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大邱級フリゲート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大邱級フリゲート
基本情報
艦種 フリゲート (FFG)
運用者  大韓民国海軍
建造期間 2016年 - 建造中
就役期間 2018年 - 現在
計画数 8隻
建造数 8隻
前級 仁川級
次級 忠南級
要目
軽荷排水量 2,800 t
満載排水量 3,650 t[1]
全長 122.1 m[1]
最大幅 14.2 m[1]
吃水 4 m
機関方式 CODLOG方式
主機
推進器 可変ピッチ・プロペラ×2軸
出力 48,275馬力[1]
最大速力 30ノット
航続距離 4,500海里
乗員 140名
兵装
搭載機 AW159哨戒ヘリコプター×1機
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大邱級フリゲート(テグきゅうフリゲート、: Daegu-class frigate)は大韓民国海軍フリゲートの艦級。仁川級の改良艦型であり、沿岸防衛の中核戦力となる新型フリゲート(FFX)計画のバッチ2型として9隻の建造が予定されている。建造費は3,200億ウォン[2]

設計

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1998年11月、韓国海軍は次期護衛艦事業(Frigate eXperimental, FFX)計画を発足させて、まず第1バッチとして2,300トン級フリゲート(仁川級)6隻が2012年から2016年にかけて順次に就役した[3]。これに続く第2バッチとして建造されたのが本級である[3]

本級では仁川級より全長を約8メートル延長し、排水量は2,800トンとなった[3]ステルス性への配慮が強化されているが、乾舷が低い主船体は踏襲されている[1]。推進機関については、韓国初の国産大型水上戦闘艦である蔚山級フリゲート以降、MTU 956ディーゼルエンジンゼネラル・エレクトリック LM2500ガスタービンエンジンによるCODOG方式を連綿と踏襲してきたのに対し、本級では初めて電気推進を導入したハイブリッド式システム(CODLOG)を採用した[3][4]

国産の個艦防空ミサイル(K-SAAM)およびK-ASROC対潜ミサイルのためのVLSが装備されるなど、戦闘能力も強化されている[3]。またVLSには国産の巡航ミサイルの搭載も見込まれている[1]

同型艦

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一覧表

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艦名は、大韓民国の地方行政区画から採られている。

# 艦名 建造 進水 就役
FFG-818 大邱(テグ)
ROKS Daegu
大宇造船海洋 2016年
6月2日[5]
2018年
3月6日[6]
FFG-819 慶南(キョンナム)
ROKS Gyeongnam
2019年
6月21日
2021年
1月4日
FFG-821 ソウル
ROKS Seoul
現代重工業
蔚山
2019年
11月11日[7]
2021年
7月
FFG-822 東海(トンヘ)
ROKS Donghae
2020年
4月29日
2021年
11月10日
FFG-823 大田(テジョン)
ROKS Daejeon
大宇造船海洋 2021年
5月3日[8]
2023年
2月27日
FFG-825 浦項(ポハン)
ROKS Pohang
2021年
9月8日
2023年
FFG-826 天安(チョナン)
ROKS Cheonan
現代重工業
蔚山
2021年
11月9日
2023年
5月19日
FFG-827 春川(チュンチョン)
ROKS Chuncheon
2022年
3月22日
2023年
10月26日

運用史

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ネームシップの大邱は2019年1月から4月末時点まで推進器の故障によりドックに係留中である。スクリューが海底や海中物体に接触して破損した運用上の故障であったのか、設計や建造の問題を原因とする故障であったのか確認中である[2]

2021年9月。同級の複数の艦で推進軸とベアリングが干渉、破損しオイル漏れを起こす欠陥があることが公表される。破損した部品を新しいものと入れ替えても最大速度を出せない状態であり、設計上の問題である可能性が指摘されている[9][10]。同年12月には一番艦の大邱で再び推進系統の振動現象が発生、母港に帰還する出来事があった[11]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f 井上 2021, p. 127.
  2. ^ a b [단독 해군 신형 호위함 석 달째 고장..자체 책임 '나 몰라라'] KBS 2019年4月29日
  3. ^ a b c d e 윤 2019.
  4. ^ ソナーなし、エンジン不調…問題山積の韓国製兵器システム”. 朝鮮日報 (2019年5月6日). 2019年5月8日閲覧。
  5. ^ “韓国最新のフリゲート艦が進水”. 中国網. (2016年6月6日). http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2016-06/06/content_38612288.htm 
  6. ^ “対潜能力に優れた韓国の次期護衛艦「大邱」、就役式を無事終了”. 中央日報. (2018年3月7日). https://japanese.joins.com/JArticle/239286 
  7. ^ HHI launches Daegu-class frigate for RoK Navy”. janes.com (2019年11月11日). 2024年10月14日閲覧。
  8. ^ 韓国海軍 新型護衛艦を進水=対潜水艦作戦能力を強化”. 聯合ニュース (2021年5月3日). 2021年5月3日閲覧。
  9. ^ 기자, 김태훈. “[단독 기름 새는 신형 호위함…"정상 속도 못 내"]” (朝鮮語). news.naver.com. 2021年9月24日閲覧。
  10. ^ 韓国メディア「油漏れする新型護衛艦 ... "正常速度が出せない"」韓国の反応”. パンコリ. 2021年9月24日閲覧。
  11. ^ 今年初めに故障したフリゲート艦「大邱」、修理完了から1カ月でまた故障”. 朝鮮日報オンライン (2021年12月20日). 2022年1月24日閲覧。

参考文献

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  • 井上孝司「世界の大型水上戦闘艦」『世界の艦船』第946号、海人社、21-175頁、2021年4月。 NAID 40022516372 
  • 윤, 병노 (2019年8月18日). “대한민국 군함 이야기 <55> 인천급 호위함(FFG) [大韓民国軍艦物語 <55> 仁川級フリゲート]” (朝鮮語). 国防日報 (国防広報院). https://kookbang.dema.mil.kr/newsWeb/20190819/2/BBSMSTR_000000010206/view.do 

外部リンク

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