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第10回社会人野球日本選手権大会

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第10回社会人野球日本選手権大会(だい10かいしゃかいじんやきゅうにほんせんしゅけんたいかい)は、1983年昭和58年)10月23日から10月31日にかけて大阪球場で開かれた社会人野球日本選手権大会である。

概要

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  • 前回大会より近畿の出場枠が1チーム増、その代わりに四国が1チーム減となった。本戦には5チームが初出場を果たし、新たな顔ぶれと常連が入り混じる出場チームとなった。松下電器は初回から10年連続で本戦出場を果たした。
  • この夏の都市対抗で他を圧倒する打撃力を見せ黒獅子旗を獲得した東芝は順当に予選を通過し、本戦でも勢いを維持した。
  • その東芝を決勝で迎え撃ったのが地元関西で日本選手権に絶対的な自信を持つ住友金属。決勝では東芝打線を封じ込め、3回目の決勝戦で無敗記録を伸ばした。

出場チーム

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代表枠 チーム 出場回数
北海道 王子製紙苫小牧 2年連続2回目
北海道 新日本製鐵室蘭 2年ぶり5回目
東北 専売東北 初出場
東北 ヨークベニマル 2年ぶり2回目
関東 本田技研 4年ぶり2回目
関東 東芝府中 初出場
関東 東芝 2年ぶり3回目
関東 日産自動車 2年連続3回目
中部 河合楽器 2年ぶり4回目
中部 電電信越 4年ぶり4回目
東海北陸 国鉄名古屋 4年連続4回目
東海北陸 本田技研鈴鹿 6年ぶり3回目
代表枠 チーム 出場回数
近畿 日本新薬 初出場
近畿 松下電器 10年連続10回目
近畿 日本生命 5年連続7回目
近畿 新日本製鐵堺 4年連続5回目
近畿 神戸製鋼 2年ぶり7回目
近畿 新日本製鐵広畑 初出場
近畿 住友金属 3年連続7回目
中国 日本鋼管福山 3年ぶり3回目
中国 新日本製鐵光 6年ぶり4回目
四国 電電四国 6年ぶり3回目
九州 日本鉱業佐賀関 5年ぶり3回目
九州 本田技研熊本 初出場

大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電四国 1 0 3 0 0 0 0 0 0 4
王子製紙苫小牧 2 0 3 0 1 0 0 0 X 6

勝:滝川 敗:森 本:石井(苫小牧)

  • 第2試合(10月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
専売東北 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
住友金属 0 0 0 0 0 3 0 0 X 3

勝:高橋 敗:小野

  • 第3試合(10月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵広畑 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2
本田技研鈴鹿 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1

勝:藤高 敗:池尻

1 2 3 4 5 6 7 8 9
本田技研 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2
日本鋼管福山 2 0 2 0 0 0 0 1 X 5

勝:内山田 敗:藤原 本:松田(本田)

  • 第5試合(10月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
国鉄名古屋 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2
新日本製鐵光 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

勝:松本 敗:児玉 本:植田、林(以上名古屋)

  • 第6試合(10月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵堺 0 0 3 0 0 0 0 0 0 3
新日本製鐵室蘭 0 0 0 0 1 0 0 0 1 2

勝:清水 敗:浅川 本:後藤(室蘭)

  • 第7試合(10月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
ヨークベニマル 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
日本新薬 0 0 0 0 2 0 0 1 X 3

勝:川崎 敗:速石

1 2 3 4 5 6 7 8 9
本田技研熊本 0 0 0 1 0 2 0 0 0 3
日産自動車 0 0 0 0 0 0 6 0 X 6

勝:森岡 敗:内田

2回戦

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  • 第1試合(10月25日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
王子製紙苫小牧 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
松下電器 0 0 0 0 0 0 0 0 2x 2

勝:塚岡 敗:樋口

  • 第2試合(10月25日)-延長12回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
東芝府中 0 0 0 2 1 0 0 0 0 0 0 0 3
住友金属 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1x 4

