小中千昭
こなか ちあき 小中 千昭 | |
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生年月日 | 1961年4月4日(63歳) |
出生地 | 日本・東京都 |
民族 | 日本人 |
ジャンル | 脚本家 |
活動期間 | 1988年 - |
主な作品 | |
特撮 『ウルトラマンティガ』 『ウルトラマンガイア』 ドラマ 『エコエコアザラク 〜眼〜』 アニメ 『魔法使いTai!』 『ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー』 『serial experiments lain』 『デビルマンレディー』 『THE ビッグオー』シリーズ 『デジモンテイマーズ』 『怪 〜ayakashi〜』 『神霊狩/GHOST HOUND』 |
小中 千昭(こなか ちあき、男性、1961年4月4日 - )は、脚本家、小説家。東京都生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒業。映画美学校脚本コース講師[1]。
人物
[編集]代表作に、実弟のSF映画監督・小中和哉との映画『くまちゃん』(音楽も担当)、特撮『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンガイア』、アニメ『serial experiments lain』『神霊狩/GHOST HOUND』などがある。アニメ『ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー』では全エピソードの脚本を執筆している。
初期は主にホラー作品の脚本を執筆。『邪願霊』『ほんとにあった怖い話』などのオリジナルビデオ作品で、のちに映画監督の中田秀夫や黒沢清、脚本家・高橋洋らが展開していく「ジャパニーズ・ホラー映画」に大きな影響を与えた。その表現方法は「小中理論」と呼ばれ、著書『ホラー映画の魅力』(岩波書店)の中で詳細に語られている。
1996年のOVA版『魔法使いTai!』を皮切りにアニメ作品も多く担当するようになる。
『インスマスを覆う影』、『ウルトラマンティガ』、『アミテージ・ザ・サード』、『デジモンアドベンチャー02』、『THE ビッグオー』、『GR-GIANT ROBO-』等、担当作品にはクトゥルフ神話を絡めたものが多い。また『デビルマンレディー』『怪 〜ayakashi〜』等、アニメにおいてもホラー的要素の強い作品を多く手掛けている。「ウルトラシリーズ」では、主人公が女の悪役に蹂躙される描写も多い。
シリーズ構成を担当する際は、帰納法型(予め最終回の展開を決めた上で、伏線を張る手法)の物語展開はやらないことを明言している[2]。
Macintoshの愛用者としても有名。ドール・メイカーや、「#3b3オーケストラ」のベーシストとしても活動。
2017年10月には『デジモンテイマーズ』Blu-rayボックスの発売を記念し、登場人物の一人である山木満雄名義でTwitterアカウントを開設[3]。
発言
[編集]- 脚本家の為すべき事として、其々の考えから簡単には行かないと断った上で、「視聴者に良いものを見せるため、監督を始め、現場やキャストたちの思いを、ある意味で捻じ伏せる必要がある」と語っている[2]。
- シリーズ構成については、「皆の非難を一身に浴びる役です」と断言し、「(脚本家)皆で楽しく出来るようにしなくちゃいけないのが一番苦労する」と発言している[2]。
主な作品
[編集]オリジナルビデオ
[編集]- 邪願霊(1988年) - 構成・音楽
- 地球防衛少女イコちゃん3 大江戸大作戦(1990年)
- ウルトラマンG(1990年) - 原案・脚本。ビデオソフト『ウルトラマンG交響組曲』の映像も担当。
- ヘイ!オイラーズ -甦るスカイライン神話-(1991年) - 横山雅志と共同脚本
- ドラッグレス(1991年)
- ほんとにあった怖い話(1991年)
- 戦慄のムー体験(1994年)
- 毒婦 プワゾン・ボディ(1995年)
- スキャンドール(1996年)
- 魔法使いTai!(1996年)
- 悪霊怪談 呪われた美女たち(1996年)
- ウルトラマンガイア ガイアよ再び(2001年)
- ふたりエッチ(2002年)
- PARASITE DOLLS(2003年)
映画
[編集]- TARO! TOKYO魔界大戦(1991年)
- 死霊の罠2/ヒデキ(1992年)
- くまちゃん(1993年)
- ドライビング・ハイ!(1993年)
- DOOR III(1996年)
- THE DEFENDER(1997年) - 原案・脚本
- ガラスの脳(2000年)
- 蛇女(2000年) - 原案・脚本
- Malice@Doll(2001年)
