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安芸路ライナー

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安芸路ライナー
快速「安芸路ライナー」に運用される227系 (2018年11月 呉駅)
快速「安芸路ライナー」に運用される227系
(2018年11月 呉駅
概要
日本の旗 日本
種類 快速列車
現況 運転中
地域 広島県山口県[注 1]
運行開始 1999年2月7日(愛称無しでの設定は1996年3月16日
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点 広島駅
終点 広駅
営業距離 33.2 km (20.6 mi)(広島 - 広間)
使用路線 JR西日本:山陽本線呉線
車内サービス
クラス 普通車
座席 普通車自由席
技術
車両 227系電車
下関総合車両所広島支所
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V
最高速度 110 km/h
ルート番号 G(広島 - 海田市間)
Y(海田市 - 広間)
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安芸路ライナー(あきじらいなー)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が山陽本線および呉線で運行する快速列車である。列車名を称するのは広島駅 - 広駅間であり、それ以外の区間に直通する場合は列車名のない普通列車となる。

本記事では、同区間で朝の広島方面のみ運行される通勤ライナー(つうきんらいなー)や、かつて呉線で運行された列車名のない快速列車についても述べる。

概要

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呉線の快速列車は、電化が完成した直後の1970年10月1日ダイヤ改正から運転されていた[1]が、シティ電車の導入で普通列車が増発され、1985年3月14日ダイヤ改正で一旦全廃された[2]。(詳細は呉線#歴史を参照)

国鉄分割民営化後もしばらくの間、普通列車のみの運転であったが、1996年3月16日ダイヤ改正で快速列車が復活した[3]

当初は単に「快速」として案内されていたが、一般公募で決定された「安芸路ライナー」という愛称を1999年2月7日ダイヤ改正から使用開始した。ただし、広島支社発行の時刻表に愛称が掲載される程度であった。後に愛称から列車名に変更され、全国版の時刻表に記載されるようになった[注 2]2004年10月15日ダイヤ改正で日中の列車の停車駅が追加されたことに伴い、朝夕の列車は「通勤ライナー」となった。その後「通勤ライナー」から「安芸路ライナー」への変更が進み、2017年3月4日ダイヤ改正で「通勤ライナー」は朝の広島方面のみの運行となった。

快速運転区間は広島駅 - 呉駅のみで、呉駅 - 広駅間では各駅に停車する。「安芸路ライナー」のすべての列車、「通勤ライナー」の一部の列車は広島駅・広駅で列車名のない普通列車に変更し、最長で糸崎駅南岩国駅梅林駅まで直通する(「通勤ライナー」は一部広島駅から「シティライナー」に列車名を変更する)。

日中に227系3両で運転される列車はワンマン運転を行うが、車内に料金収受設備は無い、いわゆる都市型ワンマン列車である。一方、夕方・夜に運転される列車は、編成両数に係わらず全列車に車掌が乗務する。また、山陽本線可部線に直通する電車や、それらを始発とした電車にも、車掌が乗務する。

行き違い列車を待ち合わせるため、運転停車を行う列車がある。また、快速運転区間において途中先行する普通列車を追い越さない(広駅行きの一部は呉駅で先行の普通列車を追い越す)。このため、広島駅 - 呉駅間の「安芸路ライナー」と普通列車の所要時間の差は10分程度である。「通勤ライナー」の所要時間は、「安芸路ライナー」よりも数分短い。

全区間で、高速路線バスクレアラインと競合する。

使用車両

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  • 227系3両ならびに2両×2編成の4両

過去に使用された車両(2019年3月まで)

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  • 103系3両ならびに4両編成(4両は2011年まで)
  • 113系4両編成
  • 115系4両編成
  • 105系2両ならびに4両編成(定期運用は無し、代走時のみ2両及び2両編成×2編成で運転することがあった)

運行時間・本数

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日中は30分間隔、夕方は平日に下りが1本、土休日に下りが60分間隔、上りが30分~40分間隔で運行され、広島駅 - 呉駅を最速30分で結ぶ。