勝:松本 敗:伊藤 本:栗山(住金)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本鉱業佐賀関 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
新日本製鐵広畑 0 0 1 0 0 0 0 0 X 1

勝:西本基 敗:清

  • 第4試合(10月26日)-延長11回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
日本鋼管福山 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 4 6
河合楽器 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 2

勝:高橋 敗:松田 本:山本(河合)

  • 第5試合(10月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
神戸製鋼 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
国鉄名古屋 1 2 1 0 3 0 0 0 X 7

勝:鈴木 敗:山本 本:森本、林、高橋(以上名古屋)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 3 0 0 1 1 0 0 5
新日本製鐵堺 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2

勝:川端 敗:清水 本:武智(東芝)

  • 第7試合(10月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本新薬 0 0 0 0 1 0 0 0 1 2
日本生命 0 0 0 0 0 2 1 0 X 3

勝:加藤 敗:川崎

  • 第8試合(10月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電信越 1 0 0 0 1 0 0 0 1 3
日産自動車 0 0 1 0 0 0 3 2 X 6

勝:大石 敗:田口 本:藤嶋(信越)、米田2(日産)、箱山(信越)

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 0 2 0 0 0 1 0 1 0 4
松下電器 0 0 0 0 0 0 0 3 0 3

勝:高橋 敗:塚岡

  • 第2試合(10月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵広畑 0 0 1 2 0 0 0 0 1 4
日本鋼管福山 0 1 0 0 0 0 1 1 0 3

勝:西村基 敗:浜口

1 2 3 4 5 6 7 8 9
国鉄名古屋 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
東芝 0 0 0 0 1 0 0 0 1x 2

勝:黒紙 敗:鈴木

  • 第4試合(10月29日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 3 0 1 0 0 1 0 2 7
日産自動車 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1

勝:早瀬 敗:池田 本:早瀬、花野2(以上日生)

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵広畑 0 2 0 0 1 0 0 1 0 4
住友金属 0 0 3 0 0 1 1 1 X 6

勝:高橋 敗:藤高 本:夜久(広畑)、筒井、佐藤(以上住金)、尾形(広畑)、三好(住金)

  • 第2試合(10月30日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
東芝 0 0 0 0 0 2 0 0 X 2

勝:川端 敗:早瀬 本:森田(日生)

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
住友金属 0 0 0 1 0 0 1 0 X 2

勝:高橋 敗:青木
(住友金属は4年ぶり3回目の優勝)

表彰選手等

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  • 最高殊勲選手賞 高橋修二(投手:住友金属)
  • 敢闘賞 川端順(投手:東芝)
  • 打撃賞 田辺浩明(外野手:東芝)
  • 大会優秀選手
    • 投手
    高橋修二(住友金属)
    川端順(東芝)
    藤高俊彦(新日鉄広畑)
    早瀬万豊(日本生命)
    鈴木豊彦(国鉄名古屋)
    内山田慶弘(日本鋼管福山)
    • 捕手
    小川良一(住友金属)
    村上忠則(日産自動車)
    應武篤良(新日鉄広畑)
    • 一塁手
    武智勇治(東芝)
    佐藤雄樹(住友金属)
    • 二塁手
    正田耕三(新日鉄広畑)
    佐名木睦夫(日本鋼管福山)
    • 三塁手
    青島健太(東芝)
    • 遊撃手
    田中祐司(住友金属)
    井尻陽久(日本生命)
    児玉貴志(新日鉄広畑)
    • 外野手
    筒井大助(住友金属)
    田辺浩明(東芝)
    森田昇(日本生命)
    六条誠一(日本鋼管福山)
    高橋哲夫(国鉄名古屋)
    大野久(日産自動車)

同大会の記録

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  • 1イニングチーム最多二塁打 4(タイ記録)
王子製紙苫小牧が1回戦・対電電四国戦の3回に記録。
  • 1イニングチーム最多犠打 3(タイ記録)
国鉄名古屋が2回戦・対神戸製鋼戦で記録。