- 稀人(2004年) - 原案・脚本
- 楳図かずお恐怖劇場 「まだらの少女」(2005年)
- 楳図かずお 恐怖劇場「DEATH MAKE」(2005年)
- ミラーマンREFLEX(2006年)
- キノの旅(2007年)
- 師匠シリーズ(2016年)
- VAMP(2019年) - 原作・脚本
テレビドラマ
[編集]- 世にも奇妙な物語「屋上風景」(1990年)
- B級ホラー WARASHI!(1991年)
- ギミア・ぶれいく「インスマスを覆う影」(1992年)
- 学校の怪談(1994年)
- 乱歩〜妖しき女たち〜(1994年)
- Alice 6(アリス・シックス)(1995年)
- 学校の怪談R(1996年)
- ウルトラシリーズ
- ウルトラマンティガ(1996年) - メインライター[4][5]
- ウルトラマンガイア(1998年) - シリーズ構成
- ウルトラQ dark fantasy(2004年)
- ウルトラマンマックス(2005年)
- エコエコアザラク(1997年)
- 学校の怪談f(1997年)
- ねらわれた学園(1997年)
- 学校の怪談G(1998年) - 総合構成
- エコエコアザラク 〜眼〜(2004年) - シリーズ構成
アニメ
[編集]- アミテージ・ザ・サード(1996年)
- 鉄腕バーディー(1996年 - 1997年)
- ゲゲゲの鬼太郎(第4作)(1997年) - 第89話のみ
- 吸血姫美夕(1998年) - 第20話のみ
- ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー(1998年) - シリーズ構成・全話脚本
- serial experiments lain(1998年) - シリーズ構成・全話脚本
- バブルガムクライシス TOKYO 2040(1998年) - シリーズ構成
- ガサラキ(1998年)
- デビルマンレディー(1998年) - シリーズ構成
- とつぜん!ネコの国 バニパルウィット(1998年) - 脚本 ※なかむらたかしと共同
- 魔法使いTai!(1999年) - シリーズ構成
- THE ビッグオー(1999年) - シリーズ構成
- デジモンアドベンチャー02(2000年) - 第13話のみ
- 破壊魔定光(2001年) - 第7話のみ
- デジモンテイマーズ(2001年) - シリーズ構成
- Hellsing(2001年) - シリーズ構成[6]
- カスミン(2001年)
- ラーゼフォン(2002年)
- プリンセスチュチュ(2002年)
- アストロボーイ・鉄腕アトム(2003年)[7]
- THE ビッグオー second season(2003年) - シリーズ構成・全話脚本
- TEXHNOLYZE(2003年) - シリーズ構成
- なるたる(2003年) - シリーズ構成
- 交響詩篇エウレカセブン(2005年) - 第16話・第30話
- 怪 〜ayakashi〜「四谷怪談」(2006年)
- エア・ギア(2006年) - シリーズ構成[8]
- モノノ怪「海坊主」「鵺」(2007年)
- 神霊狩/GHOST HOUND(2007年) - シリーズ構成
- GR-GIANT ROBO-(2007年) - シリーズ構成
- 地獄少女 三鼎(2009年) - 第20話のみ
- アンデッドガール・マーダーファルス(2023年) - 第5話
webドラマ
[編集]- 拝み屋怪談(2018年)
- 拝み屋怪談Ⅱ(2019年)
ゲーム
[編集]- ありす in Cyberland(1996年) - シナリオ
- serial experiments lain(1998年) - シナリオ
- 吸血姫夕維〜千夜抄〜(2003年) - シナリオ構成
エッセイ
[編集]- 「Night Shift」@internetarchive(1997年12月 - 1999年1月、マカロニアンモナイト)
その他
[編集]- 楽勝!ハイパードール(1995年) - 特典映像の実写パートの脚本を担当(監督は小中和哉)。
- THE・プレゼンター「超難解推理クイズ 頭脳警察」(1995年) - 脚色
- 小中兄弟は平成ガメラに伊藤和典らが携わる以前のストーリーを構想しており[9]、「小中ガメラ」と呼ばれた当脚本が「デジモンテイマーズ」の初期の構想や「小さき勇者たち〜ガメラ〜」の原案になったとされる[10][11]。
著書
[編集]- 魔法使いTai!VOL.1〜4(佐藤順一との共同制作、1996年 - 1998年、富士見ファンタジア文庫)
- ディフェンダー(1997年、電撃文庫)
- lain - scenario experiments(1999年、ソニーマガジンズ)
- 深淵を歩くもの(2001年4月、徳間デュアル文庫) - 短編小説集
- READ ME!
