田口貞夫
たぐち さだお 田口 貞夫 | |
---|---|
生誕 |
1922年12月20日 東京亀戸 |
死没 | 2020年 |
出身校 | 東京大学文学部宗教学科 |
職業 | 宗教学者、思想家 |
田口 貞夫(たぐち さだお、1922年12月20日[1] - 2020年[要出典])は、日本の宗教学者、思想家。
1922年に東京の下町亀戸で生まれた[1]。父は結婚前浅草寺の食客で、母は浅草寺病院の医師だった[1]。二人は結婚後亀戸で診療所を開業した[1]。貞夫は東京大学に入学後、第1回の学徒出陣で徴兵された[1]。1943年10月21日に出陣学徒壮行会が明治神宮外苑競技場で開かれた[1]。貞夫は航空隊の兵士としてカンボジアなどで従軍したが、生来の不器用のために一度も飛行機に乗らず、無事日本に戻った[1]。東京大学文学部宗教学科で主任教授岸本英夫の指導を受け、ロシア思想史をライフワークとすべく勉強し、1950年に卒業した[1]。東京大学図書館で勤務するかたわら、上智大学の神父ペトロ・ネメシェギを知り、上智大学外国語学部ロシア学科で講師を務めた[1]。
1958年にベルジャーエフの『ロシヤ思想史』の日本語訳を創文社から刊行した[2]。ベルジャーエフは20世紀前半に活動し、西洋思想界でもよく知られたロシアの宗教哲学者である[3]。その後1961年に同じく創文社からベルジャーエフについての著作『ベルジヤエフ:生涯と思想』を刊行した[2]。1969年と1977年にはぺりかん社から『ロシア革命と正教:社会主義国における土着信仰の諸相』および『ロシア宗教思想史:宗教と社会主義』を刊行した[2]。1986年には荒竹出版から『解放神学:虚と実』を勝田吉太郎、近藤正栄、大石昭夫との共著で出版した[4]。田口の執筆部分は「ベルジャーエフから見た解放神学」である[4]。他に小学館の刊行した全25巻の百科事典『日本大百科全書:ニッポニカ』と「コトバンク」などで公開されているその電子版で「東方正教会」や「ロシア正教会」「ギリシア正教会」「コンスタンティノス」「カバシラス」「チーホン・ザドンスキー」などの項目を担当して執筆した[5]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i 田口貞夫「何日君再来」『高玉杯会便り(第208号) : 東大教養学部学生諸君へ』2020年4月25日。2020年7月1日閲覧。
- ^ a b c 「田口貞夫」国立国会図書館サーチ。2020年7月2日閲覧。
- ^ 尾崎ヘイワ「ベルジャーエフ」日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館、コトバンク。2020年6月30日閲覧。
- ^ a b 「解放神学―虚と実」紀伊國屋書店。2020年7月2日閲覧。
- ^ 田口貞夫「東方正教会」「ロシア正教会」「ギリシア正教会」「コンスタンティノス」「カバシラス」「チーホン・ザドンスキー」日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館、コトバンク。田口貞夫、コトバンク。2020年11月28日閲覧。