ルネサンス美術3>(学習研究社) 1973
- 『ムリリョ』<ファブリ世界名画集81>(平凡社) 1973
- 『レンブラント』<新潮美術文庫9>(新潮社) 1974
- 『レンブラント』<リッツォーリ版世界美術全集10>(集英社) 1974
- 『ゴッホ』<リッツォーリ版世界美術全集19-20>(集英社) 1974
- 『ピカソ』<リッツォーリ版世界美術全集23>(集英社) 1974
- 『ルーベンス』<世界美術全集12>(集英社) 1975
- 『ヴァン・ゴッホ』(研秀出版、ファブリ研秀世界美術全集14) 1975
- 『レンブラントの素描』(岩崎美術社、双書版画と素描) 1975
- 『ラファエルロ』(座右宝刊行会編、集英社、世界美術全集7) 1976
- 『巨匠の名画』1 - 9(学習研究社) 1976 - 1977
- 『モロー / ルドン / ムンク / アンソール / キルヒナー』<ファブリ研秀世界美術全集16>(研秀出版) 1976
- 『ミケランジェロ ヴァティカン宮殿壁画』(講談社) 1981
- 翻訳
- 『チチヱローネ 古代篇』<ブルクハルト著作集1>(ブルクハルト著, 筑摩書房) 1948
- 『ポール・ゴーガン』(ロバート・ゴールドウォーター著, 美術出版社) 1961
- 『ファン・ゴッホ』(R・J・M・フィルポット著, 島田紀夫共訳, 西村書店) 1989
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 『日本美術年鑑』平成20年版, 375-376頁[1]
- 美術人名事典