- 部屋で飼っている女
- イモーター
- 夜はいくつの目を持つ
- メイクアップ
- 0.03フレームの女
- 夜歩く子
- 屍街
- 深淵を歩くもの
- 神佑
- キリエル人
- 蔭州升を覆う影
- ホラー映画の魅力 ファンダメンタル・ホラー宣言(2003年、岩波書店) - 評論
- 稀人(2004年、角川ホラー文庫) - 自作映画の小説版
- ですぺら(アニメージュにて2009年7月号より連載、中村隆太郎・安倍吉俊との共同制作、徳間書店)
- 恐怖の作法:ホラー映画の技術(2014年、河出書房新社)
- 光を継ぐために ウルトラマンティガ(2015年、洋泉社)
- BABYMETAL試論(2016年、アールズ出版)
- ウルトラマンティガ 輝けるものたちへ(2019年、早川書房)
アンソロジー
[編集]「」内が小中千昭の作品
- クトゥルー怪異録 極東邪神ホラー傑作集(1994年、学研ホラーノベルズ)「蔭洲升を覆う影」
- 異形コレクション 侵略!(1998年2月、廣済堂文庫)「夜歩く子」
- 十二宮12幻想(2000年、エニックス)「共有される女王」
- 怪獣文藝の逆襲(2015年、角川文庫)「トウキョウ・デスワーム」
- 日本怪獣侵略伝 〜ご当地怪獣異聞集〜(2015年、洋泉社)「東京都 まぼろし怪獣ジューニガイン」
- きっと、夢にみる 競作集 怪談実話系(2015年、角川文庫)「偶像の聖痕」
- 遥かなる海底神殿(2015年、創土社)「キングダム・カム」
- 彼方からの幻影(2016年、創土社)「Far From Beyond」
- 異形コレクションLI 秘密 (2021年6月、光文社文庫)「モントークの追憶」
連載
[編集]脚注
[編集]- ^ 映画美学校 小中千昭
- ^ a b c 『ウルトラマン ティガ・ダイナ・ガイア パーフェクトガイド』、2019年4月30日発行、ぴあ株式会社、P36。
- ^ Digimon Tamers Update
- ^ 光を継ぐために, p. 203, 対談 笈田雅人(プロデューサー)
- ^ 夜明け, p. 162
- ^ “HELLSING”. GONZO公式サイト. 2016年6月12日閲覧。
- ^ “アストロボーイ・鉄腕アトム”. 手塚治虫公式サイト. 2016年5月19日閲覧。
- ^ “エア・ギア : 作品情報”. アニメハック. 2020年12月6日閲覧。
- ^ 平成ガメラ パーフェクション、KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- ^ 小中千昭 (Chiaki J. Konaka), 2018年, という事をここに書いているのは、以前にも書いたけれど、テイマーズの1~3話は設定などは全然違うものの、小中兄弟版ガメラのエッセンスが濃厚に入っている。だからもしこの映画が成立していたら、テイマーズは生まれなかったとも言える。, Twitter
- ^ 映画秘宝 2021年 4月号
参考文献
[編集]- 『光を継ぐために ウルトラマンティガ』2015年2月16日。ISBN 978-4800305893。
- 『平成特撮の夜明け』〈映画秘宝セレクション〉2018年3月6日。ISBN 978-4800314277。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Alice6 Chiaki J. Konaka's Web[1] 公式サイト
- こぐま兄弟舎 公式サイト
- 小中千昭:作家別作品リスト - 青空文庫
- TBS RADIO ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル サタデーナイト・ラボ 7月10日「恐怖特集」(小中理論や小中が日本のホラー映画与えた影響に就いて高橋洋が解説している)
- 浅田真央試論(ブログ。 浅田真央についての論考)
- BABYMETAL試論(ブログ。小中が2014年12月より注目するメタルアイドルユニット BABYMETALについての論考)
- 小中千昭 バトル・オブ・円山町(映画美学校脚本コース講師陣によるブログ)
- FJMOVIE インタビュー
- 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) - X(旧Twitter)