コンテンツにスキップ

秦野市観光協会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
秦野市観光協会
団体種類 一般社団法人
設立 2009年7月
所在地 257-0034
神奈川県秦野市大秦町1-1
小田急マルシェ秦野1階
北緯35度22分13.3秒 東経139度13分32.6秒 / 北緯35.370361度 東経139.225722度 / 35.370361; 139.225722座標: 北緯35度22分13.3秒 東経139度13分32.6秒 / 北緯35.370361度 東経139.225722度 / 35.370361; 139.225722
法人番号 4021005004583
活動地域 秦野市
主眼 秦野市の観光振興
ウェブサイト kankou-hadano.jp
テンプレートを表示

一般社団法人秦野市観光協会(はだのしかんこうきょうかい)は、神奈川県秦野市の観光を促進する観光協会である。事務所と観光案内所を小田急小田原線秦野駅内に設置している。

業務

[編集]

秦野市の観光行政を補完する団体として、2008年平成20年)に市と協定を締結し、以下の業務を担当することになった[1]

  • 観光案内業務の充実
  • 観光情報の収集及び提供
  • 観光宣伝及び観光客の誘致
  • 観光資源の活用及び発信
  • 観光行事の開催及び助成
  • 観光関連物産の販売

沿革

[編集]

1949年昭和24年)、当時の西秦野村丹沢観光協会を発足させる[2]。1951年(昭和26年)、当時の秦野町を中心として、東秦野村西秦野村南秦野町北秦野村大根村大秦野観光協会を設置した[3]。1950年(昭和25年)には弘法山鶴巻温泉が県と神奈川新聞社が選ぶ「神奈川新八景」に選定され、観光地としての整備の機運が高まっていた[2]

1952年(昭和27年)秋には観光協会によりヤビツ峠に山小屋「ヤビツ山荘」が建てられた[注釈 1]。この山荘は丹沢の山小屋の中でも古い部類に属する[4]。合併して秦野市となった後、協会は秦野市観光協会と改称した[2]

協会の位置付けは市の観光行政を補完する任意団体であり、設立以降、会長を市長が兼務するほか、要職を市職員が務めていた[注釈 2]。しかし市長の古谷義幸が会長職を民間に譲りたいとの意向を表明、2007年5月には民間から公募した会長が就任した[6]。これを機に協会を市から独立させる動きが進められ、2007年12月にはそれまで市庁舎内にあった事務所が市の敷地に出店したファミリーマートの店内に移された。

2006年(平成18年)2月、ホームページを開設[7]

2009年(平成20年)7月には任意団体から一般社団法人に移行した[8]。法人格の取得で多様な事業展開が可能となったことから、同年10月には秦野のPRキャラクター「丹沢はだの三兄弟」の次男、のぼる君が店主という名目で、協会直営のネットショップを開設した[9][10]。取り組みが評価され、2012年には県主催の「第3回かながわ観光大賞」で審査委員特別賞に選ばれた[11]

事務所・観光案内所

[編集]
旧事務所は秦野市役所西庁舎前の敷地に建つファミリーマートに併設されていた。

2007年(平成19年)、秦野市が市役所西庁舎の駐車場にファミリーマートを新築誘致した際、同じ建屋内に観光協会の事務所を併設する形で設置[12][13]。市が所有する土地をファミリーマートに貸し、建物はファミリーマートが所有し、観光協会が家賃を支払う形で入居していた[14]。ファミリーマートでは観光協会推奨品の販売が行われ[15]、その売り上げは566万円(2008年)に上っている[16]

2015年(平成27年)9月22日小田急電鉄秦野駅構内に観光案内所を移設、市内のイベントや登山関連の情報、観光情報などを案内している[17][18][19][20]。英語やスペイン語での対応が可能なスタッフのほか、都内のホテル不足で中国人観光客が宿泊場所を求めて秦野市を訪れる例が目立つことから、これらの観光客を地元観光に誘導するため、在日中国人学生も採用した[21]。この観光案内所は、開設後約5箇月間で4000件を超える対応実績をあげている[22]

2024年令和6年)9月1日、事務所を小田急線秦野駅北口の1階に移転した。同駅改札脇にあった秦野駅観光案内所も同時に移転し一体化した[12]

その他

[編集]

2010年、協会が作製した翌2011年のカレンダーに多数の誤りが発見され、市が3000部を作り直し、交換または返金で対応することになった[23]。結局誤りは64箇所もあることが確認され、市観光課が間違った情報を協会に提供したのが原因として、市の部課長が戒告処分を受けた[24]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 『秦野市史』は山荘建設を秦野市観光協会によるものとするが、この時点では秦野市はまだ成立していない。
  2. ^ 昭和30年代の改選では実際に会長を市長が兼務している[5]

