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郭店楚簡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
郭店楚簡
『太一生水』(湖北省博物館
正式名称 郭店楚墓竹簡
作製年代 戦国時代中期ごろ
発見年月 1993年10月
出土地 中華人民共和国の旗 中国湖北省荊門市沙洋区紀山鎮郭店村郭店一号楚墓
所蔵者 湖北省博物館
資料データ
種別 竹簡
数量 804枚(総数)
726枚(有字簡)
字数 13000字余り
内容 儒家道家の典籍18篇
書体 楚文字
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郭店楚簡(かくてんそかん)は、郭店楚墓竹簡ともいい、中国湖北省荊門市沙洋区紀山鎮郭店村の郭店一号楚墓で発見された竹簡[1]1993年10月に出土し、現在は湖北省博物館に所蔵されている。

概要

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郭店楚簡は全部で804枚あり、そのうち字の書かれた竹簡は726枚、字数は13000字あまりである。内容は先秦時代の儒家道家の典籍で、18篇から成る。

郭店楚簡の記載内容は伝世の儒・道の経典と異なる部分がある。たとえば伝世の『道徳経』第十九章が「絶聖棄智、民利百倍。絶仁棄義、民復孝慈。絶巧棄利、盗賊無有。(聖を絶ち智を棄つれば、民利は百倍す。仁を絶ち義を棄つれば、民は孝慈に復す。巧を絶ち利を棄つれば、盗賊有ること無し。)」とするところを、簡文の『老子』甲では「絶智棄弁、民利百倍。絶巧棄利、盗賊亡有。絶為棄作、民復孝慈。(智を絶ち弁を棄つれば、民利は百倍す。巧を絶ち利を棄つれば、盗賊亡ぶ有り。為を絶ち作を棄つれば、民は孝慈に復す。)」としている。

年代について

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考証によると、成書時期は紀元前300年を下ることはなく、およそ戦国時代の中期とみられている。

郭店楚簡の『老子』や『緇衣』の発見は、近現代の中国学における疑古主義(『老子』や『礼記』を漢代以降の偽書とみなす主義)を揺るがした[4]

脚注

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  1. ^ a b 郭店楚簡 | 中国出土文献研究会”. www.shutudo.org. 2020年12月7日閲覧。
  2. ^ a b 上博楚簡 | 中国出土文献研究会”. www.shutudo.org. 2020年12月15日閲覧。
  3. ^ 西山尚志「諸子百家はどう展開したか」『地下からの贈り物 新出土資料が語るいにしえの中国』中国出土資料学会、東方書店、2014年、93頁。ISBN 978-4497214119
  4. ^ 浅野裕一『諸子百家』講談社〈講談社学術文庫〉、2004年。ISBN 978-4061596849 21-25頁

参考文献

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  • 郭店楚墓竹簡, 文物出版社, 1998
  • 崔仁義, 荊門郭店楚簡老子研究、北京、科学出版社、 1998年10月
  • Scott Cook, The Bamboo Texts of Guodian: A Study and Complete Translation, 2 vols. New York 2012: Cornell University.
  • 浅野裕一『古代思想史と郭店楚簡』汲古書院、2005年