停車駅

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安芸路ライナー

広島駅 - 海田市駅 - 矢野駅 - 坂駅 - 吉浦駅 - 呉駅 - 安芸阿賀駅 - 新広駅 - 広駅

通勤ライナー

広島駅 - 矢野駅 - 呉駅 - 安芸阿賀駅 - 新広駅 - 広駅

停車駅の変遷(国鉄分割民営化後)
●:停車、▲安芸路ライナーのみ停車、―:通過、/:未開業
  広島 天神川 向洋 海田市 矢野 水尻 小屋浦 呉ポートピア 天応 かるが浜 吉浦 川原石 安芸阿賀 新広 備考
1996年3月16日 運行開始。
1999年2月7日 新規開業の水尻駅・かるが浜駅は通過。
2002年3月23日 新規開業の新広駅を停車駅に追加。
2004年3月13日 新規開業の天神川駅は通過。
2004年10月16日 安芸路ライナーの停車駅に天神川駅・矢野駅・坂駅を追加。
2005年10月1日 通勤ライナーの停車駅に矢野駅を追加。
2012年3月17日 安芸路ライナーの停車駅から天神川駅を除外、海田市駅・吉浦駅を追加。

沿革

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  • 1970年昭和45年)10月1日:ダイヤ改正により、広駅 - 広島駅間が快速となる列車運転開始。停車駅は、広駅・呉駅・海田市駅・広島駅[1]
  • 1972年(昭和47年)3月15日ダイヤ改正により、糸崎駅 - 呉駅間が快速となる列車運転開始。停車駅は、糸崎駅・三原駅・忠海駅・竹原駅・安芸津駅・安浦駅・安芸川尻駅・仁方駅・広駅・呉駅[注 3]。また、広駅 - 広島駅間快速の列車は呉駅 - 広島駅間快速に変更[6]
  • 1978年(昭和53年)10月2日ゴーサントオのダイヤ改正。快速の停車駅に安芸幸崎駅・安芸阿賀駅を追加[7]
  • 1980年(昭和55年)10月1日:ダイヤ改正により、快速の停車駅に向洋駅を追加。糸崎駅 - 呉駅間快速の列車は廃止[8]
  • 1984年(昭和59年)2月1日ダイヤ改正により、快速列車が削減される[9]
  • 1985年(昭和60年)3月14日ダイヤ改正により、呉駅 - 広島駅間の快速が全廃される[2]
  • 1996年平成8年)3月16日:ダイヤ改正により、11年ぶりに快速が復活。呉駅 - 広島駅間ノンストップ。10時台から17時台(広島駅発着基準)の毎時1本運転[3]
  • 1999年(平成11年)2月7日:ダイヤ改正により、「安芸路ライナー」の愛称を使用開始。朝ラッシュ時下り4本、夕ラッシュ時上り3本を新設し、ラッシュ時にも運転を開始[4]
  • 2002年(平成14年)3月23日:ダイヤ改正により、103系4両編成のうちサハを抜いた3両編成3編成を使用したワンマン運転を開始[10]。同日開業した新広駅に新規停車[11]
  • 2003年(平成17年)10月1日:ダイヤ改正により、9時台と20時台に上り列車を計3本増発[12]
  • 2004年(平成16年)10月16日:ダイヤ改正により、日中の快速のみ天神川駅・矢野駅・坂駅に新規停車となり、毎時2本運転となる。また、一部列車の4両編成ツーマン運転が復活。なお、引き続き呉駅 - 広島駅間ノンストップ運転をする朝夕ラッシュ時の快速は、「通勤ライナー」に愛称を変更[13][14]
  • 2005年(平成17年)10月1日:ダイヤ改正により、通勤ライナーの停車駅に矢野駅を追加。
  • 2010年(平成22年)3月13日:ダイヤ改正により、上下各2本が減便され一部時間帯が毎時1本運転となる[15][16]
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、安芸路ライナーは海田市駅・吉浦駅に新規停車となり、天神川駅は通過駅に戻る。2年ぶりに完全毎時2本運転に戻る[17][18]
  • 2015年(平成27年)3月14日:ダイヤ改正により、227系による運転が開始され、103系による運転は終了となる[19]
  • 2016年(平成28年)3月26日:ダイヤ改正により、土休日の「通勤ライナー」を、午前中の下りを除いて「安芸路ライナー」に変更し、運行時間帯を夜まで拡大[20]
  • 2017年(平成29年)3月4日:ダイヤ改正により、平日夕方上りの「通勤ライナー」と一部の普通列車を「安芸路ライナー」に変更して増発し、運行時間帯を21時台まで拡大。平日・土休日ともに9時以降の快速列車は「安芸路ライナー」に統一[21]
  • 2018年(平成30年)
    • 7月6日平成30年7月豪雨災害により呉線が全線不通となり、運休となる[22]
    • 9月9日:広駅 - 坂駅間の復旧に伴い、本数を減らして運転再開。日中は10時以降上下とも60分間隔で、夕方は上りのみ30分-40分間隔で運転[23][24]
  • 2019年(平成31年)3月16日:ダイヤ改正を実施。平日と土休日のダイヤが統一され、正式に土休日も下り9時台・17時台・18時台(広駅基準)の運転が廃止され、上り21時台(広島駅基準)に増発[25][26]
  • 2020年令和2年)3月14日:ダイヤ改正を実施。再度平日と土休日のダイヤが分離され、土休日は下り9時台・17時台・18時台(広駅基準)の運転が再開され、上り21時台(広島駅基準)は廃止。豪雨災害前の運行形態に戻る[27]