出典

[編集]
  1. ^ 秦野市環境産業部商工観光課 2012, p. 15.
  2. ^ a b c 秦野市 1988, pp. 692–727.
  3. ^ 平成30年第4回定例会(第3号・一般質問) 本文」『秦野市議会』議事録、2018年12月10日。2024年9月21日閲覧。「239 : ◯5番木村眞澄議員」
  4. ^ 石川貞昭「一夜を山のふところに その3 丹沢ヤビツ山荘」『山と渓谷』第360号、1968年9月、161頁。 
  5. ^ 「市観光協会新役員決定 新会長 加藤市長就任 規約の一部改正も」『市政はだの』第28号、秦野市役所、1963年1月。 
  6. ^ 『毎日新聞』2007年5月17日付26面(神奈川)。
  7. ^ 平成20年環境産業常任委員会 本文」『秦野市議会』議事録、2008年6月17日。2024年9月21日閲覧。「215 : ◯観光課長」
  8. ^ 秦野市観光協会が集客へ企画続々、自主財源確保に成果も/神奈川」『神奈川新聞』2012年8月13日。オリジナルの2016年9月16日時点におけるアーカイブ。2016年8月14日閲覧。
  9. ^ 「人気の次男「のぼる君」ネットで起業 秦野のPRキャラ HPで名産品紹介」『朝日新聞』2009年(平成21年)10月16日付朝刊31面(さがみ野)。
  10. ^ 丹沢のぼる商店」(PDF)『秦野さんぽ』第23号(春夏号)、秦野市観光協会、2010年、※ページ番号なし、表紙から3枚目に掲載、2016年8月29日閲覧 
  11. ^ 「カップヌードルミュージアム グランプリを受賞 かながわ観光大賞」『日本経済新聞』2012年(平成24年)12月15日付地方経済面(神奈川)
  12. ^ a b 表丹沢観光の新拠点に 秦野市観光協会と観光案内所、9月1日に移転”. カナロコ by 神奈川新聞 (2024年8月30日). 2024年8月30日閲覧。
  13. ^ 行政サービスを付加したコンビニエンスストアがオープン! 「ファミリーマート秦野市役所前店」 12月20日(木)開店!』(プレスリリース)、株式会社ファミリーマート、2007年12月17日。2016年8月21日閲覧
  14. ^ 市役所敷地内にコンビニ 24時間営業で来月20日開店 観光協会事務局も同居」『東京新聞』2007年11月21日。オリジナルの2007年11月23日時点におけるアーカイブ。2016年8月25日閲覧。
  15. ^ 「推奨品・特産品はいかがですか」『秦野さんぽ』第23号(春夏号)、秦野市観光協会、2010年、※ページ番号なし、表紙から3枚目に掲載。 
  16. ^ 民間主体による公共施設との合築等の整備推進方策検討調査 報告書』国土交通省都市局まちづくり推進課、2012年12月、23-24頁https://www.mlit.go.jp/common/000990301.pdf2016年8月23日閲覧 
  17. ^ 秦野市観光協会-秦野駅観光案内所”. 一般社団法人秦野市観光協会. 2016年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月13日閲覧。
  18. ^ 澤晴夫「観光案内所 秦野駅に開設 26、27日「たばこ祭」前に」『毎日新聞』2015年9月23日、24面(神奈川)。オリジナルの2016年8月24日時点におけるアーカイブ。2016年8月22日閲覧。
  19. ^ 秦野駅に観光案内所オープン 丹沢への玄関口」『神奈川新聞』2015年9月22日、17面。オリジナルの2016年9月18日時点におけるアーカイブ。2016年9月4日閲覧。
  20. ^ 秦野駅に観光案内所 | 秦野”. タウンニュース (2015年9月25日). 2016年8月23日閲覧。
  21. ^ 大山観光に外国人呼び込め」『神奈川新聞』2015年12月7日、21面。オリジナルの2016年9月17日時点におけるアーカイブ。2016年8月18日閲覧。
  22. ^ 秦野駅前観光案内所 5カ月で4千件以上対応 インバウンドなど課題も | 秦野”. タウンニュース (2016年2月20日). 2016年9月4日閲覧。
  23. ^ 「誤りカレンダー新品交換か返金」『読売新聞』2010年(平成22年)12月18日付朝刊33面(神奈川)。
  24. ^ 「カレンダー誤りで処分」『読売新聞』2011年(平成23年)3月31日付朝刊25面(神奈川)。

参考文献

[編集]

外部リンク

[編集]