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地獄のロックファイアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『地獄のロックファイアー』
キッススタジオ・アルバム
リリース
録音 スター・シアター(ニューヨーク
ジャンル ハードロックショック・ロック英語版
時間
レーベル カサブランカ
プロデュース エディ・クレイマー
専門評論家によるレビュー
キッス アルバム 年表
地獄の軍団
(1976)
地獄のロックファイアー
(1976)
ラヴ・ガン
(1977)
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地獄のロックファイアー』(Rock and Roll Over)は1976年キッスが発売した5枚目のスタジオ・アルバムである。

ボブ・エズリンがプロデュースを担当した前作『地獄の軍団』で新境地を開拓したキッスが、初期の3作品に通じるワイルドなロックンロールの原点に立ち返って制作した作品。出世作となった1975年の2枚組ライヴ盤『地獄の狂獣 キッス・ライヴ』を手がけたエディ・クレイマーを再度起用し、レコーディングは1976年9月、通常のスタジオではなくニューヨークの劇場スター・シアターを借り切って行われた。今作では(前作でのニューヨーク・フィルハーモニックのような)外部ミュージシャンは一切起用せず、メンバー4人のみですべてのレコーディングを行った。ビルボード・アルバム・チャート11位を記録。ダブル・プラチナ・ディスクを獲得した。

1977年のライヴ・アルバム第2弾『アライヴ2』に、本作収録曲10曲の半分に当たる5曲のライヴ・バージョンがピックアップされるなど、第1期メーク時代の代表曲を多く含む。また前作『地獄の軍団』からシングルカットされて大ヒットした「ベス」に続き、アコースティック・ギターによるバラード「ハード・ラック・ウーマン」でピーター・クリスがリードヴォーカルをとり、こちらもシングル・ヒットした。

翌1977年3月には待望の初来日公演が実現する。

オリジナルLPには、アルバムジャケットのイラストをそのまま使用したステッカーが付属していた。

収録曲

[編集]
  1. いかすぜあの娘 - I Want You [3:04] 作詞/作曲:ポール・スタンレー
    静かで優しげなポールの弾き語りから激しく転調する。リードヴォーカルはポール。
    最初のギターソロはポール、二回目のギターソロはエースが演奏している。
  2. 燃える欲望 - Take Me [2:56] 作詞/作曲:ポール・スタンレー、ショーン・デラニー
    アライヴ2の選曲からは外れたが、1996年に発表されたライヴ・テイク集"You Wanted the Best You Got the Best"に、ライヴ・バージョンが収録された。リードヴォーカルはポール。
  3. 悪魔のドクター・ラヴ - Calling Dr. Love [3:44] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ
    アライヴ2にピックアップされたヘヴィ・ロックンロール。リードヴォーカルはジーン。ヘヴィメタル期、再結成メーク期を通じてライヴで演奏された、「雷神」とならぶジーンの代名詞。
  4. 熱きレディズ・ルーム - Ladies Room [3:27] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ
    こちらもアライヴ2にピックアップされた。リードヴォーカルはジーン。
  5. 激烈!ベイビー・ドライヴァー - Baby Driver [3:40] 作詞/作曲:ピーター・クリス、スタン・ペンリッジ
    ピーター・クリスがリード・ヴォーカルをとったロック・ナンバー。
    弱起から始まるのが特徴。
  6. 愛の絶叫 - Love 'Em and Leave 'Em [3:46] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ
    リードヴォーカルはジーン。
  7. 情炎!ミスター・スピード - Mr. Speed [3:18] 作詞/作曲:ポール・スタンレー、ショーン・デラニー
    リードヴォーカルはポール。
  8. 悪夢の出来事 - See You in Your Dreams [2:34] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ
    後にメンバー4人が同時にソロ・アルバムを発表した際、ジーンが自分のアルバムでこの曲をセルフカヴァーした。
  9. ハード・ラック・ウーマン - Hard Luck Woman [3:34] 作詞/作曲:ポール・スタンレー
    ポールがロッド・スチュワートに歌ってもらおうと作った曲。リード・ヴォーカルはピーター。シングル・カットされ全米15位まで上昇。
  10. 果てしなきロック・ファイヤー - Makin' Love [3:01] 作詞/作曲:ポール・スタンレー、ショーン・デラニー
    アライヴ2にピックアップされた。リードヴォーカルはポール。