春秋社
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-6 |
設立 | 1935年(昭和10年)7月 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 5010001018944 |
事業内容 | 宗教書を中心に哲学・思想・心理・文学・音楽の各部門の専門書の刊行 |
代表者 | 代表取締役 澤畑吉和 |
資本金 | 2,000万円 |
従業員数 | 33名(2015年4月1日現在) |
外部リンク | https://www.shunjusha.co.jp/ |
株式会社春秋社(しゅんじゅうしゃ)は、日本の出版社。仏教を主とした宗教書を軸に哲学、思想、心理、文学、音楽の各部門の専門書・入門書を刊行している。ほかに音楽書の『世界音楽全集 ピアノ篇』シリーズで、井口基成編集による校訂版は1949年に初出版。
概要
[編集]所在地
[編集]沿革
[編集]1918年(大正7年)8月22日、神田豊穂、古館清太郎、加藤一夫、直木三十五らにより創設される[1]。なお、これは法的な登記上の話であり、実質的には神田豊穂と古館清太郎によるものとされる[2]。わんや書店で総編集長をしていた神田が、編集助手の古舘に相談して創業を決意し、加藤一夫、直木三十五、中尾文次郎を加え、東京市日本橋区に事務所を構えた[3][4]。
直木が処女出版として『トルストイ全集』を提案し、編集者として木村毅、柳田泉、浜田広介、監修者として内田魯庵、片上伸、昇曙夢、翻訳者として米川正夫、中村白葉らが動員される[4][5]。新聞広告を出してから3日ほどで予約が殺到し、当時の相場が初刷500部であるのに対し、3000部を超える申し込みがあった[4]。これにより、春秋社は基盤を固めた[5]。
1919年(大正8年)、神田神保町に新事務所を構える[6]。1921年(大正10年)、西田天香の『懺悔の生活』と中里介山の『大菩薩峠』が大ヒットとなる[6][7]。昭和恐慌の後の円本ブームに『世界大思想全集』を出し、莫大な利益を得る[8]。その利益で、1928年(昭和3年)に日本橋呉服橋に自社ビルを建造し[1]、静岡県田方郡伊東町に別荘を購入する[8][注釈 1]。
1935年(昭和10年)、株式会社春秋社に改組する[1]。1941年(昭和16年)、神田豊穂が逝去[10]。1945年(昭和20年)、戦災によって社屋在庫品や紙型の一切を消失する[1]。
息子の神田龍一が復員後に社長となり、1947年(昭和22年)に社屋を千代田区外神田に移して出版活動を開始する[1][10]。入社させた戦友の1人が一橋大学出身だったこともあり、一橋大学の教科書類を春秋社が一手に引き受けることになる[10]。
創業者・神田豊穂
[編集]神田豊穂(1884年 - 1941年)は、茨城県出身、麻布中学校卒、久米邦武の書生、1911年わんや書店に入り、『能楽雑誌』の編集に当たる。1918年独立。中里介山と親しく、能楽研究でも知られたが晩年失明。長男・神田龍一が後を継ぐ。三男貢は鷲尾雨工の養子となる。社の幹部として野口兵蔵、香原一勢がいる。著書に『皇室皇族聖鑑』(東洋文化協会 1933年)、翻訳にトルストイ『神の国は爾曹の衷にあり』(春秋社、1922年)がある。
主な発行物
[編集]- トルストイ全集
- ドストエフスキー全集
- 懺悔の生活(西田天香著)
- 日本歌謡集成(高野辰之編)
- 大菩薩峠(中里介山著)
- 世界大思想全集
- 世界音楽全集
- 鉄道交通全書
- 日本歴史叢書
- 現代経済学全集
- 現代会計学全集
- ハイエク全集
- 中村元選集
- 道元禅師全集
- 他多数。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 小田光雄『古本探究』論創社、2009年2月20日。ISBN 9784846007003。
- 神田有「こころざし 風雪九十四年 「春秋社」小史(1)」『春秋』第537号、春秋社、2012年3月25日、9-12頁、NAID 40019277961。
- 神田有「こころざし 風雪九十四年――「春秋社」小史(2)」『春秋』第538号、春秋社、2012年4月25日、25-27頁、NAID 40019319025。
- 神田有「こころざし 風雪九十四年――「春秋社」小史(3)」『春秋』第540号、春秋社、29-31頁、NAID 40019378721。