脚注

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注釈

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  1. ^ 山口県内は普通列車として運行。
  2. ^ 愛称が使用開始された1999年発行の時刻表には掲載されていない[4]が、2001年発行の時刻表には掲載されている[5]
  3. ^ 呉駅以西を普通列車として運転する殆どの列車が川原石駅を通過しており、事実上糸崎駅 - 吉浦駅間の快速運転となっていた。

出典

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  1. ^ a b 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1970年10月号、p136-137
  2. ^ a b 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1985年3月号、p188-189
  3. ^ a b 『JR時刻表』1996年3月号、p350-351
  4. ^ a b 『JR時刻表』1999年2月号、JRニュース㊺-㊼。『JTB時刻表』1999年2月号、p338-340。ほか
  5. ^ 『JR時刻表』2001年3月号、p380-382
  6. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1972年3月号、p147-148
  7. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1978年10月号、p148-149
  8. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1980年10月号、p160-161
  9. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1984年3月号、p178-179
  10. ^ 「RAILWAY TOPICS」『鉄道ジャーナル』第36巻第4号、鉄道ジャーナル社、2002年4月1日、96頁。 
  11. ^ 『JR時刻表』2002年4月号、p386-389
  12. ^ 『JR時刻表』2003年10月号、p386-389
  13. ^ 平成16年秋のダイヤ改正』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2004年7月23日。オリジナルの2004年11月4日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20041104064609/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/040723a_hiroshima.pdf 
  14. ^ 『JR時刻表』2004年10月号、p390-392
  15. ^ 平成22年春ダイヤ改正について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2009年12月18日。オリジナルの2010年3月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20100305183410/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20091218_kaisei_hiroshima.pdf 
  16. ^ 『JR時刻表』2010年3月号、p390-392
  17. ^ 平成24年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2011年12月16日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/20111216_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  18. ^ 『JR時刻表』2012年3月号、p392-394
  19. ^ 平成27年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2014年12月19日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/141219_00_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  20. ^ 平成28年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2015年12月18日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/151218_06_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  21. ^ 平成29年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2016年12月16日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  22. ^ 平成30年台風第7号及び前線等による被害状況等について(第7報)” (PDF). 国土交通省 (2018年7月7日). 2018年12月2日閲覧。
  23. ^ 9月9日以降の広島地区の運転状況について(呉線)”. JR西日本 (2018年9月4日). 2018年9月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月2日閲覧。
  24. ^ 『JR時刻表』2019年2月号、p380-384
  25. ^ 2019年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2018年12月14日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/181214_00_hiroshima.pdf2019年3月31日閲覧 
  26. ^ 『JR時刻表』2019年3月号、p380-384
  27. ^ 『JR時刻表』2020年3月号、p382-386

関連項目

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